岐阜は下呂のお酒、天領の純米吟醸でございます。
公開利き酒会に行った際に、なかなかよろしかったリストにあった天領。岐阜のお酒ではありますが、飛騨地方のお酒ですのでこれまで縁が無かったわけです。
そう、飛騨地方。まぁ下呂は微妙に中間な気もしますけど、岐阜市内出身の僕にとっては愛知県よりもずっと遠い土地。気分的には富山県と同等です。えぇ、岐阜には世界遺産あるけどって、白川郷のことは都合よく身内だと思ってますけど。
そんなわけでして、岐阜は名古屋の植民地的なことを言ったりしますが、それはあくまで美濃地方限定だと思ってます。
閑話休題。
ということで、先日実家に帰った際に入手してきました。
冷蔵庫から出しての冷や冷やで開栓です。
清廉な吟醸香がすうっと立ち上る。冷えがまだきついのに、その片鱗がわかる風情があります。
口に含むとまだ冷え過ぎで、美しく軽めの酸味の後、膨らみがちょっと足りない。ただ、舌にまとわりつくほんのりとしたトロミはとても綺麗で、艶も派手すぎず、鑑評会で美味しかった味が思い出される内容です。
ちょっと温度が上がれば素直な甘さが膨らみとなって出てきて、キレイな酒質ながらもぽてっとした丸みも感じられます。
鼻に抜いても素直な甘さと吟醸香。酸味の抑え方が後味も清廉とした印象を保ってくれます。
秋刀魚の味醂干しと合わせる。
合わないわけじゃないけど、ベストマッチじゃないなぁ。多分土地柄、山の酒ですし。
酒の美しさが際立ち、山菜とかそういうもので飲みたくなる。脂じゃないなぁ。
生麩の刺身と合わせる。
こっちのほうがあうな。淡い味に寄り添うのが良いなぁ。
もう少し色々なものと合わせてみたかったんですが、美味しさのあまり四合瓶はあっという間になくなってしまいました。しまったなぁ、翌日の味とかも試したかった。
吟醸造りでも疲れない程度の香りは、全体の美しさの基本となっているのかと思います。これが純米とかだとどうなんだろうな。機会があれば試してみたいと思います。
ちなみに最近特にガツンとくる酒を偏愛する奥さんは、綺麗すぎて物足りんと曰っておりました。まぁ気持ちはわかりますが…。
でもこのクオリティはなかなか出会えないレベルだと思うから、そんなに無下にしないでと思いつつ、残りは僕が頂いた次第でございます。
天領 純米吟醸 ひだほまれ 24BY
天領酒造株式会社
精米歩合 ひだほまれ 50%
酸度 1.3~1.4
アミノ酸度 1.0~1.1
日本酒度 +3
アルコール度数 15度以上16度未満
岐阜市 酒のマツヤマさんで購入。
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