2013年10月6日日曜日

龍宮 原酒 No.84

ちょっと特別な龍宮の原酒、No.84です。
先日開催した龍宮研究会のメインイベントとして味見をしました。

何が特別かといいますと、このお酒は蔵元の次男が蒸留をした一本でして、まだ蔵で瓶貯蔵されている品なんですね。これをとある酒屋さんで特別に先出しして販売していたわけなんです。

そしてこのお酒、僕が蔵にお邪魔した時がちょうど蒸留の少しあとで、蒸留したてのものを試飲させて頂いたことがあるのです。
その頃の味は非常にドライでキツイ刺激があり、若々しさと苦さ、辛さが主張していました。
これはまだまだ熟成が必要だねーという話をしてまして、その日を楽しみにしてたわけです。

その後蔵元とお話する機会がありまして、このお酒を入手した件を伝えると、そろそろ良くなってきてるよと。
蔵にはまだ寝かしてある瓶があるわけですが、ひとまずこの時期の味を試してみるわけなのです。


ストレート。
強い黒糖の香りが立ち上り、らんかんと近い、でももうひとつ濃い香り。含蜜糖のような雰囲気とでも言いましょうか。
刺激よりも甘みとミネラルが立つようになり、全体のバランスが良くなったと感じる。

あの主張した刺激は強い味わいを後押しする存在になり、若いというよりは強い味わい。特に含み香に力強さを感じる。


ロック。
甘み爆発、暴発。すごい。
ねっとりとろとろの味がサラリと隠れて、後味に黒糖感を強く感じるようになる。そしてミネラルの苦味が浮き出てきて余韻になる。

非常に奥行きを感じる。らんかんよりも苦味が独特で、美しさでは一歩引いても強さで勝るといいますか。


水割り、5:5。
30度の龍宮に近い、確かにこれは30度龍宮の原酒だとなと感じる。濃厚でとろりとした甘さが影を潜め、硬いシャープな感じへと変化する。
割水によって輪郭がくっきりした。


このお酒を飲んだ後、Facebookで蔵元と話してたら、蒸留前の度数が普段の龍宮よりも高く元気だったんだそうです。その力強さが味にも現れているんだなぁと実感した次第です。

お湯割りは試しませんでしたが、強く立ち昇る甘みと旨みが楽しめるんじゃないかと妄想したり。そのうち試したいけど、このまま寝かしたい気もしつつ。

まぁ続きの飲み方は、次の龍宮研究会での宿題にしようかと思います。





龍宮 原酒 No.84
有限会社富田酒造場
アルコール度数 41度


春日部市 松本屋酒店さんで購入。

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