2013年7月15日月曜日

外飲みメモ:喜楽長・福小町・南部美人・手取川@北千住 呑肴処 きたせん楓さん

北千住の「きたせん楓」さんにお邪魔しました。
あまりに暑い日の夕暮れ時、爽やかで美味しいお魚と日本酒をゆったり飲みたいと。

それぞれ1合ずつ頂きました。


喜楽長 純米吟醸 三方良し
京都にいる頃はちょくちょく飲んでた喜楽長も、関東に来てからはあんまり飲む機会がありませんねぇ。古い感じと新しい感じの交わるような印象があるんですが、この三方良しもそんな感じ。

喜楽長と言えば天保正一杜氏。平成17年に引退されて、その最後の造りのお酒を頂いた記憶があります。思えばそれ以来な気がします。現在の杜氏である家杜氏の味は、記憶にある喜楽長の姿を思い出させてくれる良酒でございました。





福小町 純米吟醸。
奥さんの一杯目で、ちょっと分けてもらった。秋田らしい甘さが上品に香り、でも、濃くても甘くてもしつこくさせないキレが後味まで品よく終わらせます。
ちょっと甘さが気になるのは最近の僕の好みのせいですかな。




南部美人 純米吟醸 生
南部美人も何度も飲んでるお酒ですが、生酒は初めてかもしれません。日常的に飲んでるわけじゃないですからねぇ。
久しぶりに飲みますが、厚みのある、それでいて角が立った端正な佇まい、美味しいですなぁ。生らしい艶やかさもたっぷりで、美味しすぎて飲み疲れると言っても過言じゃないタイプでした。





最後は手取川 大吟醸 あらばしり生酒。
手取川も随分久しぶりです。以前飲んだ時のはあんまり覚えてないなぁ。
大吟醸らしいキレイさに、あらばしり+生の弾ける感じがプラスされて大変美味しい。個人的に、能登の酒はちょっと苦手な香りを感じることがあるんですけど、これは全然そんなことなく、思えば能登杜氏の喜楽長の方がその気配を感じてたかも。

手取川は杜氏が2人いらっしゃいますが、これはベテラン杜氏の山本杜氏。品よく、瑞々しく、本日魚に一番合うお酒でございました。





ちなみに料理もめちゃくちゃ美味しかった。

入店後、1000円でお酒1杯とお刺身1皿、おつまみ2品というセットがありましたので、ビールでお願いしました。いやー、このセットは素晴らしいスタートでして。
あ、写真はもうビールを飲み終えた後ですけど。

つぶ貝は非常に上品な出汁で、食感も絶妙の状態。出汁まで飲み切る美味しさでございます。
そして白眉は今年初のホヤ。いいんですかってくらい盛りよく頂きましたが、もう絶妙の塩加減。奥さん的にはもう一歩生っぽいのがいいって言いますが、それは塩辛と言わず刺し身じゃないかと思ったり。いやはや日本酒が進むでありました。

お刺身は、写真のセットの他にも炙り〆鯖をお願いして、そしたらちょっと量が少ないからって小肌も頂いたりしまして。そんでまたどっちも非常に美味しかった。
特に小肌。締め加減が絶品で、こんなに美味い小肌は何時以来だろうか。



桜海老の素揚げ。
ちょっと塩がキツイと奥さんは言うけれど、個人的には塩を舐めて酒を飲める人間なので、これくらいキツメが旨かった。まぁでも次は頼ませてくれないだろうなぁ。
それにしても桜海老の味が濃くて、塩のキツさも油のしつこさも吹き飛ばす濃厚な味。



美味しい焼き物が食べたいなぁとカマスを。
カマスって僕はすごく好きで、奥さんはそんなでもないんですが、このカマスは大きさから焼き加減までとても良かった。美味しかった。感動した。奥さんがべた褒めしてた。

写真で見て分かる通り、お腹が割いてないですよね。でも実は開くと中は内臓はなくて卵が蒸し焼き状態に。つぼ抜きでどうやって卵だけ残せるのか、素人にはよくわかりません。

ふかふかの焼き加減は身の厚い大物のカマスだからこそ出来る食感でしょうか。
カマスって、ホロホロの身と言えば聞こえはいいですけど、下手に焼くとパサパサか水っぽくなるかの両極端ですし。



大将の、豪快な笑い声とは対照的な、非常に丁寧な仕事っぷりがよく分かる良店でございました。
お店の中もキレイでゆったりでして、のんびり美味しいお魚と日本酒を楽しめるなぁと。

お酒のラインナップを見ると、割りとしっかり華やか旨口を多く置かれてる印象です。これだけ魚自体の味も濃く美味しい料理ですので、お酒が少々派手でも負けないんだなと。

これからもお世話になること確実なお店でございました。

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