2013年10月18日金曜日

生道井 特別純米 原酒 ひやおろし 衣が浦若水 24BY

2013年の冷卸第8弾は、愛知県は知多のお酒、生道井の特別純米です。
ひやおろしはもちろんのこと、お初の銘柄でございます。

岐阜の実家に帰った際にどこか良い酒屋さんないかなーと奥さんに探してもらってたら、岐阜市の丸美屋酒店さんのブログに行き着いたんです。
その中で生道井を紹介する記事を読んだ奥さんが、これは多分好みのはずだと、嗅覚になんか感じてたんですよ。

そんなわけでお店にお邪魔したんですが、残念ながら既に完売。

ところが2日後、関東に戻る帰り道、なんとなくもう一度お邪魔したらあるじゃないですか、ひやおろしが。こういう出会ってきっとなんか結びつける謎の力が働いたとしか思いませんねぇ。

ちなみに最初にお邪魔した日の記事に生道井と我々のことを書いてくださってるんです。
帰るまでに読んでればもちろんお邪魔したでしょうけど、その記事のことも後から知ったというか、これを書いる今気付いたわけでして、まぁあれですよ、松尾様が出会っとけと言ってくれたということなんです。


冷蔵庫から出しての冷や冷やで開栓。

古い香りと酸の香りが濃い目に漂う。

口に含むとキャラメル感もありつつ、あとから少しピリリと香り、全体に酸味がウロウロしてるちょっと独特の味わい。

少し温度が上がるとウロウロ感が落ち着いて、バランスが良くなる。常温くらいまで上げたほうが真価を発揮しそうな気がします。まだ冷えすぎてるせいで、旨みの膨らみがちょっと弱くて苦味が先に立つなぁ。

涼冷え程度まで温度が上がると、苦味の立ちが落ち着き、ワイルドな旨みのバランスが良くなる。

芳ばしい苦味と酸味が熟成酒ような存在感を出す。熟した旭若松みたいな雰囲気。
先日の宙狐も旭若松のような感じと思ったんですが、生道井を飲んで比較すると宙狐の方がまだ少し軽めに感じます。生道井の癖は、飲み手を選びそうなくらい強く印象を残しますなぁと。


秋刀魚の塩焼きと合わせる。
悪くないけど酒が勝つなぁ。もっとねっとりしたものと合わせたい。
なんだろう。イマイチ奥さんとも意見がまとまらないから、まぁ明日以降に考えましょう。

しかしこのお酒、常温放置でいじめてみたい風情が漂ってます。まぁ一本しかないし開封してるから、大人しく冷蔵庫に入れてちびちび飲みますけど。



2日目。
丸くなった。濃厚さも落ち着き、整った濃密さへと進化したよう。濃いけど澄んでいるこの味わいは、なかなか他ではない舌触りに感じる。トロリとした、でも透明感のある印象。

味自体は、ビターなチョコの一歩手前、ココアと言った感じかな。

変化が強く出そうにないタイプかと思いきや、妙にキレイにまとまった感じがする。ここで止まってくれると良いんだけど、明日以降は変わらないのか、はたまたどう変わるのか、楽しみでございます。



6日目。
濃厚で艷やかに澄んだまま落ち着いた。いいですなー。ダレることなく、刺激もトロトロもある複雑な味のまま腰が座った印象です。

鶏レバー、砂肝のコンフィと合わせる。
濃厚なオイルと内臓の味に旨みが吸い込まれ、香りが交じり合う。特にレバーとは、このお酒で伸ばしてパテを作ったようになり、口の中で旨みが増幅される。素晴らしいマリアージュ。



7日目。
味わいに変化はなく、昨日と変わらず美味しいまま。

秋刀魚刺し。
芳ばしい香りが魚の匂いを覆い尽くし、脂の旨みを浮き立たせる。良いですなぁ。

目光の唐揚げ。
ふわふわの身に染み入るとキャラメル感が強調されて贅沢感が強くなる。



そこそこ時間を掛けて飲みましたが、味が崩れることなく非常に美味しいままでした。

濃厚な味わいは一回に多くを飲む味ではありませんが、一方でどんなタイプの料理とも寄り添える懐の深さは食中酒としての優秀さの証明でもあり、なんだかんだで結構するすると飲めてしまう魔性の味わい。

これは次回見つけた時も買わずにはいられない一本でございます。






生道井 特別純米 原酒 ひやおろし 衣が浦若水 24BY
原田酒造合資会社
精米歩合 若水 60%
アルコール度数 18度


岐阜市 丸美屋酒店さんで購入。

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