2013年3月30日土曜日

八千代伝 千代吉、お湯割りを学ぶ

以前八千代伝の会に参加した時の一番のお気に入りだった千代吉。
八千代伝酒造さんにお邪魔したからホテルで飲みたくなって購入。

八千代伝のシリーズの中でも最も端正な味わいと思ってます。香りも味も、折り目が正しいという印象を受けるキレイさ。さっぱりとかそういう意味じゃなくて。


お湯割りで楽しむ。
綺麗なな甘い香りが広がり、味も細身のスマートさ。でも一方でお湯だと粉っぽい素朴さも湧いてきて、でもそれで野暮ったくはならない造り。だから端正って言葉が出てくるのかな。

以前はロックで飲んでたけど、今回お湯割りにして思うのは意外と香りも味も強くないこと。冷たくても十分の香りが楽しめるから、お湯割りにするともっと華やぐかとおもいきや、意外とスッキリしたまま。必要にして十分な香りがどの温度帯でも楽しめるんですね。知らなかった。

それにしても気づくと減ってるなぁ。二日でこの4合瓶1本を空けたんだけど、2日目はこんなに残ってなかったっけってなる。
お湯割りを学んで以降、焼酎は一升瓶で買わないといけないと学んだ三十路半ばの春でございます。





八千代伝 千代吉
八千代伝酒造株式会社 猿ヶ城渓谷蒸留所

鹿児島市 山形屋 薩摩酒蔵さんで購入。

2013年3月28日木曜日

大和桜、お湯割りを学ぶ

鹿児島に来て知った銘柄、大和桜。Bar S.A.Oさんで頂いたのが始まりです。

愛するお酒との出会いってこんなもんですよね、飲んだ瞬間わかる。単に美味いだけじゃなくて、あぁもうって、こう身悶えるような。えぇ何言ってるか全然わかんないですけど。

まぁとにかく、心の芋焼酎に新たなラインナップなのです。
なのでまずは五合瓶を一本買ってきて、ホテルでじっくり飲みました。これはスタンダードな大和桜。Bar S.A.Oさんではお湯割で頂きましたので、この一本もお湯割りを復習してみます。

全体的な印象は、隙のない味。完成度の高い味。腑に落ちる味。
あ、でも優等生なガチガチに硬いイメージではなくて、狙ったところを一発で仕留めたブレのない雰囲気。あぁもう書けば書くほど何が言いたいのやら。
なんでしょう、こう、想像する完成形と実際の出来上がりにずれがないというか、造ってる過程に無理がないと言いますか。まぁ勝手なイメージなんですけどね。

要は男前な酒なんですよ。造り手と同じく。そう、また造ってる方がすごくかっこよくて面白い。なんでかはまた後日書きますけど。

もうちょっと味にフォーカスすると、程よく立ち上る香り、甘辛のバランスのよさ。好きなお酒は日本酒も焼酎もそうんなんですけど、収まってるという印象を受けるんですよね。
柔らかくて優しい味わい。そして芋の風味が強い。キレイなのに太いと言いますか。旨味がしっかりで、舌の上でもにゅもにゅしてると海藻のようなコクも出てくる。
いろいろな要素が浮かび上がりますけど、どれも密度が高いという感じがしっくりくるのかな。

いやもうびっくりするくらいいつまでも飲める。全然飽きないしだれないし。余韻が長いから、ついつい口に残る余韻に引きずられて盃を重ねてしまいました。

ほんと良かった、このお酒との出会いは。愛飲酒がまたひとつ増えました。




大和桜
大和桜酒造株式会社
黄金千貫/白麹
25度

鹿児島市 山形屋 薩摩酒蔵さんで購入。

2013年3月26日火曜日

玉露 甕仙人、お湯割りを学ぶ

中村酒造場さんにお邪魔したときに、おみやげに頂いた甕仙人です。
我が家では芋の常飲酒のひとつ。上野原と並んでよく飲んでる銘柄です。

ずっとロックで飲んでましたけど、今回はホテルでお湯割りで。

当たり前なんだけど、ロックで飲んだ時より圧倒的に香りが強い。バナナ香、吟醸香のような馥郁とした香りがよくわかります。お湯割りだと香りの細かい特徴が立ち上がってきて、次々と表情を変える。

香りを強く感じられるせいか、いつもより余韻が長い。鹿児島でいろいろな銘柄を飲んでますけど、ほんとまずい焼酎はなくてみんな美味しい。でも特別美味しいと思う焼酎は例外なく余韻が長い。しかもそれは強い余韻じゃなくて幸せが長く続いてるって感じなんですよね。それが更に長く感じる。お湯割り楽しいなぁ。美味しく作る方法を学んだら一気にお湯割り派になりました。まぁ全部の焼酎にお湯割りが一番合うわけじゃないですから、それぞれの銘柄を確かめていきたいんですけど、選択肢を増やせたのは今回の来鹿しての収穫でございます。

口に入れて鼻に抜くと舌に芋の甘みが残る。甘みは単に甘いだけじゃなくて土のような香ばしさを含む複雑な甘さ。癖というにはごくごく優しいんだけど、一癖あるから飲み飽きない。

蔵を見学させて頂いた直後ですから、各工程に思いを巡らせてしまいます。そりゃ美味いお酒になりますわと。





玉露 甕仙人
有限会社 中村酒造場
黄金千貫/白麹
25度

2013年3月24日日曜日

芋焼酎を学ぶ、本格焼酎バー 礎編

芋焼酎を学ぶ、第二回は本格焼酎バー礎さんです。

八千代伝酒造の健太郎さんに紹介してもらいました。蔵元が、美味しい飲み方を聞くなら僕に聞くよりマスターに聞けばいいと言うほど信頼されてるお店です。
ちなみに写真は撮ってませんので、下手くそな文章のみです。いやん。

八千代伝のひとつき半むろか。ロックで。
無濾過の意味がわかる、粉を吹いたような芋のコクが素晴らしい。

八千代伝の黒のロックをちょっともらう。
なんだこりゃ、家で飲んだ味と全然違う。衝撃。

悟空の眠蔵を少し水をさしてロックで。
柔らかい甘みがしっとりと。


前回のお湯割り水割りとは違って今回はロックの勉強。でもまぁなんで家で飲む味とここまで違うんだろう。

秘密を伺うと、まずは氷。ミネラル分が多いと焼酎の味が引き立つそうです。前割水は別だそうですけど。

次に香り。これは健太郎さんからも教えてもらってたんですが、焼酎は成分のなかの0.1%とかしか旨味成分は含んでないんですね。じゃあなんであんなに豊潤な味わいなんだと。それが香りなんだそうです。だから、ストレートで注いで、ちょっと時間をおいて香りを溜めておくことが大事なんだと。

先日龍宮の蔵和水をボウルが大きなワイングラスで飲んだらすごく良かったんですね。だから香りを重視するのは当たり前に正しいんです。
お湯割りでアツアツにバシャって入れると香りが飛んじゃうからダメなわけで。温かくても冷たくても気をつけることは同じなんですね。温かい時は香りを飛ばさぬように、冷たい時は香りを立たせるようにってことで。

まぁこう書いてみると至極当たり前のことなんです。でもまぁそれを実践するための技術がお酒の本来の美味しさを引き出すわけですから、ほんととってもためになりました。

他にも黒じょかの使い方とか、興味深いことを色々教えて頂きました。背景とか歴史とか作法とか、知らなくても美味しいお酒は美味しいんですけど、知ってたらなお美味いということです。

そしてこちらのマスターも、好きなように飲んだらいいと、決めつけるのが一番だめだとおっしゃいます。初めての銘柄は、常温ストレートで少し注ぎ、香りを溜めてから味見をして、次の飲み方を想像すればよいと。

数日の間に色々な銘柄の芋焼酎を飲んできましたけど、日常のものから限定ものまでみんな美味しい。不思議なことにまずいと思ったことがない。
マスター曰く、鹿児島には今112の焼酎蔵があって、どこの杜氏さんもこれが美味いって出してるわけだから美味しくないものなんてないと。でも、飲み手一人ひとりに好みはあるから、飲み方含めてそれを探していけばいいんですと。

2014/11/22追記
再訪した際に、蔵は112だけど代表銘柄は104とご指摘頂きました。

このところ日本酒中心になってましたけど、また焼酎ブーム再燃でございます。


本格焼酎バー 礎
鹿児島県鹿児島市山之口町8-34 鹿児島第一ビル5F
099-227-0125

2014/11/22追記
現在は、以下に移転されています。
鹿児島県鹿児島市千日町6-1フラワービル4F


2013年3月22日金曜日

八千代伝酒造を訪ねて、2013春

もう一つの心の芋焼酎、八千代伝を醸す八千代伝酒造さんにお邪魔してきました。

実は数年前、専務の健太郎氏と酒席を共にさせて頂く機会に恵まれまして、その御縁で今回お邪魔するに至ったわけです。

垂水市の市街地から車で10分少々。緑豊かな山に入ってちょっと行くと、木々に囲まれた中に蔵はあります。
蔵が復活して、そしてこの蒸留所を開いてちょうど10年とのこと。



奥の建物が仕込み場。この写真を撮ってるところから左に行くと貯蔵庫。



仕込み場の正面。焼酎蔵でも杉玉って作るんですね。




整然とカメが並び、その奥に蒸し器や蒸留器が並んでます。蒸留器は2機で、左は常圧と減圧が切り替えられるタイプ、右は常圧専用だそうです。蒸留器は管の長さとか形を始め様々な要素で味わいが変わるから、何台あってもいいんだとか。
ちなみに写真撮るの忘れてましたけど、この写真の左には麹室が。床麹で作れるほど広々とした部屋でした。床麹法は簡略した方法なんて書かれ方も見ますけど、場所が取れるのなら均質な製麹ができる良い方法なんだとか。なるほどー。



左端が一次仕込みのカメ。残りは二次仕込み用。八千代伝さんは総カメ仕込みですもんね。



話を伺って興味深かったのが、中村酒造場さんでは一次仕込みも2日目くらいからボコボコするよって聞いていたけど、八千代伝さんでは一次は静かに静かになるようにするんだとか。ところ変わればですね、いろいろな技があるんだなぁと。

次は貯蔵庫。入った瞬間、垂涎の香り。
芋焼酎ってあんまり寝かさないと思ってましたからびっくりな規模です。まぁ寝かせる時間はいろいろですけど。



僕が焼酎を飲み始めた頃はちょうど焼酎ブームが来始めてた頃なので、焼酎の中心は芋焼酎だと思ってた部分があるんですね。
でも話を伺うと、芋は麦や米と違って澱粉量が少ないからコストがかかり、結果的に芋焼酎だけを作って経営をするのは多くの蔵で難しい時代があったんだそうです。
そんなことから現金化するのも早くしたくて、寝かすよりも新酒を売るとなって、それが芋は新酒の文化にもつながっていったんだろうと。
最近は焼酎ブームのおかげもあって、いろいろなことをやる蔵も増えてきて、だからこれからは芋の寝かしや原酒も面白いそうです。

他にもこれからの焼酎のあり方であったり、マーケティングだったり、ほんと興味深く、また刺激を受けるお話を色々させてもらいました。まぁ内緒ですけど。

あと八千代伝さんでは数年前から原料の芋の栽培も始められてます。ぜひぜひ今度は芋が育つ時期にお邪魔したいものです。

そうそう、ちょうど蔵に到着したときに、吉行(よけ)前杜氏にもお会い出来ました。焼酎好き、そして八千代伝ファンにとっては神様のようなお方です。でもとても気さくにお話させて頂きました。光栄でございます。

杜氏といえば、2年前に名杜氏のあとを引き継いだのは専務の弟さん。今日は生憎お会いできませんでした。杜氏代表賞おめでとうございます、と直接言いたかったですけどね。でもまぁまたの機会を楽しみにすることとします。えぇ、またお邪魔する気まんまんでございますよ。


八千代伝酒造さんは蔵の見学を受け付けていらっしゃいます。あたりまえですけど予約してくださいませ。
美しい山林の中にある蔵ですので、自然を楽しみつつ伝統のお酒を見学するのも楽しいと思いますですよ。

2013年3月20日水曜日

芋焼酎を学ぶ、BAR S.A.O編

鹿児島に来たので、焼酎バーに行くでございます。そう、プロの業で焼酎を飲みたいと。

学生時代に焼酎の味を知ってからはや10数年。でもほとんどストレートかロックでしか飲んでませんでした。水割りってなんかもったいないし、お湯割りとかそもそも考慮されないって感じでして。

でも、以前奄美に行った時も思いましたけど、地元の人がぐいぐい晩酌で飲むのは水割りかお湯割り。鹿児島の人の話を聞いてもやっぱりどっちか。そうそう、中村酒造場の蔵人の方は夏でもお湯割り派って仰ってました。

まぁ好きに飲めばいいっちゃそうなですけど、そもそも僕は美味しい水割りとかお湯割りをわかってないなと。
前割は以前ちょっとやってたんですけど、まぁめんどくさいということで我が家では定着せず。確かに美味しかったんですけどね。

まぁそんなこんなで前振りが長々と続きましたが、焼酎の楽しみかたを学びにBar S.A.Oさんにお邪魔してきました。

前割してある佐藤の黒でスタート。

久しぶりの佐藤、こんなに癖がなかったっけか。前割の威力はすごいけど、ちょっと物足りなくなるくらいのやさしさ。いやまぁそうなるための前割ですけど。



2杯目は宝山の綾紫の今年のやつ。3/1に発売の一本を水割りで。独特の香りが水割りのおかげでよく立ち上り、芋の特徴がよく分かる。もう結構前のことだけどロックで飲んだことはありまして、香りよりも舌で感じる癖が強かった記憶が残ってます。でも今回はその印象とはまた違い、香りが立つと癖が落ち着くというか本来こういうものって感じにしっくり来る。
あ、写真は撮り忘れました。


3杯目も水割りで。全く知らなかった銘柄、大和桜の紅芋。宝山の綾紫よりも骨太で好みだ。紅芋の感じはそれほど強くなくて、かと言って黄金千貫ほど甘みが立つわけでもなくて、芋の澱粉の層みたいな味の層がある。あーこりゃいいなぁー。





4杯目。なんか面白いのを水割りでってお願いしたらこれ。もちろんお初です。そもそも九州130号って芋自体知らないですしって思ったら、今はブランド名がついて「紅まさり」って言うんですね。まぁその名前でも知りませんでしたけど。
これがまた、香りと味のアンバランスさが不思議な感じでして。かなり豊潤に甘さをまとった香りが立つんですけど、喉を通ると芋感は少なくてさっぱりと切れ味がいい。舌の上までは芋由来の甘さが全開なんですけどね。






締めにお湯割りをお願いしたら、かなり気に入った大和桜のレギュラーを。お湯割りならこっちなんですよとのこと。
やっぱりこの蔵の味は好みだ。すごく芯があって後味がしっかりと残る。美味いなぁ。






カウンターでお邪魔してましたので、目の前でサービスしてもらってたんですが、水割りもお湯割りも所作が美しいんですね。

で、美味しいお湯割りを作る基本を、実験を交えて教えて頂きました。
グラスにお湯を入れて、もう一つのグラスに移し替えてってのを何回かやって温度をちょっと下げたお湯と、それと同量の保温状態だったのお湯。
そこに焼酎を注ぐわけですが、先の温度を下げたほうには縁を伝わせるゆっくりとした注ぎ、もう一つのほうにはとぷっとまぁ普通にお湯割り作るときの感じで。

その状態で飲み比べると、もう同じ銘柄、同じ濃さで作ったとは思えない違い。

温度を下げてゆっくり注いだ方は、今日頂いたお湯割りと印象が同じ。一方あえて雑に温度も高いままで作った方は、香りも味がスカスカになる。そして無駄にアルコールが立つ。

さらに、これは温度が下がっていっても変わらないんですね。美味しく作ったお湯割りは、その温度自体が下がっても美味しいお湯割りのまま。一方この他順を踏んでない方は温度が下がると更に薄いだけの酒になってしまう。

結局、温度が高すぎると焼酎を注いだ時にアルコール分が揮発しちゃうから美味しくないんですね。なので温度はアツアツからはちゃんと一呼吸置くこと。こちらのお店では、ロックアイスを入れて軽くステアしてました。差し水の代わりの刺し氷とでもいいましょうか。
そしてゆっくり注ぐのは、アルコール分を揮発させずお湯としっかり対流させるため。じゃぼって注ぐとそれだけでいろんなものが飛んじゃいますと。

深い、でもほんと簡単なことなんですよね。
実際に自分でやってみれば、大した手間でもなくて劇的に美味しくなる。いやーいい勉強になりました。

この焼酎はどんな飲み方がお薦めですかと聞けば、味の特性を含めいろいろ案内して頂けるのですが、これにはこの飲み方と決めつけてしまうのが一番ダメだと。お薦めは提案できても、これでなんて決め付けられない。焼酎の楽しみ方は人それぞれだから、好きに楽しんで貰えればいいんですよと。ただ、こうやってちょっとした技術があると美味しく飲めるんですよと。

焼酎の繊細さと懐の深さを体感した次第でございます。


BAR S.A.O
鹿児島市東千石町5-2緒方ビル 2F
099-239-4461


2013年3月18日月曜日

中村酒造場を訪ねて、2013春

心の芋焼酎の一つ、「なかむら」を醸す中村酒造場さんにお邪魔してきました。

まだそれほど芋焼酎を常飲してなかった頃、会社の焼酎好きの先輩に日本酒のお薦めを教えたところ、代わりにすごく美味い芋焼酎を教えてやるって頂いたのが、中村酒造場さんの「なかむら 穰」でした。

もう一発で虜になって、特に奥さんのお気に入りになりまして、結局中村酒造場さんのほとんどの銘柄を飲むに至り、甕仙人とか上野原は我が家に常備される日々となりました。

なので、今回鹿児島に行くにあたりどうしてもお邪魔したい蔵元さんでございまして。残念ながら造りは終わってる時期なんですが、その代わりにじっくりと案内して頂きました。



麹室。鹿児島でも数少ない(3蔵しかない)石造りの麹室。



中は麹の甘い香りがほんのり香る素敵空間。



蒸したお米はここが開けられて落ちてくるんですね。



温度管理の重要性は今更へーなんていうことじゃなんと思ってましたが、実際の仕込み作業や時期なんかの具体的な例えをふんだんに交えて教えて頂くと、素人が知ったかぶって重要ですよねなんていう言葉のしょーもなさは、もうほんと恥じ入るばかりでございます。


一次仕込みのカメ。1日で2カメ仕込むんだそうです。次第にぶくぶくと発酵による泡が出てくるわけですが、2日目あたりからすごいことになるんだとか。
やっぱりここでも温度管理が重要で、色々な手段でこまめな調節をされるそうです。




白いのは補修した後。ちなみに今は水が張ってあります。この時期、造りの間には機器のメンテナンスをされていまた。



カメで育った麹が移される二次仕込みタンク。ここに蒸した芋が投入されます。



芋を蒸す機械。この脇に粉砕する機械もありました。
数センチレベルに粉砕された芋は、麹の5倍程度の量をいれるんだそうです。黒糖焼酎の造りを見せて頂いたことがありますけど、素材が変われば随分使う量も変わるんですねぇ。



その大事な芋を洗う場所がこちら。ずっと疑問だった、芋の皮ってどうしてるんですかねってことをお聞きしたところ、蔵によって様々で徹底的に磨いたり皮を剥いたりする蔵元さんもある一方、汚れや悪いところだけを取り除く蔵元さんもいらっしゃるとか。
中村酒造場さんは、社長さん曰く芋の皮と身の間に旨味があるから残すんだそうですね。なるほど。蔵の個性がでますねぇ。



そんなこんなで仕込まれたお酒が移されるタンクが手前。後ろのタンクは蒸留後のタンクだそうです。



そして蒸溜。けっこうびっくりするくらい小さい蒸留器です。




蒸留器の横のブロックの中は冷やすための蛇管。



焼酎の出口。今はビニール袋がかけられてますけど。



蒸留後のお酒が一旦入る地下タンク。



大きいような小さいような。



この後別のタンクに移されて、出荷を待ちます。
明日の瓶詰めの準備がされてました。なんと春出荷分の「なかむら」です。いいなぁ。飲みたいなぁ。



瓶詰めも手作業。こんな機械で行います。この上に瓶詰め用のタンクがあって、そこに一旦移されるんですね。



そして出荷を待つ商品たち。「なかむら 穰」だったので思わず撮ってしまったですよ。



玉露のラベルにあるレンガ造りの蔵。趣があってすごくかっこいい。



書いた内容は結構ざっくりしていますけど、実際にはかなり細かな数字も交えて、ものすごく具体的なお話をして頂きました。内緒なので細かくは書きませんけど。

そしてそんな数字以上に印象的だったのは、今度は是非造りの時の来てくださいと仰って頂いたこと。実際に発酵が進む様子を見るとやっぱりまた印象が違うから。興味がある人ならこういう説明だけじゃなくて本物を見てもらいたいと。ほんと、焼酎への愛を感じるお話でした。素人考えでは、お忙しい時期にお邪魔するなんてとんでもないって思ってたんですけどね。今回ほど説明はできないけど本物を見ると理解が深まるよと。

蔵の中の見学の後、蔵元の息子さんにもお会いできて、造りとは違う面のお話もいろいろ伺いました。びっくりしたんですが、日本酒の蔵に修行に出てらしたんだそうです。伝統の手法に加えて、新しい技術へのリーチもいろいろされてるんですね。今後が益々楽しみでございます。


ちなみに、中村酒造場さんは広く一般に蔵を公開をされているわけではありません。今回お伺いするにあたり、事前にご都合などをお伺いして許可を頂き案内して頂きました。これを読んで見学したいと思った方は、蔵元さんのご迷惑にならないよう十分配慮してくださいませ。飛び込みとかもってのほかですよ。

2013年3月16日土曜日

黒龍 純米吟醸

久しぶりの黒龍がやっぱり美味しかったので、本醸造だけじゃなくて純米吟醸も。


冷蔵庫からの冷や冷やで開栓。

立ち昇るメロン吟醸香。派手に香るわけじゃないけどしっかりとした香り。
あたりまえだけど、本醸造と違って吟醸らしい存在感。

アタックはいつもの優しさ。舌の上ででぐんと旨みが広がり、香りもさらに華開く。
ツルリとした舌触り、喉越し。喉を通ったあとに、舌、喉にキリッとした辛味が残り、後味を引き締める。
ほんのり苦味。まだ温度が低いせいもあるのかな。


1ヶ月寝かした牡蠣の燻製と合わせる。あれ?意外と普通。

4日目のしめ鯖と合わせる。こっちだな。ほんのりの酢の味とだいぶ落ち着いた脂が、柔らかい旨みとよく合う。でも、願わくば鮮魚だったかな。

温度が上がると益々メロン。意外と辛みが尾を引く。その辛味が喉を通った最後にじゅわっと旨みに変わる。

いやいや、温度が上がると牡蠣燻製とも合うな。ある程度の温度にならないと旨み成分との相性がハマらないのかな?

でも食との相性という点では、本醸造の方が優等生だったかも。



2日目。
旨味は増えてる。けど、なんだかすごく辛味がきつい。食べ合わせなのかなんなのか。うーん、奥さん居ぬ間のKFCなんだけどなぁ。まぁ格段ベストマッチみたいなのは期待してませんけど。



3日目、辛味は落ち着き、乳酸系のコクが出てくる。
香りまでちょっと落ちつきすぎてもったいない。もう少し温度を上げるべきだったかなぁ。

ホッケのみりん干しと合わせる。強い脂がお酒の味をかき消す。うーん、魚なら合うと思ったんだけど、ちょっと味が強すぎた。


いまいちどのタイミングや温度が一番良かったのか、そのあたりがよくわからないうちに終わってしまった。まぁ四合瓶だし。全体的に良い酒だなぁとは思ったんだけど、それ以上突っ込めなかったと言いますか。
でも初日かな、開けたてが美味いのかも。

上でもちょっと書いたけど、本醸造のほうが味わいがシンプルで食べ物には合わせやすい印象で、純米吟醸はもっと繊細な飲み方が似合うのかな。繊細な飲み方ってなんやねんって話ですが。

それにしても今回はアテの選択が悪かったなぁ。もっと生々しいものがよかったかもです。2日目なんかお酒のことを考えてもない。いやKFCは大好きですけど。
ともあれ黒龍ごめんなさい。ほんと、飲み方がヘタクソだった。そのうちリベンジしたいです。





黒龍 純米吟醸
黒龍酒造株式会社
精米歩合 五百万石 55%

取手市 中村酒店さんで購入。


2013年3月14日木曜日

黒龍 本醸造

すっごく久しぶりに黒龍を瓶買い。スタンダードな本醸造です。

関西に住んでた頃、黒龍は日本酒を頑張ってる居酒屋の定番というか基本銘柄の一つだと思ってました。まぁ既にかなり昔の話ですけど。なのでその頃に結構飲んでましたが、いやいや何年ぶりだろう、というか本醸造はあんまり飲んだ記憶がない。あの頃よく見て飲んでたのはいっちょらいだったなぁ。


冷蔵庫からのキンキン冷や冷やでスタート。

香りは穏やか。ほんのりとメロン系の香り。

アタックの柔らかさは昔の記憶のまま。穏やかに始まる旨みが舌の上でほどけると、ふわふわと淡い甘みが浮いてくる。喉を通った後はほんのり綺麗な酸がじわじわと口の中に残る。
甘さの控えめ感は愛する五百万石。もう少し甘みが欲しいってくらいギリギリ手前で止まってくれるから杯を重ねてしまうですよ。

でもまぁ冷え過ぎと開けたてはまだ硬いから、旨みは一歩物足りない。甘みがほんのりで旨味にまでいかないといいますか。もう少しゆるゆる飲んでいくべきですな。

温度が上がると乳酸系の旨味がいつの間にか出てくる。最後をピリリとアルコール感が引き締める。アル添バンザイ。上手なアル添は旨みを殺さずキレを足す。アルコール感があるといえばまぁそうだけどさ。

ブリカマと。塩と脂の香ばしさが、穏やかなお酒にアクセントを加える。黒龍と魚、やっぱりよく合うなぁ。



二日目。実はこれ、珍しく一人で飲んでるんですね。奥さん出張でいないんで。黒龍は美味しいことは認めてても奥さんの好みじゃないから、普段はめったに買わないんですよ。まぁとてもやさしい味なので、濃い味派の奥さんの好みじゃないのはそうかもですけど。

好みの話といえば、学生時代、日本酒を飲んだことないから飲んでみたいって人には、必ず黒龍でスタートしてました。このお酒を美味しくないって言うなら、まぁそれはそもそも日本酒に合わない人なんじゃないかと。で、物足りないといえば濃い方へ、ちょうどいいというなら旨口方向、甘いといえばキレがきつい方向と、その後のお酒の指針を知るのに最適だったんですよね。なので僕には中庸のお酒でして。



そんなわけで二日目でもまだまだ残ってますからぐびっといってみます。

昨日より旨みが出てる。あぁ燗上がりしたときみたいな旨味の出方だなぁ。結構空気で華開くんだ。
書いてて気づいたんですけど、確かにラベルには熱燗までOKと。そりゃ本醸造ですもん、飲み方は幅広くです。

牡蠣の燻製と合わせる。煙とオイルを包み込む優しさ。全く牡蠣の味を損なわず、緩めて融かして増幅して、口の中が至福。

それにしても、雑味がない。アルコール感も今日の方がない。というか、ほとんどない。最後の締めにだけ、軽い刺激として残ってるだけ。これを以って辛口というのはどうなんだろうなぁってくらい、キレのための絶妙な辛味。優しいから旨みのおかげで甘みが強いと思いがちだけど、最後のキレは健在。

いやー、最近飲んでなかったけど、やっぱりいい酒だなぁ。



3日目。今のところ今日が一番旨い。

最後のアルコール感のすらなくなり、恐ろしく綺麗に消えていく。甘くなり過ぎない甘みとコクのお陰で物足りなさは全くない。

冷蔵庫から出してすぐの冷や冷やなのになぁ。足りないものがない。コクの裏にあるほんのりとした酸が、昨日までの辛さの代わりに全体を引き締める。

しめ鯖と合わせる。作りたての生々しいしめ鯖の脂を綺麗に流す。流すというより、まだまだ冷や冷やなのに脂が溶けこむ。うまいなぁ。優しい味だからキツイ味とは合わせたくないなと思ってたので、大変よろしい相性でございました。



4日目は休肝日だったので5日目。

ここまでいくと、ちょっと旨味やアクセントが足りなくなってきてる。まぁちょっとしか残ってなかったけど、出来ればこうなる前に飲み切ったほうがもったいなくないですな。もしかしたら温度を上げればそうでもなかったのかな?


数日にわたって一人酒をしてみましたが、やはり癖が強くなくて、基準の、基本の酒であると再認識。やっぱりたまには飲まないといけんですなぁ。




黒龍 本醸造
黒龍酒造株式会社
精米歩合 五百万石 65%

取手市 中村酒店さんで購入。