2014年2月27日木曜日

山間 特別純米 無濾過生原酒 7号 25BY

瓶で飲むのはお初でございます、山間。最近は以前ほどの入手困難な印象は減ってきましたが、人気の銘柄でございます。

居酒屋で飲んだ記憶と、この蔵元の越の白鳥の印象から、濃くて旨いからそれほど触手が伸びないなぁなんて、買えない強がりを言ってましたけど、この度お世話になってる中村酒店さんが取扱店となって気軽に買えるようになりましたので、それはちゃんと飲んでみないといけんのぉというお話なのです。

ちなみに、7号って書いてあるのでてっきり真澄酵母のことかと思ってましたが、山間のラインナップは仕込みに番号を付けてるんですね。その7号なので、酵母のことではなかったのです。だって隣にあったのが9号だったから、ふぉっふぉう、真澄と香露ですか、どっちにしようかななんて思うじゃないですか。


まぁそんな戯言はともかく、玄関放置の冷や冷やで開栓。

蜜のような、ねっとりとした甘みの香り。やや独特の香りがするのだけど、それを何と例えていいかは判らずじまい。こういう表現って、ちゃんとトレーニングする方法があるのだろうか。ワインについては、それがいいのかどうかはよく判りませんが、一定の基準を設けているという点においては羨ましい面もあったりします。

口に含むと、舌をびちっと刺激する。その後は濃密な甘さが広がる。舌にジーンと残る刺激が旨みとともにそのまま余韻になる。

強い米の旨みと甘みの融合。そうでした、こういう味でした。良くも悪くも判りやすい美味しさ。美味しいけど結構単純な味に感じてしまってたので、それほど興味がわかなかったんですよ。

ところがやっぱり、一本食事と合わせて飲むと違いますね。食と合わせると、引き出されるのは甘みではなくて米の味。

鳥わさ。
一癖ある独特の風味に変わる。醤油による変化は今までにちょっとなかった面白さ。
合わせる食事を魚にしようか肉にしようか迷ってて、イイトコどりみたいな気分で鶏刺し(鶏わさですけど)を選択。
個人的には、素材に合わせるというよりも、料理の味付けに合わせるお酒だったかなと。今回だと、醤油と合わせるという観点では、多分今回は魚でも肉でもどっちでも良かったのかもしれません。



四合瓶ということもあり、気付いたら空いてました。単純に美味しかったですけど、やっぱりどこか旨みが強すぎて、おれやでっていう感じの主張が常に側にあるという印象。お店で飲むのに相応しい美味しさなのかなという感想です。







山間 特別純米 無濾過生原酒 7号 25BY
新潟第一酒造株式会社
精米歩合 60%
アルコール度数 17度


取手市 中村酒店さんで購入。

2014年2月25日火曜日

磐城壽 純米 中汲みしぼりたて 25BY

昨年は二回もお世話になった、磐城壽さんの中でもお気に入りの一本、純米の中汲みしぼりたて。今年もやってまいりました。

以前の記事:
磐城壽 純米 中汲みしぼりたて 24BY
磐城壽 純米 中汲みしぼりたて 24BY、ふたたびの味


冷蔵庫から出しての冷や冷やで開栓。

甘酸っぱい香り。ぷんと。そうそう、これですよ。

口に含むとジューシー。直ぐに、ほのかに甘みと酸味がブワッと立ち上がり、口の中にジューシー満載。去年と同じ感覚、でも去年よりも良い意味で大人な味わい。甘さがちょっと控えめになり、その分だけ米の濃くが強くなった気がします。
切れ味は変わらず、濃さに反したエッジが心地よい。この感覚は磐城壽の特徴だと思ってますが、これは震災以前からのなのか移転後の特徴なのか、新参者には判らない。でも我が家ではこの味を磐城壽の味として楽しんでおります。

舌の上で空気を含ませると、更に米の旨みが立ち上がる。鰹節のような旨みとコク。甘みが減った分だけ、色々な味がわかりやすくなってる印象。


お刺身達。
土地は変わっても海の酒は変わらない、素敵な組み合わせです。グラスが空いてしょうがない。結構濃い味なんですけど、魚の繊細な味を壊さないのが特徴ですね。切れ味のよい、淡麗なお酒と魚の相性とはまた違った楽しみです。


しまった、久しぶりに一晩一升をやってしまった。しかたないか、このお酒は。それだけ飲ませる力があるのです。今年もごちそうさまでした。






磐城壽 純米 中汲みしぼりたて 25BY
株式会社鈴木酒造店長井蔵
精米歩合 65%
アルコール度数 17度以上18度未満


印西市 酒乃なべだなさんで購入。

2014年2月23日日曜日

津島屋 純米 外伝 父なるライン 25BY

津島屋さん、試飲はさせてもらってますが、一本ちゃんと飲むのはこれが初めてです。ワイン酵母で醸された、純米 外伝 父なるラインです。
えぇ、初めてなのにかなりマニアックなものからなのです。

外伝とあるとおり、通常のラインナップとは色々と趣を異にしております。11度の低アルコール、ワイン酵母。順番としては逆ですかね、ワイン酵母だから低アルコール。

ワイン酵母の日本酒は、昨今色々な蔵元で醸されていますけど、我が家は鳳凰美田のWINE CELLが最初。日本酒だけど決定的に普段と異なる香りが面白く不思議な一本だったのを記憶しています。さて、津島屋さんの場合はどうでしょうか。


冷蔵庫から出しての冷や冷やで開栓。よーく冷やしたけど、まだボシュっと気持ち良い音。

甘酸っぱい香り。微発泡のおかげでふつふつと。

軽く弾ける舌触りの後、甘酸っぱく舌を刺激する。いやいや、ほんと甘酸っぱい。そのまま喉まで酸味が駆け抜けていく。心地良い。癖になる。杏や梅のように、ちゃんと酸っぱさが前に出る。

甘酸っぱい日本酒と言えば栃木の仙禽さんが名を売ったわけですが、「甘酸っぱい様」ではなくてこれは本当に甘酸っぱい。おねえちゃんをきゃふきゃふ言わせられるお酒ランキングの上位でございます。



2日目。
ピチピチ感が収まった以外、ほとんど変わらず。でもピチピチがなくなると、やや水の感じが出てくる気もする。悪い意味ではなく、食前酒から食中酒へと変わったという感じでしょうか。まぁまだこの甘酸っぱさは食中というよりもデザート感が強いですが。


スパイスな食べ物たちと。
なかなか良い相性。酸味と甘味がよく混じり合う。パズルのピースがハマるようにピタッとくる瞬間がたまにあるのが意外。



6日目。
少しのピチピチが残ってる。それ以上に甘酸っぱさが心地よさを維持している。



これは一升瓶で買えばよかったかなぁというくらい、面白く美味しい一本。日本酒なのか何なのかって風情は、本当にお米が原料ですかと思う別の形でもあります。

ちなみに一升瓶は薄にごりじゃないんですよね。その差はどうなのかなぁ、よりクリアな酸味が出るならそれはそれで美味しそうな気がします。






津島屋 純米 外伝 父なるライン 25BY
御代桜醸造株式会社
精米歩合 美山錦 60%
アルコール度数 11度


取手市 中村酒店さんで購入。

2014年2月21日金曜日

開運 純米 無濾過生酒 赤磐雄町 25BY

開運の限定品、赤磐雄町の純米です。
本当はもう一本同時に出てた山田穂の純米とセットで飲みたかったんですが、出遅れたら山田穂は売り切れてしまいました。残念。その分、この赤磐雄町には期待がかかるわけなのです。

普段は雄町が得意じゃないんですが、最近思うのは、このお米が苦手なわけじゃなくて、苦手なお酒になり易いということなんですね。なので開運なら大丈夫じゃないかなーどうかなーなのです。


冷蔵庫から出しての冷や冷やで開栓。

香りは弱くあまりしない。ただ、直前に飲んだ津島屋とスパイスのせいで、いまいち鼻が効いて無い気もしつつ。

口に含むと、濃くてうまい。ねっとりとした舌触り。鼻に抜ける強い米の香りと苦味の旨みは正に雄町。

古い家の無骨などっしりとした柱を、現在の家に移築しましたって感じでしょうか。古くもあり、新しくもあります。この感覚は雄町のお酒によく感じるものでもありますが、これが違和感なく纏まってるかどうかで、苦手かそうじゃないかが決まる気がします。


スパイスな食べ物たち。


素晴らしい。ガツンと迎え撃つ、力比べのようなマッチング。スパイスの強すぎる部分は流し、風味は旨みと合致して旨し。

雄町のお酒はどこかお酒自体にもスパイシーな、折り重なるような旨みを感じることが多々あり、本当のスパイスとスパイスチックなものとの融合を楽しめたわけなのです。



2日目。
めっちゃうまい。濃いのに濃くない、すごいな、このバランス。そしてこれほど濃く感じても酸は非常に少ない静岡酒の佇まい。でもべたつかず、サラリと濃いまま流れる。

静岡酒は、県単位で言えば一番好きな酒質なんですが、以前偏愛した県に佐賀県があるんです。佐賀のお酒って濃くて旨口という印象を持ってて、最近やや重すぎて縁遠くなってるんですね。
その点、この開運の濃くてももっちゃりしない佇まいというのは心地よく、濃いと感じたとしても随分と差があり面白いなぁと思ったり、今は静岡が好きな理由がよくわかったなぁということなのです。



静岡のお酒は、あまりお米の種類を使わない印象です。まぁ特に僕がよく飲む銘柄は、全体的に山田錦が多い感覚があるせいなのかもしれませんけど。
また、県米である誉富士も山田錦が親(変異の場合も親っていうのかどうか知りませんけど)ですし。

要するに、山田錦系統のお米の甘みのキレイさと、静岡酵母の酸の少ないキレイさとの組み合わせが一つのブランドになってると感じるのです。
そのスタイルとはまた異なった方向性で、しかも今回も静岡オリジナルのある味わいだったなぁと。静岡酒で雄町、面白い組み合わせでございました。

しかしこの開運のラベルデザインはカッコいいなぁ。惚れる。
欲を言えば、バーコードとかデータ類は後ろに貼って、よりシンプルでガツンと開運を主張してくれるとなおのこといいなぁと。まぁラベルコレクターの性ですな、そういうことを考えるのは。





開運 純米 無濾過生酒 赤磐雄町 25BY
株式会社土井酒造場
精米歩合 雄町 55%
アルコール度数 17度以上18度未満


取手市 中村酒店さんで購入

2014年2月17日月曜日

相模灘 特別純米 美山錦 無濾過生原酒 槽場詰め 25BY

杜氏が蔵元の弟さんになってニ造り目。昨年も一年間安定して美味しかった相模灘です。去年と同じ様に、特別純米から新酒を頂きます。

以前の記事:
相模灘 特別純米 美山錦 無濾過生原酒 槽場詰め 24BY


冷蔵庫から出しての冷や冷やで開栓。

香りは薄く、爽やかな冷たさが揺蕩う。

含むとぴちちと刺激があり、舌の上で丸い甘味が湧く。喉に落とすときにはじんわりと苦味が沸き立ち、短い余韻の後にも苦味だけはほんのりと残る。

一貫して爽やかな香りが含み香としてあり、吟醸造りかと思うリッチな香り。酸味というには前面に出ない存在の酸が、甘さと吟醸香をしつこくさせず切り取る。


チゲ鍋。
辛味にも負けない存在感があるのだけれど、単体で飲めばそんなに強くないから不思議。
温度がやや上がれば、苦味ではなく酸味が残るようになり、旨みも強くなる。充実の味。旨いなぁ。



2日目。
落ち着いた。まとまった。ぎゅっと凝縮された。旨いなぁ。少し口に含むだけで充実の風味が口いっぱい。

やっぱり気づけば二日で飲んでしまった。安心と信頼と安定の一本、相模灘でございます。今年もお世話になりますですよ。





相模灘 特別純米 美山錦 無濾過生原酒 槽場詰め 25BY
久保田酒造株式会社
精米歩合 美山錦 55%
酸度 1.7
日本酒度 +3
アルコール度数 17度以上18度未満

取手市 中村酒店さんで購入。

2014年2月15日土曜日

龍勢 特別純米 八反錦 21BY

龍勢の八反錦、21BYです。

購入したのは…何時だろう、2,3年前のことだと思います。いや、震災より前だからもう少し前かもしれません。

購入当時に冷酒で飲んだときは、悪くないけどなんか旨みが開かないなぁと。
これは燗映えしそうだから冬に飲みますかということで、自宅の階段下収納に放置しておりました。なんですが、我が家はめんどくさがりなのでめったに燗酒を飲まないんですね。それでそのまま、冬を越して夏を越してを繰り返して今に至ったわけです。

先日、あまりの寒さに久しぶりに燗酒にするかと思い腰を上げたので、数年越しで飲んでもらえたのです。正直、夏の暑さでだめかなーと思わなくもなかったのですが、はてさて。


まずは冷やで少しだけ味見してみます。

熟した旨みが、古い印象があるようで実はしつこくなく、ジュワっと口の中に米の味が広がります。喉ではガツンと熱く主張し、余韻はミルキーでトロリと、でも艶はなくフラット。

記憶を引っ張りだすと、当時はこのフラットな感じが物足りなさに繋がっていたのかなぁと。今はそれを上回る旨みが出てきているので、このお酒は熟成いけますなぁということです。

ぬる燗。
酸が立ち上がり、アンズとかの干したねっとりのくだもの、ドライマンゴーの甘さを抑えたとか。
熟成感はあるものの、こってりのチョコまでにはならず、フルーツフレーバーチョコといった感じでしょうか。

しまった、残りが少なすぎて熱めの燗が出来なかった。多分、結構熱くしても大丈夫だったと思います。熟成前にお燗をしてないので比較は出来ないのですが、古き良き燗酒の風味を残しつつも、酸味と甘みが最近のトレンドをフォローしているといったハイブリッドな良酒であることがよく判ります。もう一度、冷やから、そして当年の内の燗酒まで試してみたいお酒でした。





龍勢 特別純米 八反錦 21BY
藤井酒造株式会社
精米歩合 八反錦 65%
アルコール度数 16度


下館市 天貝酒販さんで購入。

2014年2月13日木曜日

東豊國 大吟醸 幻

我が家で大吟醸はめったに飲まないのですが、時に到来物があったりします。東豊國の大吟醸 幻です。

東豊國を醸す豊国酒造さんは、福島県は石川郡という、いわき市と郡山市に挟まれた山間にある蔵元です。
昨年飲んだ豊久仁を醸す会津坂下の蔵元さんも豊国酒造さんで、どちらも合資会社。完全に社名が同じなのですが、場所は結構離れてます。屋号というか商号って、どの程度の重複が許されてるのかなぁとか思ったりしますけど、あんまり制限がキツイとサトウさんとか困っちゃいますしねぇとかどうでもいいですが。

さて今回の豊国酒造さん、最近は名代の銘柄である東豊國よりも一己歩のほうが有名かもしれません。ちょくちょくお世話になってる酒屋さんでも一己歩を取り扱ってらっしゃいますが、掛け違ってというかタイミングが合わずに未だ未飲。先に名代の銘柄を頂くことになりました。


冷蔵庫から出しての冷や冷やで開栓。

爽やかフルーティーな香り。強く立ち上ることはなく、穏やかで美しく揺蕩う。

アタックは物足りないほどの緩やかさ。舌の上では大吟醸らしい味わい、甘みと綺麗な吟醸香。舌で転がすと、滑らかで膜を張ったような舌触りが最初に来て、後から少し辛味がアクセント。そのキリッとした印象のまま、心地良く喉に落ちていく。喉越しは引っかかるところなくつるりと。舌で感じる膜は喉ではミルキーな印象で、余韻は短く淡い。

温度が上がるにつれて舌に広がる米のコク。でも古めかしくなりすぎる前にフッと消えていくような印象は、大吟醸クオリティでございます。



6日目。
変わらない。穏やかさもミルキー感もそのまま。上質です。

豚しゃぶ。
肉の脂に合う。こういう大吟醸は、美味しくてもどこか食事を受け入れない、単体で完成することを狙った味に感じるのですが、吟醸香が穏やかなので意外と食中でも美味しく頂けました。

面白かったのが、食事と合わせると吟醸香が分かりやすくなる点。柔らかい華やかさが浮き上がってきます。



ということで、大吟醸でもいつもと変わらない普段の食事の中で飲んできました。

振り返ると、全体的にはやや古いタイプの美味しい大吟醸だったという印象でしょうか。荒々しさや若々しさなんて言葉とは無縁な、老成した、きっちりと狙った味を定めたという感じを強く受けます。

穏やかで品のある旨みは、口悪く言えばやや薄い、水っぽいと感じ瞬間も。一方で、旨みや甘みを前面に出さないことで、舌触りから喉越しまで一貫してスマート、穏やか、大吟醸というクオリティをこの蔵がどう捉えているのかがよく判る味とも言えます。









東豊國 大吟醸 幻
豊国酒造合資会社
精米歩合 山田錦 40%
アルコール度数 15度以上16度未満

2014年2月11日火曜日

久礼 特別純米 無濾過生原酒 手詰直汲み 25BY

久礼の新酒、先日の純米吟醸に続き、特別純米を頂きます。

以前の記事:
久礼 特別純米 無濾過生原酒 手詰直汲み 24BY
久礼 特別純米 無濾過生原酒 手詰直汲み 24BY 二度目の楽しみ


玄関放置の冷や冷やで開栓。

ぷぅんと、ラムネの香り。昨年もそうでしたが、純米吟醸よりも特別純米の方が華やかに香ります。

口に含めば同じくじゅわっとラムネ味。酸味の印象は熟れきった洋梨とか。旨みが先にきて、舌の上ではすっとコクが消える。旨みはあるけど、しつこく残らない。そしてじんわりとしびれが残る。

舌の上で空気を含ませると、益々ラムネ味。旨みがたっぷりなアタックが、切れの良い喉越しにまでずっとじんわり響きます。

炭酸飲料を飲んでるかのような印象なんだけど、実際には発泡はしてないから面白い。

温度が少し上がると乳酸感も少し。去年の味はこの印象が強かった記憶です。
乳酸感はさらりと香る程度でしつこく残らず、口悪く言えば地味なまま。そんな風情は、松山三井の奥ゆかしさをでございます。



2日目。
栓を開けるとぼしゅっと。まだまだ元気です。

ラムネ感は少し減り、甘みがやや増して、それが味をまとめた印象。単純に昨日よりも美味しい。



毎度のことですが、やっぱり2日でなくなります。なんなら1日で飲みきれる心地よさ。

出会ってから数年経ちますが、変わらぬ美味しさと完成度です。僕の好みはこの特別純米だったかな。最近はあまり華やぐお酒に食指が伸びないんですが、久礼に関してはこの華やぎの完成度が印象的なのです。








久礼 特別純米 無濾過生原酒 手詰直汲み 25BY
有限会社西岡酒造店
精米歩合 松山三井 60%
日本酒度 +5
アルコール度数 17度


取手市 中村酒店さんで購入。

2014年2月7日金曜日

墨廼江 純米吟醸 BY1号 25BY

今年もやってまいりました、墨廼江の新年。BY1号です。

以前の記事:
墨廼江 純米吟醸 BY1号 24BY


冷蔵庫できっちり冷やして開栓。

米の優しい香り。思ったよりも香ります。もしかして結構濃いかなぁ。

グラスに注ぐと、やや発泡感のような泡立ち。色もほんのりと琥珀色の気配。

口に含むと、予想通り濃い、旨い。旨さに文句はないけれど、期待よりも濃いかな。昨年も同じことを言っておりますが。甘さも思ったよりあり、舌の上ではほんのり香る酸とともにじっくり旨みを出す。
吟醸感は少なくて、濃く感じてもくどく感じるわけじゃないから、食中酒としても良い出来なのは疑いようがない。だけど、だけど、でもなー、濃いなー。

そんだけ濃いとか言ってもするするとのみ続けてしまうから墨廼江は魔性ですな。余韻がしつこくなくて心地よいからかな。

お刺身、ローストイナダ。
食べる、飲むと機械的に進む。食べたら飲むというのが当たり前というかワンセットで食事という感じでしょうか。魚を相手にすると、良い意味で存在感が消えてしまいます。



3日目。
アルコール感がやや残る。昨年とはちょっと違う変化かな。

エアレーターを試す。
マイルドになる。スキッとするこれまでの印象とはやや違う。エアレーターとしては正しい効果かもしれないけど、鋭角に削ぎ落とすんじゃなくて角を落とした感じ。
空気に触れたおかげで、アルコール感は落ち着き、ゆるゆると旨い。



今年も美味しく頂きました。

昨年の後半の墨廼江の印象は、震災以前の雰囲気を纏うようになり、徐々にあの味に回帰しているのかな?と思いきや、新酒は濃厚。今年はどんな感じになっていくのか、また1年お世話になりますので、よろしくお願いするわけなのです。

(追記)
濃厚って書いてますけど、世間一般のお酒と比べたら別にコッテリというほどでもありません。墨廼江比ってことです。







墨廼江 純米吟醸 BY1号 25BY
墨廼江酒造株式会社
精米歩合 55%
アルコール度数 16度以上17度未満


取手市 中村酒店さんで購入。

2014年2月1日土曜日

美丈夫 吟醸 うすにごり 麗 25BY

美丈夫の新酒を続けて飲んできたわけですが、我が家の美丈夫の新酒と言えばこれ、うすにごりでございます。

今年飲んだ美丈夫の新酒:
美丈夫 純米 しぼりたて生原酒 25BY
美丈夫 純米大吟醸 舞 しずく媛 生 25BY

昨年のうすにごり:
美丈夫 吟醸 うすにごり 麗 24BY

これまで飲んだ美丈夫が美味しくて、今年はものすごく期待しています。という、妙にハードルを上げた状態なのです。


冷蔵庫から出しての冷や冷やで開栓。

キリリとメロン香。例年よりもシャープに香る印象です。
冬には冷たい印象の香りなんだけと、程よい甘さもあるから心地よい爽やかさになる。

口に含むと例年にはない軽い酸味。いや、酸味自体は今までもあったんだけど、ちょっと質が変わったかな。甘酸っぱいような味わい。

舌の上では旨みの苦味が少し。いつもよりも固く余韻も短い。それに比例してか甘みも少なく、みずみずしさの印象が強い。もはやシャンパンといった趣。

温度がやや上がると甘みも増したけど、やっぱり例年とはやや感覚が違う。甘酸っぱさのためか、メロン感は発泡感と相まって熟しきった印象になり、この部分が今までと違うのかな?でもその甘さはしつこくなくて、爽やかさは例年以上という面白さ。


今年も大変美味しかったです。印象の変化は、以前も美味しかったけど今年のもいいねぇという感覚です。酸味と甘さの複雑さが増したと感じるため、お酒のクオリティが一段上がった印象もあります。

単純な好みで言うと…、でも今年かなぁ。甘さが一本調子じゃないという点に心惹かれます。いや、今までが単調だとか言うつもりじゃないんですけどね。

そう言えば、ラベルの後ろのスペック表が無くなってます。残念だなぁ。ちゃんと開示して欲しいなぁ。






美丈夫 吟醸 うすにごり 麗 25BY
有限会社濱川商店
精米歩合 55%
アルコール度数 14度


取手市 中村酒店さんで購入。