2013年7月10日水曜日

麓井 純米吟醸 夏純吟 24BY

2013年夏酒第12弾は、麓井の夏純吟です。
実は今年、早々に四合瓶で飲んでるんです。友達が遊びに来てくれた時に。でもその時は美味いねーって飲みきっちゃって、あんまりちゃんと記憶してなかったんですよ。なので一升瓶で再度頂きます。


冷蔵庫から出しての冷や冷やで開栓。

吟醸造りだけどほとんど立たない香り。静かにほんのりと、冷たい香りが少しだけ佇んでます。

口に含むと、硬質の感触。舌で転がすとしっかりとした味わいが出てくるのはは生酛由来かな。でもこの時点では生酛感はなく、喉に落とすとふわっと湧きたつ生酛の香り。

生酛由来の酸味はいつもどおり上品。最近のはやりの酸味とはまた違う、味の中にある酸味は、舌の上で転がすと一気に花開きコクとして満足度を高めてくれます。

アタックの硬質の舌触りが夏らしい印象を残してくれるため、全体としては重たい感じがしない。
後味はじんわりと残り、それほど強くないものの、辛味が口中に染みてジーンと痺れる感覚。でも鼻に抜ける香りは冷たく、ミントとかそういうものを食べたあとのような雰囲気。

温度が上がるにつれて酸味が少し形を変えて前に出てくる。柑橘系の酸味に変わり、ライムとかそんな感じ。


瑞々しいのに濃くて、でもさっぱりなのに濃厚、麓井は何度飲んでも矛盾する不思議な感覚が味わえるます。
「輝ら星の如く」シリーズと比べると、甘み由来のコクが少なく、夏らしいドライさがあります。季節感がよく味わえる銘柄でございます。



2日目。
濃くなった。そして爽やかさも増量。ラムネのような印象。
生酛感が香るときと香らない時があって不思議。飲む角度とか、量とか、何かで印象が変わる。



3日目、4日目
2日目からそれほど変わらない。

麓井って、お寿司に合う印象が以前からあるんですよね。だからというわけじゃないですが、何故か素人寿司を握ることになったので、それらと合わせる。

鯵、鰯、サーモン、イカ、平目。




醤油漬けしておいた鰤と鯛で島寿司。タコと鰯は普通の握り。



甘さが立たないということを辛口というなら、麓井の夏純吟は優秀な辛口酒なんでしょうね。お酢の香りと魚の旨みを邪魔しないドライな飲みくちが、邪魔せずそっと寄り添ってくれます。


いやはや、今年も大変おいしゅうございました。

そして毎年この姿を見たくて待っている気もします。この素晴らしい夏酒のお手本のような佇まい。
本当の夏の盛りに、氷水にぶち込んで飲みたい気もします。見るだけで涼しげ。





麓井 純米吟醸 夏純吟 24BY
麓井酒造株式会社
精米歩合 出羽燦々 55%


取手市 中村酒店さんで購入。

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