2014年1月30日木曜日

第二回龍宮研究会

昨年9月に開催した第一回龍宮研究会、愛する龍宮を肉と合わせる幸せを堪能したのです。そして今回の第二回は、更に肉を突き詰めようということで、ジビエと龍宮をテーマに開催しました。

料理の詳細は以下の記事で。
鹿と猪でジビエを楽しむ、2014新年


本日のラインナップはこちら。
  • 龍宮 30度
  • 龍宮 美山錦 30度
  • らんかん 2011
ストックを引っ張りだしてこれば色々あるのですが、今回はお酒の種類を少し絞って、それぞれに色々な肉がどう合うのかという観点で飲んでみようということなのです。
基本は龍宮の30度との相性を。もしかしてと思ったら、美山錦とらんかんで変化をつけてみることにしました。



鹿フィレ肉のコンフィ、バルサミコ酢のソース。
ピンク色のしっとり柔らかな肉に、バルサミコ酢のアクセント。

龍宮30度の炭酸割り。炭酸のおかげで強く立ち上る黒糖のミネラルが、淡白な鹿肉によく合います。もっと青さがあってもいいかもしれないですな。

ということで、美山錦の炭酸割り。ふむ、思ったほど変わらなかった。これについては、美山錦の開封当初の青い香りが落ち着いてきたから、想像ほどの青さが無かったということもあるようです。

一転熱く、らんかんでお湯割り。おぉ、これくらい黒糖味が強いほうが、鹿肉には相性が良い。鹿の肉汁、コンフィのオイル、バルサミコ酢、らんかん、少しずつ重なる感覚が素敵です。こうやって色々な風味を重ねられるのは、この鹿肉に脂身部分がないことで主張を振りかざすお肉になってないからでしょう。肉が旨いという感覚の大部分は、脂が旨いですからねぇ。もっと赤身の美味しさも旨いの主流に来て欲しい今日この頃でございます。

結論としては、炭酸は心地よい喉越しで飲めますけど、臭みのないというか、むしろ爽やかですらある草の香りの鹿肉には、流す感覚で飲むよりも染みさせる方が美味しさを引き出した印象です。



鹿スペアリブ。
ジャーキーのような感覚の肉は、肉汁ではなくて噛んで引っ張りだす旨み。コンフィよりも干し草の香りが漂います。

龍宮30度の炭酸割り。
ビールとビーフジャーキーの様に、これが合わないわけがない。

らんかんお湯割り。
合わないことはないのだけど、やっぱり香ばしさには炭酸がよく合うということです。これはシンプルな結果ですな。



猪肉の味噌すき焼き。

龍宮30度、炭酸割り、水割りと、正に食中のお酒として合わせてみました。豚肉と龍宮の相性は、いまさら確認するまでもなくとてもよいものなのですから、猪肉とも当然合うはず。

期待を裏切りません。むしろ豚肉よりも相性が良い気がします。龍宮の懐の深さは、肉の脂と合わせることでますますよく判るんです。脂を流すんじゃなくて、取り込むという感じで混じり合う。鶏の脂だとややあっさりで龍宮が勝ち気味なのですが、豚肉だとすごくバランスが良い。そして豚肉よりも強い脂の猪肉だとなお旨いんだからたまりません。

そもそも、猪肉に合わせるお酒って何が一般的なのでしょうか。日本酒で熱燗なのかな?脂を溶かし込むような組み合わせが浮かびます。一方で、熱めのお酒と合わせると猪肉の臭いが強く立ちそうな気もしますから、冷たい龍宮で臭いは抑えても旨みは引き出すというのは、実はとても良いんじゃないかと思った次第です。

蔵元も、猪肉とは合いますよと仰ってましたが、ホントその通りでした。



猪肉の肉団子のトマト煮込み。

龍宮30度、炭酸とロックで。うん、これはロックの方が良かった。ロックの強さあるとがトマトに負けずに組み合えるという感じでしょうか。炭酸や水割りだと、こってり味わう前に流しちゃって、料理の滋味深さを引き出す前に心地よくなってしまいます。まぁその意味では、炭酸でも違う美味しさだったわけですけど。

らんかん、ロック。
この組み合わせもいいなぁ。スパイスとらんかんが良いんだなぁと。龍宮の30度は硬い舌触りから始まる、艶のあるつるりとした印象があるのですが、その印象は直線というか、まっすぐって感覚。これが、らんかんだと同じように艶があっても、球体というかとろける印象があります。もちろん度数に由来する部分も大きいのですが、それだけじゃないのは飲んだ人は理解ると思うんですよね。そんな感覚の違いは、スパイスに対して斬りつけるような向き合い方と、抱き込むような向き合い方といった違いになっている気がするのです。どちらも美味しい組み合わせだったのですが、スパイス、トマトといった味の強いものに対しては、抱き込む方が一段大人な組み合わせだったということなのです。



猪レバニラ。

龍宮30度、炭酸割り。料理自体との相性という意味では、濃い目のタレに対してはやはりシュワっとした感じが良い相性です。

龍宮美山錦、炭酸割り。同じ30度の炭酸割りでも、麹の香りがある美山錦の方が幾分丸い味わい。麹の味とタレの相性は非常に良かったです。

この美山錦、昨年8月の発売直後の味よりも、青さが落ち着きやや大人しくなった印象です。青さと炭酸の組み合わせが最高だった記憶があるため、幾分物足りなさを感じなくもないのですが、冷静に味わうと麹の味は今のほうがわかりやすくなっている気がします。
この変化は開栓してあるからなのかどうなのか、我が家の残りの美山錦を開栓するときに確かめる必要があるのですが、いや、やまんさんに行って飲むか。閑話休題。
ともかく、麹の味をもっと楽しむにはお湯割りをすべきだったのかなぁと、今これを書いてて反省中です。

龍宮30度、ロック。先述の通り、料理、特にタレとの相性では炭酸割りがよかったのですが、レバー単品との相性はロックの方が良かったです。

らんかん、ロック。同様にらんかんのロックもレバー本体との相性がたまりません。この強い旨い黒糖の味が、レバーのあの質感に染み入るおかげで、どうしてもパサッとするレバーの内部がしっとりとしたペースト状になっていくかのようなのです。らんかんすごいなぁ。



中年なのでちゃんと野菜も食べてます。ルッコラとイチゴとザボンのサラダ。奥さんの酸味の効いた謎のドレッシングが美味しい。

酸味、特に果物の酸味と龍宮は、他の黒糖焼酎と比べても一段相性が良いと思っています。
龍宮と柑橘の相性は間違いない組み合わせなのですが、イチゴと龍宮というのもなかなか面白かったのが今回の発見。柑橘は龍宮を中心に据えて柑橘を足していくという感じですが、イチゴはイチゴを中心に龍宮を足すといった感じでしょうか。龍宮を使ったソースでイチゴのデザートを作れないものかと思ってみたり。



おまけの桜納豆。
テーマがジビエなのでこの馬肉は該当しないのですが、せっかくなので3種類目のお肉なのです。まぁ桜納豆と龍宮はこれまでも散々やっていますので、探求と言うよりも箸休めだった気がします。



ということでおまけもありましたが、話の中心は5品のジビエ料理たち。今回も色々な発見がありました。いずれの料理も美味しく、龍宮との相性も予想通り、予想以上、甲乙付けがたい内容。

総括すると、龍宮の30度は料理に寄り添う最強の食中酒なんだなぁということです。あれ、めっちゃ普通の結論。まぁそうなんですが、特にお湯割りや水割り、炭酸割りなどの割水をした場合、良い意味で気配が消えていきます。食事に溶け込むと言いますか。料理をより美味しく食べるための飲み物だなぁと再確認。

一方で、らんかんの深い味わいは、どんな料理でもらんかん色に染める力があります。その存在感は、お湯割りなど割水して度数を下げても変わりません。色々な飲み方に対して良い相性の食べ物を見つけることで、より美味しくらんかん自体を楽しめるということでしょうか。

しかし龍宮はどれだけ飲んでも飽きないなぁ。まだまだ色々な楽しみが出来そうですから、この研究会は続いていくのです。

2014年1月28日火曜日

美丈夫 純米大吟醸 舞 しずく媛 生 25BY

先日の美丈夫の純米が美味しくて、今年は美丈夫を集中して飲もうと思った数日後、我が家にしては珍しい純米大吟醸がやってまいりました。

しずく媛、松山三井の後継品種です。松山三井は好きなお米ですから、しずく媛にも期待が高まります。

何と掛けあわせたのかな?と思い調べてみると、カルス培養による変異種なんですね。さも知ってるように書いてますが、カルス培養ってなんぞやって話です。要するに作物の一部から培地で育てたものということのようで、人参のカルス培養の写真がイメージを掴むのに参考になりました。


さて、玄関放置からの冷や冷やで開栓。

穏やかに甘い香り。クリームみたいな印象。

口に含むと迫力のある果実感。ウリ系の青さを含んだ甘さに、洋梨のようなねったりとしたコクも。
舌の上で転がすと、ややピチッと、その後にやや苦く味に奥行きがある。
含み香もそのまま果実感。濃くても舌の上ではつるりと滑り、喉越しはもちろんそこに辿り着くまでも心地よい。
喉に落とした瞬間にブワッと香りが立ち上がる。充実の後味。でもしつこくなく、品よくすっと消える儚げさもあり、序盤の味の強さに対して、後味の溶けるように消えていく様のギャップが面白く、あぁ大吟醸らしいなぁ。

美丈夫は、適度に濃くて、でも辛味じゃないさっぱり感があり、じっくり飲んでも食中酒としても優等生だなぁと感じるのは、ランクを問わずの印象です。


田芋と豚軟骨。
本来は黒糖焼酎が相手の料理なんだろうけど、日本酒でも別に合わないことはない。だけど癖のある香りには、こってりお米味の日本酒よりも、爽やかさがある方がお似合いなので、この組み合わせはなかなか良いですな。

滷味。
漢方の香りと果実の香りの混じり合いがとても良い。ベストマッチじゃないけど、楽しめる組み合わせ。



2日目。
滑らかさが増した。伸びる、という印象。心地よい飲み心地。



3日目。
今日が一番まとまりがある。香りがひとつになり、柑橘系の風情に集約されたかな。爽やかでありながら甘味と旨みがバランスよく主張し、キレイで物足りなさがない充実の味。

飲み終えてしまった。もう少しまったり飲みたかったのに。海のものとも合わせたかったのに。美味いって危険でござる。



先日の久礼もそうだったけど、バランスの良い旨口に、辛味ではなく果実系の香りに爽やかさが加わるこの味は、図らずも高知つながりです。濃さとか甘さとかは違えど、同じベクトルを感じますな。

しずく媛は松山三井よりやや華やぐ印象です。いいお酒になる、でも地味な印象が拭えない、まぁ勝手にそう思ってるだけですが、そんな松山三井がお化粧をしたという風情。華やいだとはいっても、必要以上に甘さを振りまき散らさず、独特の爽やかな青さは残る。あぁ、好みのお米でございます。







美丈夫 純米大吟醸 舞 しずく媛 生 25BY
有限会社濱川商店
精米歩合 しずく媛 50%
アルコール度数 15度


取手市 中村酒店さんで購入。

2014年1月26日日曜日

仁勇 純米 山廃 ワンカップ

未飲の仁勇にワンカップがあったので、まずはこのサイズでお試しです。

鍋店さんは、不動の銘柄で有名な蔵元さんですが、仁勇の方が先にあった銘柄。
更に歴史を紐解けば、「仁勇」は灘に作った出蔵の銘柄で、成田山の新勝寺の門前で酒造を始めた一番最初の銘柄は「蓬莱山」、その他にも各出蔵ごとで色々な銘柄があったそうです。何時頃に仁勇をメインブランドにしたのかまではホームページに書かれていませんでしたが、今のラインナップは、「仁勇」と「不動」なのです。

不動は居酒屋などでちょくちょく飲んだことがあり、華やかで甘みが美しい良酒の印象がありますが、仁勇はそれなりに古き良き味との噂も聞きますが、さてさて。


冷蔵庫から出しての冷や冷やで開栓。
香りは強くないものの、懐かしいお酒の香り。お燗すると甘さが立ち上りそうな印象ですが、今日のところは冷たいままで頂きます。

第一印象は昔ながらのお酒。でも意外とその古めかしさは持続せず、舌の上ではベタつかないキレイな甘みにとって変わります。山廃らしさは十分ですが、じっくり味わうとやや水っぽく感じるのはぐびっと飲んでもいいように調整されているのでしょうか。逆に言えば、スイスイと飲んであっという間にワンカップ終了の軽快なお酒でした。第一印象は本当に最初だけで、この奥に潜むキレイさは不動にも引き継がれていったのかなと思う次第です。

華やかな旨みと香りを甘さで前面に出す不動とは、また違ったラインナップとして併存する味だなぁという印象でした。山廃じゃないと、ワンカップじゃないとどうなんでしょうかね。そのうち飲んでみたいと思います。





ちなみにこのお酒を購入した印西市の酒乃なべだなさんは、蔵元の分家筋とのこと。昔は印西市にも出蔵があり、当時の銘柄は「利根正宗」。酒乃なべだなさん限定で復活させても面白いですね。


仁勇 純米 山廃 ワンカップ
鍋店株式会社
精米歩合 65%
アルコール度数 15度以上16度未満


印西市 酒乃なべだなさんで購入。

2014年1月24日金曜日

久礼 純米吟醸 無濾過生原酒 槽口直詰 25BY

我が家で新酒の定番となってるお酒は何種類かあるのですが、群を抜いて待ち遠しいのが久礼。今年もやってまいりました。

以前の記事:
久礼 純米吟醸 無濾過生原酒 槽口直詰 24BY

奥さんがお店で試飲させてもらって、今年は純米吟醸の方が好みだったということでこちらから。去年は逆なんですけどね。


玄関放置の冷や冷やで開栓。

香りは穏やか、去年ほど香らない気がします。わずかにシュワッとした風情が漂うのみ。冷え過ぎかな。

口に含むと、濃い。ジュワッと果実から溢れるみずみずしさのよう。去年よりも濃いというかボディがある印象。膨らむといいますか。

やや酸っぱい、でも甘い果実、プラムとか?あと、甘い柑橘、ネーブルオレンジ。イチゴだ、奥さんすごい、まさにそうだな。イチゴって日本酒の味を例える果物で今までイメージしたことあったかなぁ。

舌の上ではピチピチと。甘みと香りが含み香として暴れる。やんちゃな印象。この辺り、去年と同じ印象です。

後味に苦味というかアクセント。これは去年には感じなくて、今年足された気がします。温度のせいかな?

キレがいいとはまた違った落としどころ。満足度が高いリッチな味わい。その割に疲れないのは香りが控えめだからでしょう。吟醸感自体は、立ち香よりも含み香に多く感じますから。


ローストビーフ。
繊維にしみさせるとソースのよう。やや牛の匂いに負けるかな?そんなに肉に合う感じじゃないけど、若々しさが対応するようです。やっぱり魚と合わせたかったなぁ。



2日目。
いやー、たまらなくおいしい。バランスがよい。酸味、甘味、旨味。しゅわじゅわ。
今が一番うまいかも。初日に飲んで美味いなぁって感じ入ったのに、2日目に更に美味しく変化するからたまらんです。やんちゃな感じが少しだけ落ち着いて、キレイな旨みに収束したということでしょうか。


滷味。リンク先の記事は昨年のものですが、年が明けてからまた作ってもらいました。
漢方香る醤油味には割りと熟成感のある旨みのほうが合うと思ってましたが、久礼くらい収まりのよい旨口だとまた違った相性で面白い。



3日目。
変わらぬ美味しさ。やや厚みが増した感じもしつつ。いや気のせいかな。

温度が上がると苦味が出るのは久礼の特徴ですけど、ここに来てそれがやや目立つようになってきました。
でも更に上がって常温ちかくなれば、苦味が消えて、なんだろう、可愛い味。少しの酸味にまとまりのある品の良い旨み。初日のワイルド感は何処へやら、可愛いショートボブの女の子ですなぁ。

奥さんは喜久醉に似た印象になったと言います。なるほど、味は違えど言いたいことはよく判ります。旨みがちゃんとあり、華やかさもあり美味しくて、でも食中に向くという我が家好みの味ですなぁ。



ということで、今年の久礼も美味しかったです。通年商品になったから、今年は是非秋にも飲みたいものです。







久礼 純米吟醸 無濾過生原酒 槽口直詰 25BY
有限会社西岡酒造店
精米歩合 吟の夢 50%
酸度 非公開
日本酒度 +5
アルコール度数 17度


取手市 中村酒店さんで購入。

2014年1月22日水曜日

悦凱陣 純米 山廃 オオセト 無濾過生 24BY

半年くらい前に、神田の日本酒バル 酒趣さんで飲んだ凱陣。同じものを四合瓶で頂きます。

この時は米違いの赤磐雄町も直前に飲んでて、美味しいけどもったいない、もっと寝かしたいという印象があったのですが、半年経つとどうなってるのでしょうか。


玄関放置の冷や冷やで開栓。

樽酒のような香ばしい香り。半年前も熟成感のようなものは感じてますから、ここまでは大きな違いはないかな?

口に入れた途端に舌を刺激するピチピチ感。発泡してるわけじゃないけどこの感じは無濾過だったり生酒だとちょくちょくある風味なんですが、それらの中でも特別だなぁと感じるパンチがあります。単なる贔屓目かもしれませんけど。

酸味を強く感じる雰囲気なんだけど、同時に苦味がガツンと来るから、実際にはそこまで酸の印象を強くしない。

日本酒は+12だけど、辛さではない切れ味。シャープな喉越しで、喉を通った後に最初に感じる余韻は長くなく、後から段々と余韻が湧き直して喉でも鼻でもぐぁと刺激がある。

味自体はフルーティーな旨みと爽やかさがあり、立ち香で苦味が引き締めてバランスをとっているという印象です。

若々しさはまだまだたっぷりなんですが、前回の印象のようなもったいないとかそんな感じはしなくなってるのはどの辺りが理由なんでしょうか。
多分、酸味と苦味が交じり合ったというか一体化したというか、そういう点がポイント何だと思います。前回の時がバラバラだったとまでは言いませんが、それぞれを個々に感じていたような気がします。


イトヨリの蒸し焼き。
ニンニクが少しだけ香る、シンプルでいて幸せな旨みたっぷりのお魚。
ホロホロの身に染み込んだスープに波を立たせる凱陣は、十分美味しいけどやや振り回し過ぎな気もします。旨すぎるって罪ですな。




7日目。
少しだけ味見のために取っておいた。

変化は少ない、というか判らない。同時に16日目の長珍も飲んでたんだけど、長珍が熟した印象があったせいなのか、凱陣の変化なさっぷりが際立ったという気もしますけど。

いずれにしても若さもあり、熟しつつあり、飲み頃とまでは言いませんけど、飲み始め頃って感じでした。今年の秋とか来年になってから、もう一度出会いたいお酒でございます。









悦凱陣 純米 山廃 オオセト 無濾過生 24BY
有限会社丸尾本店
精米歩合 オオセト 60%
酸度 1.8
日本酒度 +12
アルコール度数 17度以上18度未満


上野 サンワ酒店さんで購入。

2014年1月18日土曜日

花泉 本醸造 ワンカップ

ちょっと味を試すのにありがたいワンカップ。最近は多くの蔵元さんが色々出してくれるようになりました。今回は花泉の本醸造です。


冷蔵庫から出しての冷や冷やで開栓。

香りは控え目。やや古い香り、でも古さが全面に出ずに抜けるようなラムネ系統の香りも。

口に含むと同じく古めかしさが少し。すぐに爽やかな旨みが湧いて交じり合う。普段の花泉よりやや薄く、よく言えば軽やか、悪く言えば水っぽい。
そのみずみずしさのためか、サラリとした喉越しですっと消える。物足りない感じもしつつ、つい手が伸びる心地よいバランスでもあり、ワンカップサイズにはとても良い味わい。

ぐびっとワンカップらしく飲めば、軽さも何処へやら。芯にある味はちゃんとリッチなので満たされるですよ。そうか、おちょこから飲むような感じじゃなくて、グビリとある程度の量を一口で飲むべきですか。ワンカップによく合う飲み方。


マッシュルームのセゴビア風。
ニンニクと生ハムのスープがやや足りない旨みを足して激うま。ちなみに我が家では、マッシュルームにニンニクと生ハムのみじん切りを乗っけて、本来はパセリ、今日は無かったのでジェノベーゼを少し。軽く塩してオリーブオイルをかけまわして、オーブンで10分弱。

なのですが、色々なやり方があるみたいですね。オリーブオイルにニンニクとか入れて、そこにマッシュルームを浮かべるものとか、塩は邪道とか胡椒もいれちゃうとか。

正式なというか、伝統的なやり方はあるのかどうなのか。結構ガッツリとした味ですが、本来ワインに合わせる食べ物、日本酒に合わないわけがないので、大きめのマッシュルームが売ってたらちょくちょく作っております。



ワンカップはありがたい商品展開なんですけど、蔵元の方たちはちまちまとめんどくさいだろうなぁ。

あと商品の特性上しょうがないんでしょうけど、どうしても飲み口が厚くなるんですね。なので普段とは違う丸い印象が出たかもしれません。
まぁ味の変化以上に飲みにくいってのが難点。でも薄するのは難しいだろうし、菊水の辛口みたいなアルミ缶もそれはそれで引っかかりが…。素直に酒器に移せばいいんですが、それでもワンカップはワンカップのまま飲みたいとも思う今日この頃でございます。






花泉 本醸造 ワンカップ
花泉酒造合名会社
精米歩合 65%
アルコール度数 15度以上16度未満


印西市 酒乃なべだなさんで購入。

2014年1月16日木曜日

長珍 純米吟醸 生生熟成 5055 無濾過本生 24BY

久しぶりだなぁ、長珍。1年以上飲んでません。というか一昨年の正月以来なので、丸2年ですか、ご無沙汰しておりました。

愛する長珍はいつもとある居酒屋で飲んでたのですが、そのお店に行けなくなってしまってからはめっきり飲む機会が減ってしまいました。我が家の近辺では入手出来ないからなぁ。

長珍にハマったのは味のマチダヤさんで買ったワンカップなのですが、本格的にドップリになったのはこの生生なんですね。なんとも他と比べられない熟成感に、わしっと心を掴まれてしまったわけです。


冷蔵庫から出しての冷や冷やで開栓。

香りはうっすら、ほんのりビター。

口に含むと、艷やかでピチッと膜を張ったような整い方、それでいて舌にふれて膜が破れたあとはトロリと舌を覆うような舌触り。
軽く舌で弾ける発泡感は、余韻にはジトっと痛みのように走る後味になります。
華やかに甘みが立つものの、後から迫りくる苦味を帯びたコク。キャラメル、レモンピール。酸味と苦味がしっかりと骨格をつくり、口に触れた瞬間から喉に落ちた後の余韻まで、一貫した存在感の芯のある味を楽しめます。


焼き牡蠣。
まぁもちろん悪くない。悪くないけど、お酒の濃さにはちと物足りないかな。ちなみに牡蠣は塩水で洗って、水気を切って熱したテフロン加工のフライパンで焼いただけ。味付けは一切ありません。



焼き牡蠣酒盗漬け。
いやぁ、こっち。酒盗で足された旨味がたまらん。ガツンとやりあうですよ。



里芋ポテサラ。

このポテサラの美味しさは、ジャガイモのそれを超えています。ジャガイモよりも里芋の方が僕の好みということなんですけど。

ねっとりとした食感は、お酒が溶けこむのを拒むかのよう。そこをかき分けるように染み入るのはこのお酒のパワフルさのおかげでしょうか。芋の甘味も粉っぽく感じるためか、あたかも濁り酒といった風情。やや言いすぎな気がしますけど。





2日目。

昨日より酸味が少なく、穏やかな印象を受ける。栓を抜くとまだぼしゅっとなるほどなので、まぁ変化もそれなりにあってしかるべきということでしょうか。

変わって出てくるのは吟醸香。含み香にじんわりと滲むセメダイン系の香りは、吟醸酒だったことを思い出させてくれる味です。

昨日よりも全体的に穏やか、落ち着いたことから、色々な味、香りのそれぞれが立ち上がってきた印象です。


桜納豆。
生肉のねっとりには良い相性。ピチピチ感が粘る糸を断ち切る飲み心地。昨日の味の方が相性良かったかな。



3日目。
ピチピチ感がなくなり、つるっとした。ビターさも、ピチピチがないとやや凡庸に感じる。うーん、冷えすぎてるからかな?

飲み進めても、一向に美味しくならない。いや、正しくは単に美味しい酒、普通に美味いだけ。長珍のあの個性はどこに行っちゃったんだろうか。


サルエビの花山椒炒め。
負けるなぁ、海老味噌に。昨日一昨日なら良い相性だったと思うけどなぁ。


うーん、困った、敢えてもう少し置いてみるか、常温にするか、燗にするか。今のこの印象は、燗をつけて良くなる気もしないんだよなぁ。



6日目。
冷え過ぎだとバランスが悪い。なんかスカスカ。温度が少し上がれば徐々にまとまりが出てきた。

この時点の味が美味しくないわけじゃないんだけど、やっぱり初日のインパクトを思うと一段落ちる印象になるのは否めないかな。

一昨年に飲んだ時は、そんなにヘタったというか変わった記憶がないんですけどね。



終盤文句ばっかりになって誤解を招きそうですが、ずっと美味しいんですよ。でも、初日二日目は記憶の長珍の味で、それ以降のズレがなんでかなぁって感じなのです。いっそもっと長期にわたって飲めばよかったのかなぁ。



(追記)
飲み終えたと思ってたら、ちょっとまだ残してあった。

16日目。
復活した。めっちゃ旨い。いやー、開けたての弾ける感じはなくなったものの、熟して味が苦旨を中心に纏まった。

十分寝かしてあるお酒でも、こうやって空気に触れてからの時間が別の熟成を促すから面白い。やっぱり長珍はいいお酒です。






長珍 純米吟醸 生生熟成 5055 無濾過本生 24BY
長珍酒造株式会社
精米歩合 山田錦 50%、八反錦 55%
酸度 1.8
日本酒度 +7
アルコール度数 17度以上18未満


岐阜県養老郡養老町 酒のさいとうさんで購入。

2014年1月15日水曜日

さのまるカップ

佐野にこれだけ行ってる割に第一酒造さんの開華は未飲でしたが、さのまるが飲めって言ってるので、まずはさのまるのオススメから。





いやまぁ、かわいくてまだ封を切れないんですけど。

2014年1月14日火曜日

美丈夫 純米 しぼりたて生原酒 25BY

美丈夫の新酒は初めて飲む気がします。こんなに好きな銘柄なのにあんまり種類を飲んでないのは…何故だったんでしょうか。まぁ発泡うすにごりばっかり飲んでるからでしょうかね。


冷蔵庫から出しての冷や冷やで開栓。

注げばその瞬間から振りまくメロン香。爽やかさ全開です。

口に含むと鼻まで抜けるメロン+柑橘の酸味とフレッシュさ。ほんのりピチッと刺激が心地よいですな。
爽やかでありながら、舌の上、後味ともに旨みがぎゅっとある。私的には、こんな風に旨みがぎゅっと芯が詰まってあると、あぁいいお酒だなぁってなる一つの特徴でもあります。


唐揚げポン酢。
流すなー、サラッと。酸味の重なりがよろしかー。



2日目。
果実感が昨日より強く、迫力がある。でも爽やかさは持続してるから、いい方向に味が伸びた印象。冷で飲むのがとてもお似合いの味です。寒くても心地よいですな。



3日目。
すっごい美味しい。めっちゃうまい。いやー、若干のアルコール感はあるものの、爽やかで旨みがあって、舌を刺激する少しの苦味、たまらないバランス。柑橘系日本酒として世に広めたい美味しさ。

そして鼻に抜くとセメダイン系のリッチな香りも。吟醸だったっけ?って思わず瓶を確認させてしまう力強さがあります。

これまで美丈夫は、その爽やかさ故にやや日持ちが悪い、つまるところ早のみのお酒の印象がありましたが、3日目にして最も華開いたのは新しい兆候です。今年の特徴なんだろうか。素敵です。



4日目。
甘さが増した。熟れたと言わんばかり。まだ爽やかさは残ってるけど、そろそろこれまでの鮮烈な印象は影を潜めていきそうな気配。

昨日と同じ温度で飲んでも、舌の感触が違ってきているからお酒の変化は面白いですねぇ。こう、舌に反発しないような、表面が毛羽立ったような溶け方が出てきています。もちろんこの印象が美味しく感じられるお酒もあるわけですが、美丈夫に関してはこうなり始めたら次第に甘さが出すぎてぼんやりしてしまう兆候なんだなと理解しました。



そろそろヘタるかなって手前で飲み切ることが出来ました。我ながら大変上手な飲み方でございます。

純米酒でありながら吟醸の雰囲気満載で、それでいてその佇まいは強すぎず重すぎず。今年の美丈夫は例年よりも多く飲みたくなります。







美丈夫 純米 しぼりたて生原酒 25BY
有限会社濱川商店
精米歩合 60%
アルコール度数 16度


取手市 中村酒店さんで購入。

2014年1月12日日曜日

さつま寿 25度

さつま寿との出会いは、もう10年近く前のこと。会社の先輩と飲みに行ったときが最初の一杯で、その時はロックでした。

レトロなラベルに寿って、目出度すぎて普段飲みしづらいやんけとか言って苦笑しながら飲んだんですが、「何これ美味しい」っておっさん2人が顔を見合わせたのは良い思い出でございます。

それから居酒屋で見れば飲んでたんですが、瓶では売ってるのを出会わなかったんですね。まぁ焼酎は愛する銘柄が決まりすぎてて、それらばっか買ってたから探しもしなかったというのが正解ですけど。

最近ちょくちょくお邪魔する酒屋さんにおいてあったので、家でじっくり飲んでみることにします。


ストレート。
青い爽やかな香り。口に含んだその瞬間はツルリとしてスマート。直後、舌に乗り、空気をまとうと爆発する甘み。濃い芋の甘味。麦とは違う香ばしい香りも。
更に味わうと辛味と苦味が奥から。ほんのり海藻の旨味も。余韻はパワフル。ガツンと刺激の辛味、香りの甘みの2段階。

丁寧なワイルドと言いますか、洗練された素朴さと言いますか。

割となんでも合いそうだなー。でもお湯かな、一番は。昔ロックで飲んだ時も美味しかったけど。
素朴な旨さがオールマイティ感タップリで悩みます。


ロック。
余韻は以外と短く、じんわりした辛味が残る以外はサッと消える。


ホタテ、うずらの卵の燻製と合わせる。燻製のスモークが染み入る、マイルド芋味。非常に合う。優しい芋の甘味だからこそ、スモーキーなものを巻き取る、染み入る土壌があるなぁと思う相性の良さ。


5:5のお湯割り。
やさしい、優しいじゃなくて平仮名でやさしい、となる感じ。


パンチの強い芋ではなく、あくまでも優しい芋の味。癖がなくて、ガツンとはこない。
なので最近の好みからは少し外れるんですが、飲み始めると止まらない安心の美味しさは、どれだけ飲んでも飽きさせることはありません。

好きな焼酎は?って聞かれてさつま寿を真っ先に挙げることはないかもしれないけど、日々の酒として我が家には常備されるべき一本なのです。





さつま寿
株式会社尾込商店
アルコール度数 25度


印西市 酒乃なべだなさんで購入。