極小蔵で有名な射美。岐阜出身としては飲んでみたい銘柄だったのですが、なんせ買えるところが少ない上、造ってる量も少ないときたもんで、なかなか飲めませんでした。
が、佐野ラーメンを食べに行った栃木県で発見するという予期せぬ出会い。最近は日本酒をほとんど飲んでないのですが、そういうことなら飲まねばいけません。
射美の特別純米15。今思えば、射美の王道ではないようなので別のにすべきだったのです。裏書ちゃんと読めばよかったんですけどね。
通常の射美よりも酸味に重点を置いた甘酸っぱさ、イチゴを標榜するお酒ですが、どんな感じでしょうか。
冷蔵庫から出しての冷や冷やで開栓。
立ち香は穏やか。もっとねっとりと香るかと思ってたけどそうでもない。
口に含むと、やや渋みに近い酸味が表にあり、裏にはねっとりの旨味。後味にはりんごのような甘みと酸味のまじり方。言わんとするところは判るけど、イチゴじゃないかな(笑)
全体的にやや薄いというか水っぽい印象があるのは、味自体の本質がかなり甘くねっとり系だから、酸味による軽やかさがちょっと裏目に出てということでしょうか。せめて後味がもう少しパンチがあると、できれば甘さじゃない風情が残ると、印象が変わるのかもしれないですな。
佐野のお土産、芋フライ。
ソースとの相性が良い。ソースの酸味がいろいろ足すのかな。
しらすの漬け。
魚には厳しい甘さかと思ったが、意外とまとまる。タイプの違う甘みが被っても、ほろ苦さが締めて良い印象。
ベビーリーフのサラダ。
野菜、生野菜の苦味に良い。これが一番しっくりきた。
そもそも岐阜の酒ですから、海のものに合うとか合わない以前に海ねーしって話なのですが、意外と悪くなかったのが興味深い点。僕が水っぽいと評した部分は、実は甘さをギリギリに留めた結果なのかもしれません。
大変美味しいお酒ではありましたが、正直な所これといった射美ならではの特徴もなくて、最近はやりの味のお酒たちの枠の中に収まってる印象が拭えません。
量の少なさ、買い難さが、味の評価を厳しくしているんですけどね。
ちなみに蔵のある揖斐郡大野町ですが、なかなかの田舎らしいです。というのも、姉の同級生だか後輩だかに大野町出身の人がいて、いつも大野町やからやって田舎いじりされてた記憶が刷り込まれてるんですよね。
岐阜市自体田舎なので、目くそ鼻くそを笑うって言うのかなという思いつつ、そう言わせる何かがあるのか、何もないがあるのか、まぁいずれにしても、そのうち大野町に行くかもしれない理由が出来たのは、きっといいことなんでしょう。
射美 特別純米15 槽場無濾過生原酒 H26BY
杉原酒造株式会社
精米歩合 揖斐の誉「AMSM18」 60%
アルコール度数 16度
佐野市 吉川屋酒店さんで購入。
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