2013年夏酒第8弾は、昨年の夏酒の王者、開運の涼々です。去年は3回くらい買ったっけか。
開運、とても好きなお酒なんだけど、何故か季節ものしか買わないんですよね。そして涼々は1年待ったホント嬉しい季節のお酒。
冷蔵庫から出しての冷や冷やで開栓。
香りはほんのりメロン。強くなくて上品。
口に含めば、冷えすぎてほんのり苦味が気になるけど、旨味たっぷりの爽やか濃厚の気配がタップリ。
少し置いて空気に触れた後は、引っ掛かりが消えてツルツルに。
完熟メロンになったんだけど、爽やかさは維持されてるから面白い。
静岡らしさ全開に加えて、開運らしい太さがちゃんとある。でも軽快爽やかというこの素敵なバランス。
よくよく味わって飲むと、基本的に開運の味という芯は揺るぎなく存在してるんですよ。でもこの涼々には爽やかさがある。更に言えば、クチュクチュと空気を含ませるとより爽やかになる謎の酒質。
キレがいいとかアタックがさっぱりとかじゃなくて、飲んでる最中が爽やかなんよね。これがこのお酒の特徴でしょうか。
そして温度があがってくると、爽やかさが増す。冷えてる頃より爽やかになる。花冷えより涼冷えのほうが、風味があるのに爽やかさが増している。
唐揚げと合わせる。油を流すのには、さらりとした静岡酒は頼りになる。
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3日目。
あいかわらずうまい。2晩おいてしっとりした。穏やかだけど旨味は十分。
私的には、山田錦を上手く使いこなした好例。甘みも旨味もあるけど、それが一番には主張せず、そして夏らしくアタックは艶やかつるリ。ほんのりの酸味は穏やかなオレンジジュースとかそんな感じ。ジューシー、でも濃くない。
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9日目。珍しく引っ張ってみた。
ワイングラスで飲む。大ぶりのボウルに注ぐと立ち上る青い香り。若く青く瑞々しい。
メロンほど甘さが強くなく、スイカほど水っぽくなく、でも、スイカのほうが近いかなー。あとラムネ。夏ですよ、これ。
ほろ苦く、甘さの余韻が短い割に、青々しい旨味は喉に張り付く。
全く重たくなくて、でも満たされるふくよかさがあって、今年もこれが夏酒のナンバーワンだなぁ。
ヤンソンさんを誘惑。うまいけどちょっと苦味が立つ。まぁ夏酒に合わせるアテじゃないなと。
チーズと合わせるのを、久しぶりにちゃんとやってみる。
Jean d'AlosのTomme de Chalosse。セミハードとかセミソフトとか、サイトによって記載が違う。食べた印象はセミハードかな。賞味期限が近く、すでにちょっと熟成が進んでるとのこと。まぁ2割引きですから。
そしてこれ自体がめっちゃうまい。開運のほんのり苦味と、チーズのナッツ&ミルク感が絶妙に合う。
ちなみにJean d'Alosのサイトを見ても、Tomme de Chalosseという名前のはなくてリンクの通りジャンル?的なものなのかもしれない。この辺り、全く分かってないんですが、教えてチーズの人でございます。
BEEMSTERのVlaskaas。オランダのチーズでございますか。全く存じ上げておりません。
ほんのり甘目のしっとり。悪くないけど2割引きの勝ちかな。
チェスコさんのコンテ6ヶ月。
やっぱり合う。先日の君嶋屋さん以来、コンテと日本酒はたまらない。若いコンテ、今回は6ヶ月。
口の中でコンテを砕いて満たし、それに日本酒を投入する。溶け合い、剥がれたコンテの欠片が新しく香りを放ち、2度目の芳醇さが楽しめる。
チーズと日本酒は基本的に相性がいいからよくやってたんですけど、コンテの合い方はちょっと別格。素晴らしい。まぁ元々コンテ好きですから、贔屓目が無いと言えば嘘になるんですけど。
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10日目。
メロンの中にクルミのような香ばしい香りも。
味はちょっと枯れた。昨日の空気で一気に進んだかな。昨日がピーク。9日というより、空気に触れさせること3回が限界ということかな。
いやはや、今年もおいしゅうございました。食中酒としても飲みやすい軽快さと、癖になる旨み、ついつい杯を重ねてしまうんですけど、今年は我慢して引っ張ってみました。
ワイングラスによる香り補正はあるものの、空気に触れさせた後の苦味と青さのバランスは、旨みに対して正に涼々と宣言するかのような味の重なりでございました。
来年も楽しみでございます。
開運 純米 涼々 24BY
株式会社土井酒造場
精米歩合 山田錦 55%
日本酒度 +2
酸度 1.3
取手市 中村酒店さんで購入。
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