2013年10月30日水曜日

外飲みメモ:龍宮・まーらん船・開運・黒糖インペリアルスタウト@柏 やまんさん

一ヶ月ぶりにおじゃましたと思えば、翌週もおじゃましちゃうこともあります。柏のやまんさんです。

そこで飲んだのは、酒好きには堪らないモノたち。


開運 純米大吟醸 雄町 作波瀬正吉 12BY。

2009年に亡くなられてからは、名杜氏の味を伝承する伝波瀬正吉という名前の純米大吟醸が発売されていますが、これは杜氏ご本人の生前の作品。蔵で貯蔵してあったものが少しだけ出荷されたとのことです。

静岡酒が大好物の僕としては、もちろん開運も愛する銘柄の一つです。亡くなられた当時、波瀬杜氏の遺作となった年のお酒も飲んでます。もちろんこのクラスのお酒ではありませんが。

さてそんな名品の12BY、一杯頂いてみます。

立ち香は薄くほんのりとドライな香り。
口に含むとビター、紫蘇、ローズマリー、複雑。甘みは薄く、舌触りはしっとり、でも喉ではツルッとする。固い苦味がアクセント。

コテコテな熟成じゃないですから、おそらく氷温貯蔵とかでじっくり寝てたのだと想像します。
熟成感はあるのですが、12BYとは思えない柔らかい熟し方。静岡のお酒の長期熟成は飲んだことがありませんが、そもそも酸のキレイな酒質に対して熟成向きの印象はありませんでした。まぁありませんというか、飲んだことないからそりゃないわけですけど。

ともかく、研ぎ澄まされた品の極地のような風情に波風を立たせる年月の複雑さ、飲んだことがない味との出会いです。

単純な旨みは少々物足りなくなっていますが、日本酒ってそれだけが大事じゃないですねぇと感じ入る味でございます。





もう一本、面白いものを頂きました。黒糖インペリアルスタウト。
島根ビールさんが醸す濃厚な一本です。

このお酒、使っている黒糖が黒糖焼酎のまーらん舟と同じ、徳之島は徳南製糖さんの純黒糖なんですね。ちらっと聞いた話では、まーらん舟の蔵元の富田さんが徳南製糖さんを紹介したんだとか。聞き違いでしたらすいません、結構酔っ払ってる時間帯に聞いたもので。

まぁともかくそんな縁もありまして、9月には黒糖インペリアルスタウトとまーらん舟を飲み比べる会が全国で開催されたりもしています。やまんさんも参加されてたのですが、我が家は所用で関東を離れており、飲みにいけなくて無念だったわけです。

ところがまだ残ってるよということで、一本頂いてみることに。
いやぁ、なんとも凝縮された黒糖のミネラル感。重い、ずしっとくる飲み心地は、普段ビールに求めるものとは正反対の存在感。スタウトはこうでなきゃと膝を打つ重々しさです。

ちなみにまーらん舟のソーダ割りも同時に飲んでまして、比べると確かに面白い比較ができます。
濃密な甘み由来のコクが香りにたっぷり含まれて、深い余韻を感じるまーらん舟。一方の黒糖インペリアルスタウトは上述の通りジトッと舌に残るミネラル由来のコク。
醸造酒と蒸留酒の違いが、元の黒糖を2つに割ったかのようです。

ちなみに瓶に左奥にチラッと見える茶色いものは、徳南製糖さんの生黒糖。
これまでも龍宮やまーらん舟のアテとして登場してきたわけですが、本日、元の黒糖を舐めながら、そこから生まれでた醸造酒と蒸留酒を味わうという堪らない状況なわけです。



とまぁ愉快なお酒を楽しんだわけですが、他にも龍宮をソーダ割りだったりお湯割りだったり、グビリと頂いております。


そして美味しい料理たち。

地魚の煮付け。写真を撮る前に食べられてますがw
白身の身に薄く染み入り、適度に絡められる煮汁は濁りのない美しさ。たまらんです。



地魚のカルパッチョ。本日はカンパチ。
かなり主張がある薬味がたっぷりなのに、最終的には魚の味が美味いとなるのは不思議です。



地魚のグリル。本日はオコゼとイサキ。
毎回食べてますから、今日こそ違うものを食べようと思いつつ、結局食べちゃう魔性の一品。今日も敗北です。いや、食べたんだから勝利ですか。



桜納豆。今我が家で最もホットな一品。タレ味が緩やかで、納豆と馬肉の旨みが浮き出てくる。



この日はとあるゲストの方とご一緒させて頂きまして、振り返ると話に夢中で、特に後半はあまり食べてなかったですよ。その分飲んだ気がしますが。

毎度お邪魔すると長っ尻で恐縮なんですが、絶妙に居心地がいいんだからしょうがないと開き直っておきます。


開運 純米大吟醸 雄町 作波瀬正吉 12BY
株式会社土井酒造場
精米歩合 雄町93%/山田錦7% 45%
日本酒度 +6
アルコール度数 16度以上17度未満


やまん
千葉県柏市東上町2-3
04-7163-6602

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