同じ利き猪口、ストレートで味わいます。
2012。
ドライ、シャープ。黒糖の香りはするけど乾いた風情。味わいも、濃厚さよりフルーティーな印象。
甘みはダイレクトに舌に乗る。刺激が強く焼けるような舌触り。後味は軽い苦味を残して消える。
黒糖感が強く、まだ溶けきってないかのような主張。若くてやんちゃでうまい。
2011。
黒糖の湿った、海藻の香り。厚みがあり芳醇。立つというより横たわる感じ。
甘さは軽く、潮の香りがする。香りの強さに反して、味わいは軽快。でも複雑。苦味というよりミネラル感を残して消える。固さと塩気、混じり合う奥深さ。
飲み比べてる2本とも、記憶の龍宮とも、ちょっと違う異質な存在感がある。そう、存在感が強い。
2008。
濃厚で強い香り。湿り気のある黒糖の香りが立ち、ムンとする。
舌の上で溶けるマイルドさ。刺激が前に来ず、ゆったりと主張する。液体に原料が溶け込んだなぁと感じる。あぁこれは時間由来のものだなぁと。時の力を存分に感じられる成熟の旨さ。
ベースとなる富田さんの味は同じでも、年度の違いは明確にあるのを再確認です。
この味の記憶を残しておいて、2012があと4年経った時にどうなっているのかを味わいたいものです。
2008に感じたような時間の影響がどれくらいなのか、そうであっても龍宮であり続ける味の要素はなんなのか、今までも散々飲んできてるのにあんまり感じて考えてこなかったことが悔やまれます。
そして2011。龍宮は一口飲めばおぉってなる存在感があるんですが、2011はそのインパクトが一歩強い気がします。これが寝かされていくとどうなっていくのか、楽しみで仕方ありません。
龍宮 かめ仕込 40度
有限会社冨田酒造場
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