2013年1月31日木曜日

磯自慢 本醸造 しぼりたて生貯蔵酒 24BY、二本買えることはあまりない

大晦日に買って新年早々に飲んだ磯自慢のしぼりたて本醸造。

実はあの時二本分けてもらえました。お一人様一本までだから、夫婦で二本までいいですよって言ってもらえて。なんのご褒美ですかこれって感じでして、他のお客さんに悪いなぁと思いながらも二本頂いて来ました。

せっかくの二本目、ちょっといじめようかなって思いまして、玄関に放置すること一ヶ月。まぁ玄関の温度が一桁を超えることなんてありませんから、単なる冷暗所での保管なんですけどね。我が家では冷蔵庫に入れないといじめてる気分になりますので。


香りには乳酸、檜のかおりが追加されて、吟醸香の質がちょっと変わったみたい。

アタック優しくほんのりメロン。プリンスメロンくらいかな。一回目に温度を上げていったときにでる旨味が最初からあるけど、冷えてる分だけ繊細な味。

舌の上で転がすと旨みがじわじわと湧いてくる。カドが無い。旨味が軽いといえば聞こえは悪いのだけど、軽さ故の綺麗さ。スルスルと喉に落ちる、至高の常飲酒。でも手に入らないから常飲できないけど。

それにしてもこれは飽きない、だれない。とにかく盃が進む。気がつくとなくなってる。

そして温度が変わっても変化が殆ど無い。つまり一回目に飲んだときはまだ若かったということでしょうかね。



開けて二日目、香りが濃くなる。その割に端正な味わいはそのまま、ダレてないし綺麗なまま。

鶏ささみの燻製を合わせる。旨味の軽さを補う相方になる。多分魚の干物でもいいんだろうな。旨味が乗った肴でグビリと飲むってのが、特に相性いんでしょうね。


吟醸香やコメの旨味なんかは、確かに実際の吟醸酒よりは軽いけど、じゃあ吟醸酒レベルじゃないのかと聞かれれば、そんなことないクオリティ。これで2000円切るって脱帽。

でも吟醸酒のように一杯をしみじみ味わうというより、好きなだけカパカパ飲みなよって注がれて空ける酒。上質な食中酒であり、日々飲んで疲れず飽きず。いや、日々飲んでみたいものです。






磯自慢 本醸造 しぼりたて生貯蔵酒 24BY
磯自慢酒造株式会社
精米歩合 山田錦/アキヒカリ 65%
酸度 1.25
日本酒度 +4から+5

焼津市 仲野酒店さんで購入

2013年1月29日火曜日

墨廼江 純米吟醸 BY1号 24BY

本当は墨廼江の年度始まりはこれからスタートしたいんですけどね。BY1。その年の始まり。

購入後、玄関放置2,3時間の冷や冷やから。

芳醇な吟醸香。瓶を開けたら匂い立つ。

濃い。味も香りも濃ゆい。なんだこれ、旨い、旨すぎる。旨いのに文句を言いたくなるなぁ。口に入れた途端に広がる旨味、香りがすぐに鼻までたちのぼる。

墨廼江の酒質はそのまま、綺麗なまま濃くなった。後味も爽やかに喉を通る。そして残る旨みと香り。

もう少し冷やしてみるか。

がっつり冷や冷やにする。香りがシャープになる。
本質的に味が乗ってるのは変わらないけど、味の周囲に膜が張ったような、緊張感がでる。刺激がほぼなくなり、つるつるという感じに。舌に残る後味が、強く米の味。ほろ苦い旨みが残る。

旨みの味わいもお米。果物とかなにかに例え辛い。華やかだからフルーツとかの面影を探してしまうけど、なかなか見つからない。



一晩おいたら懐かしの墨廼江が帰ってきた!

引っかかりのない飲み心地。ほんのりと綺麗な酸。サラリと消える後味。水みたいに綺麗というのはまさにこれのことですなぁ。
それでもまだ旨みは昔より強いのだけど、旨みと一線を画すこの佇まいは独特。

マリスさんのチーズケーキと合わせる。レモンがきつい爽やかなチーズとよく合う。甘みに頼った旨みじゃないから甘いものとも合わせられる。

クラッシックショコラと合わせる。尋常じゃなく合う。やばいなぁ。チョコの濃さとがっぷり四つに組み合うんじゃなくて、その濃さをゆるゆると伸ばしていく感じに。

タルトモンブランと合わせる。フランボワーズの酸味が酒に足される。新しい爽やかさが生まれる。


スイーツと日本酒は、美味しいスイーツの時にたまにやるんですけど、だいたいがこってり濃い味のお酒でやるんですよね。まぁチョコとブランデーとかに近い感覚で。
今回は真逆のさらさらキレイな墨廼江で試したわけですが、問題ないどころがめちゃくちゃ合った新発見。まぁいつも以上にお酒を選ぶんでしょうけどね。



しかし今回の2日目の感想、同じ24BYで特別純米を飲んだ時の翌日とは真逆。あの時は玄関に放置なので、冷蔵庫よりは冷えなかった。だからなのかな?まぁそもそも吟醸系か否かという違いもあるけど。


想像するに、きりりと冷やしてデキャンタ、エアレーション。これで昔の佇まいになるのではなかろうか。


震災以降の墨廼江は、その味のりが故に、美味しいのに以前の佇まいを失ってて、僕は文句ばっか言ってました。美味しいのに文句を言う、この理不尽さ。じゃぁ飲むなって話ですが、美味しいから飲んじゃうんですけど、飲むと濃すぎる旨すぎるって。

そもそも今のないものねだりの墨廼江への要求って、思えばBY1に端を発してるんですよね。まだ墨廼江をそれほど知らなかったころ、薄いわけじゃないけど旨味が先に立たない端正な佇まいというか、他のお酒とは明確に違うポジショニングといいますか。
濃厚豊潤大好きな奥さんからは物足りないって不評でしたけど。ともかくその印象を引きずり続けて美化しすぎて今日に至ったということなのかと。

BY1の飲み方が分かった今、墨廼江の他のラインナップ、本辛とか特別純米とかに同じものを求めちゃいけないんですよね。だめですねぇ、固執するってことは。深く反省。






墨廼江 純米吟醸 BY1号 24BY
墨廼江酒造株式会社
精米歩合 55%

取手市 中村酒店さんで購入。

2013年1月27日日曜日

鳳凰美田 純米吟醸 生酒 発泡にごり 24BY

忘れた頃にやってきた愛すべき濁り。鳳凰美田の発泡にごり。
いつもなら年が明ける前に飲んでた気もしますけど、今年は遅めだとか。


そのせいなのはわかりませんが、例年よりちょっと発泡感が少ない。毎度開けるときに苦労してたのですが、今回はわりとすんなり開けられましたし。覚えてますよ、数年前のこと。約半分が吹き出しましたから。
かわりにクリーミーさが増量でしょうか。トロトロ舌の上でとろけます。

発泡にごりですから、購入後ちゃんと冷蔵庫でおとなしくしてからスタート。

香りは美田。いつもの美田。でも濁りだからかなり控えめ。ふわふわと吟醸香が誘う感じ。日本酒に慣れてない人に出したら、何このいい匂い、どこから出てるの?ってなるような、ほんのり甘みの誘い水。

でも舌触りの甘みは美田のイメージより控えめ。喉に通す最後まで、もう少し甘くなるんじゃないかと思いながら終わる。これこそ五百万石のフラットさ。五百万石の粉っぽさがクリーミーさの正体ですねぇ。

でも、甘さのかわりに安心の美田のコク。吟醸香というよりも、この香りを抱き込んだ吟醸味。

栃木県は佐野市に、サンタルチアさんという非常に美味しいイタリアンジェラートのお店があるのですが、そこの名品が酒粕のジェラート。鳳凰美田の酒粕で作られた酒粕のシャーベットなんですが、まさにそれを食べてるみたい。
まぁジェラートを食べて、お酒飲んでるみたいって言うのが順番として正しいんでしょうけど、逆が成立するってそれはそれで結構すごいんじゃないかと。っていうか、誰にとってすごいのかどうなのか、まぁよくわかりませんけど。

旨すぎて温度の変化を楽しむ前に完飲。まぁこれは温度が上がらないうちにさくっとのむがよろし。

やっぱりこのお酒は、発泡にごりの最高峰ですなぁ。






鳳凰美田 純米吟醸 生酒 発泡にごり 24BY
小林酒造株式会社
精米歩合 五百万石 55%

取手市 中村酒店さんで購入。

2013年1月25日金曜日

久礼 特別純米 無濾過生原酒 手詰直汲み 24BY

数年前からの季節のお楽しみ、久礼。酒屋で特別純米と純米吟醸を試飲させてもらった結果、勢いのある特別純米から。

開けた途端に立ち上る香り。軽くヨーグルトのような酸味をまとった香り。

発泡感が舌を刺激する。爽やかな旨味、鮮度とあいまってジューシー。
後味がしっかり残る。舌に残る酸と米味。冷え過ぎのせいかちょっと嫌な苦みもあるけど強くはない。様子を見るかな。

温度が上がっても甘みがさほど増さない。キリッとしたまま。苦味は次第に消えていく。でも苦味が引き締めてた部分もあるから、消え切らないタイミングが一番美味しい。

しかしバランスいいなぁ。甘辛酸が折り合ってるから、濃くても華やかでも飽きないし、食べ物に合わせやすい。つまりは食中酒としても優秀。

バランスと言えば、松山三井は最近すごく好きなお米。これといった特徴が強いわけじゃないけど、スマートにまとめるイメージがある。五百万石の優等生っぷりとはちょっと違って、もう少し大人な存在ですかねぇ。まぁ適当なイメージですけど。

タコの燻製とあわせる。酸味が増す。嫌な感じじゃなくて、酸の濃厚さが増す感じ。煙との反応はバリエーションがあるなぁ。お酒ごとで結構違う変化になって楽しい。

ささみの燻製とあわせる。タコよりあうなぁ。キツめの塩を酒が流して、口に旨みを残す。口に入れた時の久礼の香りから、燻製の香りへ口の中で変化していく。



昨日より香る。米香ぶわー。さわやかで、マスカット感。

発泡感が落ち着いたから、舌触りから喉越しがするするとなった。その分甘みも香りもダイレクトになってリースリングのドイツワインみたいな感じを思い出す。
ブラインドでのんだら、日本酒よりも白ワインっていう人が結構いても不思議じゃない風情。


甘エビ、新潟ものと合わせる。だめだ、エビが甘すぎて殺し合う。後味が生臭い。甘みが強いタイプの食べ物にはきびしいかな。

白子ポン酢と合わせる。濃厚な味わいが酒に溶けてスープのよう。合うなぁ。奥さん特製のポン酢が旨くて、そのせいもでもあるけど。未だにレシピを知らないけど。

塩麹鶏もも燻製と合わせる。よく合うけど、白子ほどじゃないなぁ。魚のほうがあうのか醤油だからか。

高知のお酒だし、鰹とかクジラとかの赤身ブリブリと合わせたくなる。あと鶏ももの脂を考えると、もしかしてクドすぎる油分とあまり合わないのかな?

出来立てしめサバと合わせる。まぁほとんど締まってないんですけどね。
さわやか脂とほんのり塩、ブリブリの身、まとめる酒。やっぱり久礼は魚とあうなぁ。魚の脂だと相性いいし。




ともあれ、三日目の楽しみを味わうことなく完飲。旨いなぁ。もう一回買おうかなぁ。





久礼 特別純米 無濾過生原酒 手詰直汲み 24BY
有限会社西岡酒造店
精米歩合 松山三井 60%
酸度 1.8
日本酒度 +5

取手市 中村酒店さんで購入。

2013年1月23日水曜日

虹乃井 純米 生

まったくお初の銘柄。宇都宮にある虎屋本店さんのお酒です。

これも昨年の10月頃飲んだのですが、なぜか今頃瓶が出てきました。ラベルをとっておきたかったからですかねぇ。ともかくメモと記憶を頼りに備忘録がてら。

こちらの蔵元は「菊」という銘柄が中心だそうですが、これはセカンド?サード?ブランドとのこと。氷温貯蔵で寝かせてあるとか。

名代の銘柄を飲んだことないので、もともとがどういうタイプの蔵元さんなのかは全く存じておりませんが、これはとてもよかったです。


濃密な香りがじわっと上がってくる。濃ゆいなぁ。
味わいは熟々とした感じ。噛み締めるほどに旨さが溢れ出ますみたいなイメージ。

言葉に出来るほど細かく覚えてないものですねぇ。
(´・ω・`)ショボーン


小さい蔵元さんで、あまりあっちこっちで売ってないとか。もう一回飲んでちゃんと書きたいなぁ。







虹乃井 純米 生
株式会社虎屋本店
精米歩合 60%

小山市 西屋酒店さんで購入。

悦凱陣 純米吟醸 無濾過生 ブルーボトル 23BY

結構前に飲んだ凱陣。10月くらいだっけか。今更ボトルが出てきたので、記憶とメモ頼りに書いてみます。

香りはいつもの凱陣以上に華やか爽やか。ブルーボトルの名に恥じない。

味わいは綺麗すぎるというかさっぱり。凱陣はオオセトが至高と思ってる輩にはちょっと物足りない。っていうか夏酒ですもんね、こってりというよりさっぱりと飲みたいものですから、秋になって飲んでる方が時期を間違えてます。

切れ味がいいと言うよりはツルッとしてるって感じ。そうめんとかうどんとか。うどん?香川ですから?まぁ適当なことは書かないほうがいいですねぇ。


ともあれ、新酒のフレッシュ感と年を越した熟成感の間、凱陣なのになんだか不思議とインパクトが薄い。ある意味、稀有な凱陣と言えましょうか。ふぅ、さっぱり爽やか。


うーん、飲んだ当時はもっと美味しかった記憶はあるんですけどねぇ、書いてみるとそんなでもないなぁ。おかしいなぁ。まぁ飲んだらすぐ書けってことですね。





悦凱陣 純米吟醸 無濾過生 ブルーボトル 23BY
有限会社丸尾本店
精米歩合 山田錦 60%
酸度 1.8
日本酒度 +8

上野 サンワ酒店さんで購入。

2013年1月21日月曜日

武勇 本醸造 しぼりたて生 樽酒 24BY

毎年恒例、中村酒店さんの樽酒。今年も美味しかったです。もう毎年恒例行事ですので、これを飲まないと年は越せません。

そうです、年末に飲んだのですが書くのをすっかり忘れてました。だからちょっと記憶が曖昧。美味しかったことだけはしっかり覚えてますけど。


でもまぁ今年は例年より若々しい印象でした。樽香の強さ以前に、お酒自体が若くてぷりっとした舌触りになる感じ。
まぁ武勇ですからそのプリっと感が弾けた後の濃厚芳醇さは言うまでもないって感じですが、でもやっぱりプリっとした感じが印象強かったですね。

なので、樽香が染み入ってるというよりいい具合に乗っかってるって感じでしょうか。だから華やかな印象もいつも以上で。お正月まで取っておけばよかったなぁ、めでたい感じで飲めたのに。

そうそう、これって五百万石なんですよね。底にあるフラットな香りと味わい。樽香と喧嘩しない優等生っぷりが発揮されてます。





武勇 本醸造 しぼりたて生 樽酒 24BY
株式会社武勇
精米歩合 五百万石 65%

取手市 中村酒店さんで購入。

2013年1月19日土曜日

花泉 純米 無濾過生原酒 上げ桶直詰め 24BY

初めての花泉。凱陣とか旭若松とか秋鹿とか言ってたら、お店の人に勧めてもらいました。

花泉ってロ万の蔵元さんなんですね。知りませんでした。っていうか、ロ万も知ってるだけで飲んだことありませんけど。


開けると、お米の香りがフレッシュに立ち昇る。微発泡感が香りをより押し出してくれる。強いと感じるタイプの香りじゃないけどしっかりと匂い立つ、らしい。奥さん曰く。やっぱ鼻が本調子じゃないなぁ。そこまで香らなかったのは鼻のせいだろうなぁ。

口当たりは非常に濃い。凱陣に通じるこくうまフレッシュ。あと、口の中での弾けかたは久礼の生原酒を思い出したり。旨味と爽やかさのバランスが濃い方で良いですなぁ。

喉を通ったあともピリリとする後味がじわっと残る。生原酒の楽しみ。このタイプの濃い味は、フレッシュ感を演出する微発泡な感じや高めのアルコール度数による引き締めがよく似合いますねぇ。濃すぎ旨すぎで重くなってしまうのを引き締めてくれています。

コクがあるわりに甘みは少ない。このバランスが凱陣に近いのかな。

コク味をじっくり味わうと、ごくほんのりと昆布のようなうまみ。

実は一口目に、あぁこれってなんだっけって記憶を辿りたくなる味を感じたんだけど、辿りつけず。なんだろうなぁ、記憶にある感じの味わいだったんだけど。で、辿るためにじみじみ味わってたら上述の昆布系の旨味にたどり着いたんだけど、ちょっとしっくり来てないなぁ。いや、昆布系というのが間違ってるとは思わないんだけど、なんだろう、表現が貧困なんだから、せめて情報量を増やしたいんだけどなぁ。くやしい。
(´・ω・`)ショボーン


温度が上がるにつれて次第に酸が出てくる。ちょっと独特の酸。後味を切る酸味じゃなくて、舌の上で味の膨らみにあるというか。正直、奥さんに酸が出てきたねって言われるまで、そう思わなかったですけどね。

金陵のモツと合わせる。八角の香りと合わせても負けない。繊細な八角の、というか味の輪郭が浮きあがる。香りは交じり合って立ち上り、味わいは脂とか雑味を洗い流して綺麗なお肉にって感じでしょうか。

平目の昆布締めと合わせる。酒の旨味が強すぎる。平目も十分旨味が乗ってるんだけどなぁ。図らずも同じ系統の旨みだから味を消しちゃうなのかなぁ。悪くないけどもったいない。

温度が上がってきても味の変化が大きくない。落ち着いたりはしてもダレないというのが正しい感想かな。
このタイプの味は、完成度が低いと甘みが湧いたり重くなったりとだれ気味だと思うけど、これはそんなことない。若干の米の苦味が後味に乗り、つまりは飲み終えた後のコク味がちょっと強くなる程度。


モツとの相性がとてもよかった。肉と合うということですよねー。っていうか馬肉ですよねー。福島ですもんねー。会津ですもんねー。

馬肉といえば、福島は赤身、熊本はサシって聞いたけど、そういう住み分けなんでしょうか。確かに福島で食べた馬刺しは赤身だったなぁ。美味しかったなぁ、食べたいなぁ。



二日目。味の強さがちょっと落ち着く。マイルドになる。
かなり濃いのに二日続けて飲んでも飽きない。最近は、こういう旨口は一合飲めばお腹いっぱいになってたんだけどなぁ。花泉はちょっと例外みたいです。

うまいなぁ。三日目に残せず完飲。






花泉 純米 無濾過生原酒 上げ桶直詰め 24BY
花泉酒造合名会社
精米歩合 65%

横浜君嶋屋さんで購入。

2013年1月17日木曜日

相模灘 特別純米 美山錦 無濾過生原酒 槽場詰め 24BY

新たなスタート、24BY。華やぐ生原酒。微発泡感が残る新鮮さ。シュワッと。

杜氏が弟さんに変わられての一本。先日の特別純米との比較が楽しみです。


まずは香り。樽香のような、そしてちょっとミルキーな香りがふわっと。だめだ、まだ鼻が本調子じゃないからイマイチ細かいところがわからない。まぁいつもがわかってるかというと話は別ですが。

口に含むとジューシー。普段の相模灘より華やか、生原酒の旨味。
お米のコクが強いというより、果物を食べた時のフレッシュな旨味と酸味といった感じ。
でも、透明感がある綺麗さとかフレッシュさというより、無濾過の分だけ霞がかかった印象。ミルキーな香りの元はここなのかな。

温度が上がるに連れて後味に苦味を帯びた別の旨みが出てくる。別のっていうか米味ですけど。苦味というと印象が悪いですが、どちらかというと舌の奥にざらつくような感じ。微発泡感のせいもあるんだと思いますけど。そのせいで、のどごしの感じが変わってくる。実際にざらつくわけじゃないのに面白いですねぇ。


タコと合わせる。胡椒で食べる鹿島タコを流す。胡椒の辛味を舌に残して、タコの旨みと酒の旨みが混じって濃い液体が落ちていく。あとはピリリとする胡椒の香り。

しめサバと合わせる。一晩寝かせのしめ鯖。脂が心地よく流されて、微発泡の刺激が舌をリフレッシュ。

ちなみにですね、わざわざもう一つのブログで書くほどの話でもないのですが、でもまぁ書かないのはもったいないなぁって思ったのはですね、今回のしめ鯖、めちゃくちゃ美味しかったんですよ。これまで幾度となく作って来ましたが、今回は傑作。ホント傑作。塩味、酸味、生々しさ、どれをとっても完璧。どうですかこのテカリ。ちょっと自慢したくなったのです。

最近、ちょっと作り方を変えたんですよね。以前は酢で締める際にキッチンペーパーにくるんでジップロックで漬けてたんですよ。これを、ちょっとバットで漬けたあと、早々に取り出して軽く酢を切り、でもまだ酢が染みたキッチンペーパーごとラップでぐるぐる。この状態で寝かすと、酢の入り方がきつくならないですよね。生々しさが残ると言いますか。しっかりお酢の味を入れつつも生々しさを残す、最近会得した技です。



あぁ、閑話休題。

平目、二日目の熟成。コクが出てきた魚に負けない旨み。喧嘩するわけじゃない。

タコと鯖は醤油で食べてなかったんだけど、いずれも軽く醤油をつけた時のほうが相性がいい。
醤油と日本酒が合うのは当たり前だけど、相模灘は特に相性が良いかもしれない。一癖、醤油の香りが立った後のほうが、それを流したあとのコメの旨みが強く感じられる。
これって相模灘特有なのか他でもそうなのか。でも最近のんだ伯楽星の時は気付かなかったけどなぁ。

ちょっと残しておいた23BYと飲み比べる。おんなじ。生酒の分だけ、しぼりたての分だけ華やぎや旨味に差はあるものの、味の芯はぶれてない、変わってない。クオリティ高いなぁ。



二日目、味が乗ったとも言えるし、ちょっとアルコールがたったとも。そのせいか、味の強いものとはちょっと喧嘩する。

金陵のモツと合わせある。上述のとおり、ちょっと仲が悪い。

平目の昆布締めと合わせる。圧倒的にこっちのほうがある。旨味はあれど基本淡白な味の平目、これに別の旨味を乗せていくといいますか。
素材元々の滋味を引き出したり、ちょっと色をつけたり、そんなかんじの合わせ方があうんですねぇ。



三日目、アルコール感が落ち着く。旨味の米の香りだけが残った感じ。
察するに、デキャンタしたりエアレーションしたりすると開けたてでも落ち着くのかもしれませんねぇ。





相模灘 特別純米 美山錦 無濾過生原酒 槽場詰め 24BY
久保田酒造株式会社
精米歩合 美山錦 55%
酸度 1.7
日本酒度 +3

取手市 中村酒店さんで購入。

2013年1月15日火曜日

2013年、二度目のお年玉

武勇軍手。紅白のおめでたさ。

いつもお世話になる酒屋さんで頂いてしまいました。まぁ小心者の僕は勿体無くて使えませんが、酒屋の奥さんは宣伝ということで町内だかの草むしりでも使っちゃうとか。

前掛けとかTシャツ、キャップなんかは蔵元アイテムとして見たことありますけど、軍手は初めて見ました。意外なほどにカワイイうえに、酒屋さん的には必須なものですし。


2013年1月13日日曜日

伯楽星 特別純米 24BY

伯楽星、特別純米、新酒。相変わらず美味しくて安心です。

我が家では、今回は伯楽星再審査会です。まぁ勝手に偉そうなこと言ってますが。

昨年、23BYの最後の出荷の特別純米を飲んで、あまりの伯楽星らしくなさに愕然としたのですよ。くどくなった酸、苦味が立つ割にコクも香りも薄くて、本当に残念で。

単に味の変化とか熟成という度合いではなく、明らかに美味しくない。好みの領域を越えて美味しくなかったことに、あの新澤さんが…、とお会いしたこともありませんが、夫婦で涙したものでした。

購入店のお酒の管理がしっかりしていることは毎度目で見て確認していますから、絶対にこれはこのロットの特徴だと思っていました。
が、まぁ所詮は素人舌のこと、日によって感じ方も違うよねと思いつつ、いろいろなアテと合わせたり、温度を変えたり、3日くらいかけて色々と飲んでみました。でもいつもの伯楽星の味になることはなくて(´・ω・`)ショボーン。

その直後の新酒のおりがらみを飲んでも別にいつもどおり美味しくて、やっぱりあれは最後のロットだからだったのかなと思いつつも、全幅の信頼を置いてた新澤醸造店さんに(勝手に)ちょっと失望したりして、2012年私的酒ニュース最大の出来事だったんですよね。

それ以来、ちょっと伯楽星から遠ざかって、というか飲むのが怖くて、もしまた期待を裏切られたらどうしよかなぁという不安があったのですが、なんだかんだ言っても愛飲酒ですから飲まないとそれはそれで調子が出ないものです。
なので、今回は再審査とか言って大見得を切って飲んでみました。


購入後2時間程度の玄関放置。穏やかな冷や冷や程度からスタート。
新澤さんのお酒は、これまでの経験から冷え過ぎると苦味が立ってしまう難しさがあるので、きっちり温度管理された購入時からちょっと温度を上げておきたいわけです。

久しぶりということもあるのだろうけど、思ったより酸が立つ。喉で感じる酸ではなくて舌と鼻に抜ける軽い乳酸。まぁこの綺麗な酸味は伯楽星の特徴なんですけど、開けたてはちょっとそれがきつく感じる。空気に触れてか、すぐに落ち着いていい意味でその存在が薄まっていく。

香りはほんのり、のはずだけど、風邪気味のせいで鼻の調子が悪いからちょっとわかりづらい。けど、うっすらと甘めのお米が香る。
まぁそんな状態で偉そうなことを言うなということですが。

味わいはいつもの伯楽星。ほんのりの酸味と米味。コクはあるけど甘さに起因しない。ほんと甘くない。でも辛口とは違う不思議な味わい。

後味は仄か。さっぱりとしてる味だけど、さっぱり消える後味とはちょっと違って静かに消えていく。綺麗な酸が、こう後味として残るというより足跡というか気配というか、そんな感じで残るだけなんですよね。
だから切れ味がよいという表現がしっくりこないなぁ。切れ味が悪いわけじゃないけど、そういう後味じゃないんだよなぁ。
キリリとした後味で締めるというのはお酒の味の一つの形なんだろうけど、それとはまた違う後味。

というか、最初から最後まで一貫した味わい、甘みへの抑制が理解できる。だから辛口って言葉じゃあらわせないんですよね。むずかしいなぁ。

アタックは意外にしっかりと味のりする。でも、コク味を感じてから喉に落として消えていくまでの時間が短いのか。上述の通り余韻がないというわけじゃないけど、未練がない消え方といいますか。何言ってんだろ。

あぁ、伯楽星を飲むとつい杯を重ねてしまうのは、この旨味の時間の短さ故ですかねぇ。この旨味をもう一度もう一度って思って何倍もいってしまうのかな。

しかしこれが山田錦ですか。甘さの抑え方がほんとうに唯一無二だなぁと。味のり、お米のコクは山田錦に由来するふくよかさがあるんですけど、決定的に甘みが少ない。以前、雑誌で一般的な糖度の半分を指標にしてるとの記事を読みましたけど、実際に飲むと実現出来ていることの凄みを感じます。

結果的に、やっぱり伯楽星は美味しいと。唯一無二の食中酒だと再確認したわけですが、今年もひやおろし以降のロットまで、24BYをじっくりと味わって変化を確認していきたいと思いますですよ。







伯楽星 特別純米 24BY
株式会社 新澤醸造店
精米歩合 山田錦 60%

取手市 中村酒店さんで購入

2013年1月11日金曜日

相模灘 特別純米 美山錦 23BY

特純はひさしぶり。新酒シーズンの中、23BY。

米味が強いのに主張は強くない。ほんと、いい食中酒だなぁとしみじみ。

香りは強くない。鼻に抜くと…
ちょっと風邪気味でよくわからない。が、多分程よく甘く香るはず。残念。
(´・ω・`)ショボーン

じんわりとした旨味の味が強い。お米の無濾過の旨味ですねぇ。その割に何にでも合う。甘みもあるのに尾を引かない。特徴を語るのが難しいほどの食事への溶け込み具合。

雑味はほぼない。というか、雑味と言うには勿体ない心地よい苦味が味を締める。
アタックは結構濃い。甘みもちゃんとある。でも飲み飽きない心地よさはこの軽い苦味のおかげですねぇ。
相模灘は特別本醸造でも十分美味しいし、日常酒のコストパーフォーマンスとしては最高なんだけど、特別純米になると苦味の種類というか印象が変わるのがよく分かる。アルコール感の引き締めじゃなくて米の強さみたいなものに。
別に純米至上主義じゃないけど、これは純米のほうがいいなと思う。

平目と合わせる。言うことなし。平目の淡い旨味と相模灘のしっとりとした旨味が喧嘩しない。

スペアリブと合わせる。タレに含まれるリンゴの甘みと香りのせいか、ちょっと苦味が強くなる。
甘みは若干ぶつかり合うなぁと。脂との愛称はいいんだけどなぁ、交じる系ではなくて洗う系で。

しかし美山錦は特徴を捉え辛い。味や香りのどの部分が美山錦なんだろう。
五百万石の優等生ぶりは承知してるけど、あれは委員長的な。これはなんだろう、書記?いやわかんないけど、優等生の主張もひっそりしてるといいますか。いやまぁ書記がそうなのか知りませんけど。

そして蔵元は美山錦が得意と聞くけど確かにそうだなぁと毎度美山錦を飲むと思う。
毎年、山田錦、雄町、若水とかも飲んだり少なくとも味見はするけど、そしてどれも悪くないけど、しっくりくるというか腑に落ちるという感じになるのは美山錦だなぁと。


相模灘は24BYで4年目のお付き合いかな。年々しっとり静かになっていく。旨味も香りもしっかりあるのに、強い主張をしなくなっていく。いい意味で味の記憶が薄くなっていく。飲めば蘇る相模灘の旨さなんだけど、反芻するような強い主張ではないなぁと。

派手な味わいのお酒は、一杯目は美味しいし、たまに飲むにはおぉって感動ももありますけど、日々のお酒には向かないのはまぁ周知のこと、かな。でも地味なお酒にはなかなか手が伸びにくいのもこれまた事実、でしょ。

そのバランスがとれたお酒って、僕の中ではすごく少ないのだけど、相模灘はまさにそのポジションに収まってくれた。日々のお酒のローテーションが増えるのは、とてもありがたく幸せなことだと改めて実感するですよ。

24BYからは杜氏が弟さんに変わられたとのこと。にごりは飲んだけど、本番はこれからなので楽しみでございます。







相模灘 特別純米 美山錦 23BY
久保田酒造株式会社
精米歩合 美山錦 55%

取手市 中村酒店さんで購入

2013年1月9日水曜日

超濃厚ヨーグルト酒

伯楽星、あたごのまつの蔵元、新澤醸造店さんが醸すヨーグルト酒。

二年前かな、初めて飲んで以来毎年のお楽しみです。今年は姉夫婦へのお年賀にしたですが、あまりに美味しそうに飲んでもらえたので自宅用に再度購入してきました。

すごく美味しい飲むヨーグルト。ほんのり香る日本酒。超濃厚の文字通り、しっかりとした甘みがあるけど、お酒の香りが後味をさらっとさせます。

ロックで食前酒にってありますが、もったいなくてストレートが我が家の流儀。

今回はやりませんでしたが、実はこのお酒をベースに他のリキュールをブレンドするのも楽しい飲み方でして、まぁ蔵元の皆様ごめんなさいという感じですが。
今までのイチオシは鳳凰美田の桃のリキュールを使った桃ヨーグルト。もう甘みの幅が広がってデザートとしての一品になる勢いです。








超濃厚ヨーグルト酒
株式会社新澤醸造店

取手市 中村酒店さんで購入。

2013年1月7日月曜日

磯自慢 本醸造 しぼりたて生貯蔵酒 24BY

久しぶりの磯自慢。しぼりたて。一升瓶。

磯自慢に出会ってはや十数年。昔からなかなか入手できないお酒ですが、結婚してからは帰省の際に焼津市によって地元の酒屋さんで購入していました。
ところが数年前の洞爺湖サミット、乾杯酒に磯自慢が選ばれて以来、ただでさえ人気だったこのお酒はますますレア商品に。ここ最近は地元に行っても飛び込みでは買えませんでした。

まぁ高いランクのなら都内で買えるんですけどね。でも、この時期ならフレッシュしぼりたてで新年を迎えたいものです。

今年も恒例の磯自慢詣の後、ダメ元でいつもおじゃまする仲野酒店さんへ。今年は年末に多めに分けて頂けたとのことで、奇跡的に購入出来ました。お店で小躍りして窘められる三十路。

さてさて、玄関放置の冷や冷やからスタート。

香りは吟醸香、バナナ香。吟醸香が香る本醸造と謳ってはいるものの、こんなに香るとはという感じ。強く香るわけじゃないけどきちっと佇む香り。

味はイメージ磯自慢よりさっぱり。ちょっと苦味が強い。あれっと思う。
実は磯自慢の本醸造はそもそも初めて。これまではしぼりたてでも吟醸クラスしか飲んだことありませんでした。都内とかで見る磯自慢は特別本醸造以上ばっかりですし。しぼりたてだし荒々しい豊潤な磯自慢を想像していたらちょっと違ってました。

ちょっと待つ。温度が上がるにつれて味わいが乗ってくる。それでもコク味はこれまでのイメージよりちょっと薄いかな。

更に上がって常温の手前までくると記憶の磯自慢がやってきた。でもちょっとアルコール感があるのはやっぱり本醸造。
あれですよ、アルコール感があるっていっても、ほんのり苦味としてあるくらいで、いわゆる日本酒がダメな人が思うアルコール臭ではないですよ。

不思議なことに苦味すらキレイだなぁと感じる、この出来栄えはすばらしいなぁ。まぁあまりに好きなお酒過ぎて評価にバイアスかかりすぎな気もしますけど。

ほぼ常温になると、生もとのような香りもまとってくる。ともかく、本醸造のクオリティじゃないのがよくわかるですよ。
穏やかで酸のない静かな佇まいになって、さらさらとのみ進められます。

特別本醸造以上のクラスになってくると、もっと味のりがよく、また香りも鮮烈。その分それなりに冷えている方が美味しく感じるのだけど、これは違って常温のゆるゆる感がたまらない。いつものお酒という本醸造のあり方を見ることができる、非常に良いお酒でございます。2000円未満でこの味ってもう奇跡的ですなぁ。




この瓶で見るまで「粕歩合」という数値を知りませんでした。100kgの白米で仕込んで25kgの酒粕が残れば粕歩合25%ということ。大吟醸だと50%から60%くらいになるらしい。31%というのがどの程度なのかわかりませんけど、これからは気にして見ることにしようかなと。

ちなみにアテは、同時に購入した磯自慢の酒粕で作ったわさび漬け。わさびのピリリを楽しんだ後、ねっとりと酒粕を楽しむことができて二度美味しい。
しまったなぁ、練り物も静岡産にすればよかった。




磯自慢 本醸造 しぼりたて生貯蔵酒 24BY
磯自慢酒造株式会社
精米歩合 山田錦/アキヒカリ 65%
酸度 1.25
日本酒度 +4から+5

焼津市 仲野酒店さんで購入

2013年1月6日日曜日

新年新酒試飲会 にごり・おりがらみ・うすにごり

日頃お世話になっている取手市の中村酒店さんでの新酒試飲会におじゃまして来ました。
テーマはにごり、おりがらみ、うすにごり。この手合いはなかなか同時に複数種類を飲む機会がないタイプのお酒なので、とっても面白い趣向。


乾杯は明鏡止水の勢起。新年らしく樽酒で。
中村酒店さんでは年末に武勇の樽酒を仕込んで販売されますが、その樽の再利用。熱湯消毒、天日干しなどで殺菌と匂い消しをした後、1昼夜このお酒を仕込んだとのこと。

香りは、2回目の樽の香りが静かに生々しくてよい。1回目より樽の中から出てきた香りというか。なんか生っぽい香りが、付いたというより染み込んだといった感じ。香りが強くないタイプにはこれくらいの強さがよく合いますなぁ。

樽香の奥にメロンのような瓜系の香りがひっそりと。これが元の勢起の味なのか、思い出せないから比較ができないないもどかしさ。
しかもこれはお店での2年熟成。味の枯れ具合に再度艶かしい樽香が乗っかって、全く新しい味わい。当たり前だけど量を過ごすには強烈すぎるけど、乾杯にはふさわしいですなぁ。

でもこれにごりじゃないじゃんとか書いてて気づいた。



以降は飲みたいお酒を適当に味わってく。出品は以下。




伯楽星の雄町はお店の試飲用のものらしい。





今年飲んでないのを中心に。
あ、伯楽星はこのブログを書き始める前、発売早々飲んでます。しまったなぁコメントが残ってない。


澤の花 純米吟醸初しぼり無濾過生原酒 さら雪。
酸味が普段の澤の花と違う。フルーティー、ほんのり梅のような香り、酸味。香りの甘さに似合う芳醇な甘み。澤の花によくある苦味の後味がなくて飲みやすい。


黒龍 本醸造 生原酒 垂れ口。
甘みの強い香りが立ち昇る。強くはないけど濃厚な香り。
強い甘みとコク。鼻に抜けるピリリとする本醸造の辛味が後味を引き締める。後から痺れる舌。甘みは黒糖のようにミネラルを含むような複雑な甘さ。もちろん黒糖の香りはないけど。
引っかかりがない美しさはさすがの黒龍。これで本醸造かと毎度思う。


鶴齢 本醸造 生原酒にごりざけ
いつもの鶴齢のにごり。濃いのにキリッと後味ドライ。すごく旨くて香るくせにさらっと消える品のよさ。潔すぎるというか。発泡感とあいまってキリキリと乾杯向き。でも一升瓶飲みもできそう。


天寶一 純米八反錦 生
酸味というかオレンジ、ネーブルみたいな甘み。温度が上がるとダレるかもしれないけど魅惑の甘さかな。
八反錦らしい固めの舌触りなのに、喉越しが艶かしいのは新酒の楽しみですな。


おまけ。

澤の花 純米吟醸 干支ラベル。お店の試飲用を出してもらう。だって歳男だし。
さら雪から一転、酸のない澄んだ味わい。旨味が強くてもくどくならないのは五百万石の優等生ぶり。奥さんは届いた頃に開けたてを試飲させてもらってますが、当時は大して事なかったとか。新酒の味は移ろいやすく、楽しいですなぁ。

しかしにごり系ばっかり飲み続けると、気分的にもお腹いっぱいですなぁ。もう少しちゃんとメモを取ればよかったですが。

あたりまえっちゃそうなんですが、やっぱりにごり系、特にうすにごりやおりがらみなんかは、開けてすぐにみんなでカパーって飲んじゃうのがふさわしいですねぇ。翌日ダレるとかなんとかって、まぁ無粋なことを言っていましたなと。

2013年1月5日土曜日

喜久醉 普通酒生原酒 冬季限定しぼりたて 24BY

毎年のお楽しみ、喜久醉の普通種生原酒。

喜久醉の普通酒は、最近はあんまり県外に出回らないと聞きますが、この時期の生原酒だけは特別です。ここ数年の冬の定番行事でして、今年もやって参りました。

なにが普通酒なのか全くわからないクオリティは毎年のこと。

原酒だけあって味も香りも濃厚だけど、普段よく飲む特別本醸造と本質は変わらない。でもいつもの整った喜久醉よりは荒々しい。原酒の濃厚さも高めのアルコール度数もやんちゃです。

スタートは玄関放置の冷や冷やからスタート。旨味が乗りすぎる。まぁわかってましたけど。

冷蔵庫で冷やし直して、もうちょっと冷や冷やで再度。微発泡とまではいかないけど、ピリピリと泡が舌を刺激する。旨辛がキツ目にやってくるんだけど、喉を通るといつもの喜久醉。

でも、余韻の長さがしぼりたての証ですなぁ。



4日ほど冷蔵庫で。変わらないなぁ、喜久醉は。だれないしへたらないし。美味しいまま。
冷蔵庫から出した直後はちょっと苦味が強い。
温度がこなれてくるとすっと苦味が消えていって、溢れる旨味。
アルコール度数の高さのせいで、鼻に抜けるアルコール感もちょっと強い。でもそれが不思議と嫌な感じがしない。むしろ荒々しいなぁと楽しめる。

毎年思うのだけど、この普通酒は旨すぎてお腹いっぱいになるですよ。いつもの喜久醉はなんにでも合うんだけど、この普通酒はこのお酒を中心にアテを考えなきゃなですな。

普通じゃない特別な普通酒。







喜久醉 普通酒生原酒 冬季限定しぼりたて 24BY
青島酒造株式会社

取手市 中村酒店さんで購入。