久しぶりの日本酒ネタは外飲みです。ちょっと都内に用事で出かけた夕刻、時間があったので君嶋屋さんに寄ってきました。今回はお目当てがあって、それがこの花巴。
花巴自体はそれほど縁がある酒ではないのですが、今回のこのお酒はかなりマニアックな一本。というのも、お米が「龍の瞳」という食米なのですね。
「龍の瞳」、出自が謎な不思議なお米で、国内でも有数の高級米です。詳しくはサイトを見て頂ければと思いますが、以前このお米を実家からもらったことがありまして、すげぇなぁと記憶に残ってるのです。炊きあがりの米の粒の大きさが尋常じゃなくて、いやもうちょっと気持ち悪いくらいの迫力。僕はそれほど米好きの人間ではありませんが、確かに普段のお米とは違うなと関心したのでした。
そんなお米でお酒ですか、ということで、ちょうど時間が取れたので飲みに行ってきたのです。
グラスに注ぐと、かなり色味が付いています。その雰囲気に違わぬ熟成酒の系統の香り。
注いですぐは酸が強く、後味が妙に軽い。バランスはあまり良いとは言えず、ネタものかな?という感じもしつつ。
グラスを回して空気に触れさせると、膨らみが出て、香りと調和した味に。甘みはかなり控えめだけど、ドライな印象ともまた少し違う、旨味が主体で甘味がない味わいは独特です。
88%精米ですが、濁ったり雑味なんかはなくて澄んだ味わい。酸味のせいでよけいそう思おうのかもしれません。
お店では冷で提供されてましたが、常温からぬる燗の方が向いている気がします。
酒米と比べて甘味が伸びない印象ですが、それを補う濃い旨味は独特の存在感があります。これが新酒というのですから、寝かせてコッテリさせたい気もします。生生で熟させたいですなぁ。
銀座君嶋屋
東京都中央区銀座1-2-1 紺屋ビル1F
03-5159-6880