2013年2月14日木曜日

悦凱陣 純米 オオセト 無濾過生 22BY、二度目の幸せ

幸せなことに、あの銘酒をもう一度飲むことが出来ました。前回はこちら

実は23BYを買いに行ったらもう売り切れちゃってて、先日の22BYならまだ出せますよって言ってもらえたから。いやー、まさか二度目があるとはなー。


香りが11月より濃厚な印象。購入後玄関冷や冷やで放置したから、ちょっと前回の印象より温度が高いからかな。

米の香りというより稲の香りに近い芳しさ。

熟成が進んで色も琥珀なら味も琥珀。ウィスキーの様相を呈してる。スモーキーな風合いまで。ちがうな、ウィスキーよりも紹興酒か。まぁいいとこ取りした感じかも。

後味に旨味の苦味。その一癖だけ残してシュワっと消える。口の中が香ばしくジーンとしびれたまま余韻が続く。


蒸し野菜と合わせる。野菜の甘味が更に増す。蛋白な味には旨味を足す。
特に百合根、染みこむ。和菓子になるというか。

平目の昆布締めと合わせる。昆布の旨味と凱陣の旨味が絡みある。旨味の種類が変わるなぁ。凱陣は味の主張が強いのだけど、その分食べ物との化学反応も楽しい。

タコの燻製と合わせる。スモーキーアンドスモーキー。香りが底上げされるといいますか。

塩麹鶏の燻製と合わせる。やっぱり脂との相性はいいなぁ。ぴりりとした苦味が鶏の脂を流してくどくない。旨味が口に残り、鼻に抜くと凱陣と燻製と鶏脂の3種類の香りがもふもふする。



開けて二週間。香りが益々濃厚。刺激が落ち着いた分、味も濃厚に感じる。


面白いというか改めて思ったのは、一年以上寝かしてあるこのお酒の一番美味しいかった瞬間は開けたてだったということ。

開けたてが一番美味いかどうかはそりゃまぁお酒次第でして、開けたて、そして空気に触れさせて一番良いタイミングを探るみたいな感じで美味しいポイントを探すのも、酒飲み、特に家飲み一升瓶派の楽しみなわけですよ。

でも、新酒なんかは口開けが一番美味しい、というかあの瞬間を味わう悦びみたいものがありますから、意識も開けたてに向いてるわけですね。

ところがこういう寝かしたお酒って、新酒みたいな鮮度がポイントになるわけじゃないと思ってましたから、開けて以降の変化が重要という先入観で開けたてを重要視してなかったというか。

でもでも、このお酒は新酒と同じようなフレッシュさが開けるまで封じられてて、まずやっぱりそれが一番のピークとして出てきたわけですよ。で、徐々にそれが抜けていきつつ、空気に触れて二度目の熟成が始まったんだろうなぁと。

まぁ何が言いたいかというと、飲み手の責任は開けた瞬間から等しく始まりますよね、先入観でこれくらいが一番美味しいとか思い込んじゃだめですよねって話でして。


写真は前回の記事の使い回しだけど一応。製造年月まで同じだったからという手抜き。






悦凱陣 純米 オオセト 無濾過生 22BY
有限会社丸尾本店
精米歩合 オオセト 55%
酸度 1.8
日本酒度 +11

横浜君嶋屋さんで購入。


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