2013年3月18日月曜日

中村酒造場を訪ねて、2013春

心の芋焼酎の一つ、「なかむら」を醸す中村酒造場さんにお邪魔してきました。

まだそれほど芋焼酎を常飲してなかった頃、会社の焼酎好きの先輩に日本酒のお薦めを教えたところ、代わりにすごく美味い芋焼酎を教えてやるって頂いたのが、中村酒造場さんの「なかむら 穰」でした。

もう一発で虜になって、特に奥さんのお気に入りになりまして、結局中村酒造場さんのほとんどの銘柄を飲むに至り、甕仙人とか上野原は我が家に常備される日々となりました。

なので、今回鹿児島に行くにあたりどうしてもお邪魔したい蔵元さんでございまして。残念ながら造りは終わってる時期なんですが、その代わりにじっくりと案内して頂きました。



麹室。鹿児島でも数少ない(3蔵しかない)石造りの麹室。



中は麹の甘い香りがほんのり香る素敵空間。



蒸したお米はここが開けられて落ちてくるんですね。



温度管理の重要性は今更へーなんていうことじゃなんと思ってましたが、実際の仕込み作業や時期なんかの具体的な例えをふんだんに交えて教えて頂くと、素人が知ったかぶって重要ですよねなんていう言葉のしょーもなさは、もうほんと恥じ入るばかりでございます。


一次仕込みのカメ。1日で2カメ仕込むんだそうです。次第にぶくぶくと発酵による泡が出てくるわけですが、2日目あたりからすごいことになるんだとか。
やっぱりここでも温度管理が重要で、色々な手段でこまめな調節をされるそうです。




白いのは補修した後。ちなみに今は水が張ってあります。この時期、造りの間には機器のメンテナンスをされていまた。



カメで育った麹が移される二次仕込みタンク。ここに蒸した芋が投入されます。



芋を蒸す機械。この脇に粉砕する機械もありました。
数センチレベルに粉砕された芋は、麹の5倍程度の量をいれるんだそうです。黒糖焼酎の造りを見せて頂いたことがありますけど、素材が変われば随分使う量も変わるんですねぇ。



その大事な芋を洗う場所がこちら。ずっと疑問だった、芋の皮ってどうしてるんですかねってことをお聞きしたところ、蔵によって様々で徹底的に磨いたり皮を剥いたりする蔵元さんもある一方、汚れや悪いところだけを取り除く蔵元さんもいらっしゃるとか。
中村酒造場さんは、社長さん曰く芋の皮と身の間に旨味があるから残すんだそうですね。なるほど。蔵の個性がでますねぇ。



そんなこんなで仕込まれたお酒が移されるタンクが手前。後ろのタンクは蒸留後のタンクだそうです。



そして蒸溜。けっこうびっくりするくらい小さい蒸留器です。




蒸留器の横のブロックの中は冷やすための蛇管。



焼酎の出口。今はビニール袋がかけられてますけど。



蒸留後のお酒が一旦入る地下タンク。



大きいような小さいような。



この後別のタンクに移されて、出荷を待ちます。
明日の瓶詰めの準備がされてました。なんと春出荷分の「なかむら」です。いいなぁ。飲みたいなぁ。



瓶詰めも手作業。こんな機械で行います。この上に瓶詰め用のタンクがあって、そこに一旦移されるんですね。



そして出荷を待つ商品たち。「なかむら 穰」だったので思わず撮ってしまったですよ。



玉露のラベルにあるレンガ造りの蔵。趣があってすごくかっこいい。



書いた内容は結構ざっくりしていますけど、実際にはかなり細かな数字も交えて、ものすごく具体的なお話をして頂きました。内緒なので細かくは書きませんけど。

そしてそんな数字以上に印象的だったのは、今度は是非造りの時の来てくださいと仰って頂いたこと。実際に発酵が進む様子を見るとやっぱりまた印象が違うから。興味がある人ならこういう説明だけじゃなくて本物を見てもらいたいと。ほんと、焼酎への愛を感じるお話でした。素人考えでは、お忙しい時期にお邪魔するなんてとんでもないって思ってたんですけどね。今回ほど説明はできないけど本物を見ると理解が深まるよと。

蔵の中の見学の後、蔵元の息子さんにもお会いできて、造りとは違う面のお話もいろいろ伺いました。びっくりしたんですが、日本酒の蔵に修行に出てらしたんだそうです。伝統の手法に加えて、新しい技術へのリーチもいろいろされてるんですね。今後が益々楽しみでございます。


ちなみに、中村酒造場さんは広く一般に蔵を公開をされているわけではありません。今回お伺いするにあたり、事前にご都合などをお伺いして許可を頂き案内して頂きました。これを読んで見学したいと思った方は、蔵元さんのご迷惑にならないよう十分配慮してくださいませ。飛び込みとかもってのほかですよ。

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