新酒シーズンを告げる大事な一本となっています、磐城壽のしぼりたて生。今年も目出度く頂くことが出来ました。
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磐城壽 本醸造 しぼりたて生 24BY
冷蔵庫から出しての冷や冷やで開栓。
ボシュっという発泡感のある心地良い音が響きます。
爽やか木樽のような香り、蒼いというよりは芳ばしい風情。
口に含むと、意外と発泡感はない。開けた時の予想とは違うんですね。
舌に載せればなめらかとろりと甘さがくる。オリから発せられるのは、爽やかなお米の味。オリの量、バランスがとても良いのだと思うんですよね、この爽やかさとお米の味が調和する様は。
含み香は、華やかなブドウ。余韻はほどほど、切れ味が良いというよりは優しくじんわりと残るけど、長いというほど引っ張りはしない。
全体の印象は、去年よりは優しい、解ける、といった感じ。キリッとした感じは少な目で、アルコール感も立たない。
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2日目。
爽やかさは初日ほどではなく、早々に影を潜めたが、代わってより一層のオリの優しさが楽しめる。
舌の上で軽くふわりと、淡く甘みを振りまく。甘みや旨みは磐城壽だなぁという味だけど、輪郭が異なるのはこの時期ならではだなぁと。いやそうでもないか、標葉にごりなんかは、もっと濃くてふっくらだけど、解ける輪郭の印象は近いから、これはオリを絡めた時のこの蔵の特徴なんですね。
濁り酒とかおりがらみならどんなお酒もそうなるかと言えばそんなことはなく、単に甘さが強くなるだけだったり、ぼてっとして腰が重くなるのもいっぱいあるわけです。やはりこの味を演出できるということは、ちゃんと蔵が目指す味があって、そこに向かうことが出来る技術なんだなぁとしみじみ。
…
早飲みが良いことは判ってますが、だからって2日でなくなるともっと飲みたかったと思うわけです。でもまぁ今年の磐城壽も美味しいことがよく判りましたから、また今年1年宜しくお願い致しますということなのです。
このお酒は昨年もいわき市の酒のいとうさんで購入しております。
購入したときは写真のような状態。こちらのお店では、状態管理のために全て新聞巻きをされてるんですね。そしてちゃんとお店独自で味の説明も書かれて貼っています。すごいですねぇ、全量この処理をされるんですね。
飲み手としてはこれほど安心なことはないのですが、唯一、そしてかなり重要な一点がだめなんですよね。そう、外観が見えないこと。
せめて写真でもいいから、なんなら空瓶でもいいから置いてて欲しいなぁ。やっぱり目が合うというか、その装いでピンと来るということもあるんと思うんですよ、お酒だって。そのために各蔵がコンセプトをデザインに落とし込んだりするわけですし。
あと、濁りやおりがらみなんかは、その量も重要なポイントなんですよね。それも見えないしなぁ。
新聞巻きは一長一短な気もするのですが、短い方は工夫次第で改善出来るんですからなんとかしてくれないかなぁと思った次第なのです。
磐城壽 本醸造 しぼりたて生 25BY
株式会社鈴木酒造店
精米歩合 65%
いわき市 酒のいとうさんで購入。
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