2013年を締めるお酒は、愛する墨廼江です。
墨廼江の大吟醸は2年前の600k以来です。この蔵のお酒の気品ある佇まいは、わざわざ大吟醸クラスを飲まなくても味わえるのですが、まぁ正月ということでちょっとだけ奮発なのです。えぇ、大吟醸とは思えない低価格なんですけど。
玄関放置の冷や冷やで開栓。
気品ある香り、ほんのりの甘みとくっきりとした輪郭。期待が高まります。
口に含むと、表面のツルッとさを感じつつ、穏やかで美しい舌触り。でも舌の上で感じるのは必要にして十分な旨み、甘みではない、米の美味しさ。
引っかかるところなく、これぞ大吟醸クオリティ。ただただ甘露に喉に落ちる。アル添してあるわけですが、それってなんのこと?っていう佇まい。でも純米よりも確実にスマートで、正に整えるためのアルコール添加だと言える一本でございます。
このお酒、純米信奉者の人に飲ましてみたいなぁ。どう感じるのかなぁ。無意味に喧嘩を売りたくなりますw
飲み進めるに連れて、震災以前の墨廼江を思い出す風情。味乗りしすぎず、スマート、でも必要な味はあるこの味わい。最高です。
常磐鮃。
海と墨廼江、言うまでもない美味しさ。
今が旬の脂が乗った身厚の鮃は、柵取りしても30cmはあります。前日の夕刻に活き締めして、吸水シートに包み一晩熟成させたもの。24時間後に食しております。
一般家庭のシンクの2/3ほどの大きさ。
魚屋さんが忙しくて締めて貰えなかったんですよね。なので家に帰るまでに野締めになってると思ってたんですが、生きてました。そんなわけでシンクで活け締め。
えーと、びったんびったんされて、血があっちこっちに飛び散りました。でもまぁ締めたてということで、血の滲みも少ないのではないでしょうか。
クレラップと並べてみる。でけー。
薄造りにする直前。ぶりっとしております。
もっちりむっちり感が残りつつ、コリッとする食感もありつつ、捌きたてからは段違いの旨味。味を重視するならもう一日くらい寝かせたほうが美味しいかもしれませんが、なんせここは海無し県の実家でございます。鮮度というのもごちそうなのです。
そんなプリプリの身を薄造りにして、ほんのりの醤油、そして酒、溶け出す旨味、足される旨味、引き締めるお酒。互いに邪魔をせず寄り添う旨味は、このために誂えたかのような相性でございます。すてき。
ほんの少し残しておいたお酒は、翌朝のお屠蘇代わりに。
全く変わらない品質で、2014年の飲み始めと相成りました。
2013年の飲み納めを、これほどまで美味しいお酒で終えることが出来たのは、なんとも喜ばしいことでございます。松尾様からのご褒美でしょうかねぇ。
墨廼江 大吟醸 吟星四十 24BY
墨廼江酒造株式会社
精米歩合 吟の精 40%
アルコール度数 16度以上17度未満
取手市 中村酒店さんで購入。
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