2013年7月8日月曜日

正雪 純米吟醸 生詰 爽冷 24BY

2013年夏酒第11弾は、正雪の夏吟です。
正雪も大好きなのになぁ、何故か飲む回数が少ないんですよね。でも季節モノは外さず飲んでる、はず。


冷蔵庫からだしての冷や冷やで開栓。

メロンというよりメロンパン。甘さが立ち上る。

濃密な甘み、さらさらの酒質、酸のない穏やかな後味、じんわり沁みだす米味。
完成度が高い。バランスが良く、甘さも舌でかんじた直後に、米の旨苦に変わり淡く消える。

完成度が高いと、言葉が出てこないなぁ。おぉぅっ、と言って絶句絶筆。


せせりの唐揚げ。
油が正雪を汚すなぁ。ダメダメ。唐揚げが悪い。鶏肉偏愛者ですけど、今日の正雪を濁らせるとは何事じゃとお説教でございます。

ナスとインゲンとシシトウのあっさり煮物、茗荷を散らして。
合うなぁ、特に茗荷とすごく合う。ほろ苦さが綺麗な正雪に一波立たせる。油分で味が濁るのとはちょっと違ったアクセント。

自家製ベーコンとキャベツの炒めもの。
合うような合わないような、うーん、でも油とはあまり相性が良いわけじゃないのかな。

もやしのナムル。
豆の青臭さを流した美味い。けど、すごく合うのかといわれるとなー。

しまったなぁ、なんで魚ものがないんだろ、今日。



2日目。
飲む前に涼冷えくらいまで温度を戻しちゃったからかなぁ、思ったより落ち着いた。というか重くなった。甘さと旨味がキレずに残り、口中の下半分に佇む。
美味しいけど、初日のさらさら感が失われているのが残念。素晴らしい一本から美味しい一本になってしまった、という贅沢な文句を言ってみる。


イワシ刺し、ちょっと負けるなー。残る甘さに加えて魚の匂いまで残るからいまいちだなー。
バチマグロ、普通かなぁ、甘さが気になるからそれほどぴったり感はないなぁ。

おかしい、海産物に合うと思って、駄々をこねて刺身を買ってきたのに。
(´・ω・`)ショボーン



3日目。
前日の反省を踏まえ、今日は冷蔵庫から出してすぐの冷え冷えで。
焼きたてのパンのような、香ばしく、粉の香りが爽やかな香りとともにある。冷えすぎて、予想通りのまだ頼りない旨味。苦味が残る。

苦味が落ち着いた位まで温度が上がると、穏やかな米の旨味。甘みがベタつかず、昨日は何だったんだろうかとしみじみ。
山田錦っぽくない、艶消しな感触。舌の上で解きほぐすと甘さが滲み出る。


鯵のエスカベッシュ。
酸味が爽やかさを足し良く合うなぁ。

日本酒の評価をするときに、酢の物と合わせて評価してはダメとかいう人もいるみたいですけど、私的には登龍門とも言える一つの方向性でございます。まぁこれだけで評価するわけじゃないですけど、酢の物はつまみの一大勢力ですし。


常温手前くらいになると、さらに素晴らしいバランス。甘さが強めと感じるのはただの好みだと思う、全体としての完成度、味の混じり合い方、溶けこみ方。
初日の素晴しさを一回り濃厚にして、バランスはそのまま。しっかりした味わいはいつもの記憶の正雪だなぁ。

しかし2日目の感じは何だったんだろう。3日目の様子になる過程なのか、僕の舌がダメなのんか。でも昨日は奥さんにも利いてもらったら似たような感想だったしなぁ。



4日目。
あぁ、だめだ、完全に気が抜けた。もったいない。
正雪はこんなに持ちが悪い記憶はないんだけど、まぁ夏酒だからかなぁ。そういう意味では夏酒らしい一本とも言えますが、まぁそれは本質じゃないなと。


とにかく初日の美味さがすごくて、そもそも2日目以降はハードル上がりすぎという気がしなくもないんですが、でもまぁこれは早飲みのお酒でございました。
みんなでグビリといくにはお薦めの一本でございます。

来年、四合瓶があったら一番美味しく飲みきれるかなと思ってみたり。






正雪 純米吟醸 生詰 爽冷 24BY
株式会社金沢川酒造場
精米歩合 山田錦 50%


取手市 中村酒店さんで購入。

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