2013年10月2日水曜日

第一回龍宮研究会

数ヶ月に一回、酒飲み友達と合宿という名の飲み会をしています。
毎回テーマを決めて飲むというだけでして、まぁただの呑兵衛の集まりなんです。

元々は日本酒を主題にしていたので、これまでは日本酒合宿と言ってたんですが、先日来その友人も龍宮にハマり、むしろ今極めるなら龍宮じゃね?って話になったわけです。

そんなわけで、第三回日本酒合宿は第一回龍宮研究会として開催した次第なんです。

テーマは龍宮と肉。鶏、豚、羊を色々料理して、ひたすら龍宮を飲むというお話です。
今回、ちゃんとテイスティングシートも用意して、飲みつつ書く、そして振り返るということをしてみました。

料理は全7品。

トマトと玉ねぎとバジルのサラダ、かけろまきび酢で。
ドレッシング要らずのスーパー調味料、かけろまきび酢を掛けただけですが、その量が絶妙だったこともあり激ウマなサラダでございました。



鶏の砂肝(上)とレバーとハツ(下)のコンフィ。
前々日から塩とハーブで漬け込み、昨晩炊飯器の保温で低温調理。一晩寝かせた本日、頂きます。大まかなレシピはツジメシさんの鶏レバーコンフィを参考にさせて頂きました。

時間はかかるものの手間はかからず、そして尋常じゃない美味しさです。ハーブが染みたお肉達は、元々の味わいというか香りと融合して新しい味が生まれています。
いやぁこれはすごい。日時がわかってる飲み会なら、事前に一杯作っておこうと決めました。

ちなみにレバーとハツは刺し身でも食べられる朝引きのもの。いつもはごま油と塩に漬け込んだ刺し身?で食べてるんですが、火を入れたコンフィの方が、人様に出すには安心且つ癖も少なくでございます。

今回の龍宮にもめちゃくちゃ合いましたが、日本酒にもワインにも合う万能おつまみだなぁと。




羊肉のクミン唐揚げ。
我が家で最近定番となりつつある簡単唐揚げ。クミンをはじめとした奥さん秘伝の味付けを、ジンギスカン用として売ってる薄切りの羊肉に投入してぐちゃぐちゃと。適当に丸めて揚げるだけというお手軽さなんですが、これがまたふかふかやわらかに揚がって超美味しい。

クミンの香りが油と交じると香ばしさは想像以上なわけでして、合わせるお酒はこの香りに負けないものが必要なんです。もちろん龍宮に不足があるはずもなく、たまらんハーモニーでございました。

下に敷いてあるのはパッションフルーツの葉っぱ。そろそろグリーンカーテンも要らんかなぁというご時世にも関わらず、いまさらわっさわっさなってますので有効利用なのです。

ちなみにカラッと揚げるためのアルコール分は、当然龍宮を使用。30度の龍宮で風味と香りをプラスであります。



右は、谷中生姜の豚肉巻きナンプラー風味。
これもツジメシさんのレシピを参考に。まぁもはや奥さんテイストになっていますが。
焦げたナンプラーが魅惑的な香りでして、もちろん味付けに使うお酒は龍宮。いつもより滋味深いのは気のせいじゃないはずです。

左は、豚とゴーヤのなり味噌和え。
一品くらい奄美のものをということなんです。黒糖焼酎と合わないわけがない定番の一品ですが、鰹節を忘れることがしばしばでごじまして、本日はちゃんとかかってるので美味しさも増量されております。



鶏のせせりの炒めもの。
鶏のせせりを龍宮と共に下味をつけ、セロリ、ピーマン、人参なんかと炒めたもの。せせりって鶏肉界の王子様ってくらい愛すべき部位なんですが、いかんせんなかなか手に入らないんですよ。我が家は鶏肉関係でいつもお世話になってるつくばチキンさんで入手しております。店頭売りをしてるんですが、すぐになくなっちゃうので予約して購入しました。

せせりのぎゅむってなる独特の食感と、シャキシャキの野菜たちの食感のコントラストが楽しく、そして旨み十分。密かにがっついて食べてしまいました。すまん、みんな。



こんな感じの全景。



お酒は、全部飲むかどうかはともかく、候補を並べてみました。
後列左から、かめ仕込の25度、30度の定番、かめ仕込の40度、新作の美山錦。
前列左から、先日入手した蔵割18度、まーらん舟の原酒、らんかん、No84原酒。



乾杯は当然の龍宮ドライモヒート。かめ仕込の2012と、家庭菜園のスペアミントたっぷりで。

先日の目黒の龍宮の会で美味しく作るコツを聞いたので、今回はそれに倣ってみました。
ミントを入れ、龍宮を注ぎ、氷でグリグリ押し潰してから数分間放置。ミントのエキスをたっぷり龍宮に移してから、飲む直前に炭酸を静かに投入。

読み返す気が湧かない汚い字のテイスティングシートを見返してみると、ようやく蔵元の味に近づいたと満足気です。

ミント香るドライモヒートは、羊肉との相性が抜群でした。羊肉自体ミントとの相性が良いわけでして、そこに黒糖のミネラルの甘みと苦味がほんのりと加わると、単調になりがちな揚げ物の味がこれほどまで深くなるかという変化が楽しめます。

続いて美山錦でドライモヒート。

ミントの香りよりも麹の香りがより強く立ち上がるようになります。でも口に含むと妙に丸みも感じるようになり、ミントの力を面白く体感できます。

よく冷えてくると甘みが強くなってきて、それに伴い後味にほろ苦さが。一般的に、お酒は温めたほうが味や香りがわかりやすくなると思いますが、この美山錦は冷えによる味の輪郭の浮かび上がり方がちょっと独特。くっきりするという感じがわかります。

もちろん羊肉とも良い相性でしたが、それ以上に谷中生姜との相性がたまりません。生姜のキリッとした香りと端正な美山錦のコンビネーションは、全会一致の組み合わせでした。



酔いが回らないうちに、本日のメインイベントであるNo.84を開封です。
これは蔵元の次男が蒸留して、1年半くらい瓶貯蔵で寝かせたレア物。実は蒸留したての頃に蔵を訪ねてまして、偶然にもその時に味見させて頂いてるんですね。先日蔵元にお会いした時にも、そろそろいい具合になってきたとの話を聞いていますから楽しみなのです。

非常に力強い味わい。青臭い若さではなくて、みなぎる力の若さが詰まっています。
詳細は別途書こうと思います。



続いては美山錦で抹茶カクテル。
先日の目黒で飲みはぐれたメニューなので、蔵元の味は知らないまま。でも家では試しててとても美味しかったので、今回は美山錦でお試しなわけです。

美山錦に小さじ2杯半程度を垂らし、氷と水。

麹の甘みとお茶の苦味がたまらなく交じり合います。個人的には、前回試した時の竜宮30度よりも合っている気がします。
粉々しいお茶が醸しだす雰囲気は正に和の世界なんですが、意外なことにこってりしたものを溶かしこむような合い方が面白い。今回ですとコンフィとの相性が面白く良かった。このマッチングについてはあまり賛同を得られてませんけど。

まぁともかく、美山錦はカクテルベースとしてとても優秀なんじゃないかと思ったりしたわけなんです。



その頃、別の研究員は美山錦でジンジャー龍宮。先ほどの谷中生姜との絶妙なマッチングから、この組み合わせは絶対にいけるとお薦めしたんですが、結果は意外と30度との差がわからないと。ふむ、生姜はそれなりにパンチがあるからなんでしょうか。

一方、続けて試したかめ仕込40度のジンジャー龍宮は、まぁ激ウマだったと。一口貰いましたが、生姜と黒糖の絡まった香りが楽しめる良品でして、なるほど生姜には繊細さより力強さが必要だったということがよくわかりました。


このころ、ハワイに住む龍宮好きとHangoutを繋ぎ、サテライト会場を開設。
日本では手に入りにくいカラマンシーを絞ってアレンジを加えております。このカラマンシーという柑橘は、レモンやかぼす、ライムとも違う独特の酸味と苦味を足してくれまして、私的には色々試した柑橘類の中で一押しでございます。
ただなぁ、日本では手に入りにくいんですよねー。


最後に龍宮の蔵割18度を開封。
これも先日とある酒屋さんで見つけたデッドストックみたいなもので、瓶詰めは平成21年。すでに4年くらい寝てるわけです。

ごくごく控え目でまろやかな味わい。これも詳細は別途書くことにします。



僕はここで離脱したんですが、残った研究員たちは、らんかんやまーらん舟との比較をしたり、徳南製糖さんの黒糖を落としてみたりと、様々に研究を続けたそうでございます。
ちゃんとテイスティングシートに記録してましたから、酔いもほどほどに寝たんじゃなかろうかどうなんだろうかw


さて総括。

あえて奄美な肉料理を外して色々なタイプの肉を用意していました。
まぁ龍宮が合わないってことはまずないだろうなという予想はありましたが、ここまでベストマッチが見つかるとは思いませんでした。

かめ仕込ドライモヒートと羊肉。
美山錦ドライモヒートと谷中生姜。
美山錦抹茶カクテルと鶏コンフィ。

ここ最近のブームが龍宮の様々なアレンジのせいで、結局ロックとか水割りとかでは試さずじまいだったのが残念ですが、まぁこれは夏の名残の楽しみ方ということにしておきます。

秋から冬になっていくにつれ炭酸で飲むこともなくなっていくはずです。
改めて、ロックとか水割りとか、そしてお湯割りとかの研究もしないといけないなぁというのが宿題でございます。

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