2013年10月14日月曜日

伯楽星 特別純米 ひやおろし 24BY

2013年の冷卸第7弾は、伯楽星の特別純米です。

ひやおろしとしてももちろん楽しみなんですが、今年の伯楽星は、今一度味の変化を1年通して理解するという大事な行事の一環でもあります。
ひやおろし前にも飲んでおこうかなと思ってましたが、それは叶わず。

1月、新酒:伯楽星 特別純米 24BY
6月、夏前:伯楽星 特別純米 24BY、もうすぐ夏ですね


冷蔵庫から出しての冷や冷やで開栓。

冷たいせいもあるけど、香りはほとんど感じない。
口に含むと爽やかな酸味が広がる。いつもの乳酸をたたえた感じよりも、フルーツジューシーな印象。新酒のフレッシュさは一旦影を潜めたんですが、再び蓄えられた旨みが弾けるようなジューシーさ。

雑味は微塵もなく、美しく仄かに甘く、舌の上でじゅわっと広がる旨み。正にジューシー。
ほんと、ジューシーって何回言えばいいねん。でも、こういう果実っぽさはあたごのまつの役割だったと思うんですが、その印象のズレもあってか妙に印象に残る。


シャコ、サンマ、いか、刺し身と合わせる。
生臭い雰囲気を包み込み、旨味を引き出す。さすが食中酒の極みと言いましょうか。



2日目。
昨日と同じ温度なのに、マスカット香がよく香る。空気に触れて少し動き出したということでしょうか。

でも味はそれほど変化がない。ちょっと濃くなったかな。うーん、香りに引きづられて錯覚しただけかもしれないけど。



6日目。
塩秋刀魚と合わせる。
激合う。魚の臭みを消すなぁ。消すんですよね、流すんじゃなくて。だから喉に落ちる前に秋刀魚の味とお酒の味が一体となった美味さだけを味わって、そして喉に落とせるんですよ。なんで消えるんだろ。

お酒の味は確実に安定した状態。開けたてのフレッシュさと2日目のコクをベースにして、腰が座ったという印象。
この感じってどう言えばいいのかなぁ。飲むと分かるんですよ、これはこの味に定まったんだなって。
こうなると数日くらいは変化が少ないまま美味しく飲めるはず、という経験則。まぁそんなお酒にはなかなか出会えないんですが、そういう機会を求めて飲み続けるのもまた飲兵衛の楽しみなんです。



10日目。
穏やかに爽やかな乳酸が香る。
飲んでももちろんうまい。ぶどうのような爽やかな風味と乳酸が交じるフレッシュコクうま。

いやぁ、劣化って何のこと?



夏前に飲んだ時の感想では、この時期にしては味のりが良すぎる印象があって、ひやおろしはどうなるんだろうって書いてるんですが、予想通りジューシーに仕上がりましたということでした。

でもくどくなるとか飲み飽きするとか、そんな言葉とは無縁の存在です。
単に味のりが進むだけじゃなく、その変化を受け止める美しさというか強さというか、ブレないものがあるんですねぇと、しみじみ感服です。

ここからは新酒までの間の変化をみることになるんですが、なんとなくもう去年みたいなことはなかろうもんという気になってます。






伯楽星 特別純米 ひやおろし 24BY
株式会社新澤醸造店
精米歩合 60%
アルコール度数 16度


取手市 中村酒店さんで購入。

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