2013年8月13日火曜日

大和桜 匠 2012年発売

大和桜の甕貯蔵熟成酒、匠。
もうラベルからして匠ですよ。いちいちかっこいい。


大和桜さんは一次も二次も甕で仕込まれますけど、貯蔵はタンクなんですね。でもこの匠はそのまま甕で寝かして熟成されます。

蔵におじゃましたとき、今年仕込んだ匠の原酒を味見させて頂きました。出来立ての味は蔵に行かないと飲めない、っていうか行きゃ飲めるってもんでもありませんけど、初体験の刺激です。でも鮮烈な印象と共に二年後が楽しみになる片鱗はもうたっぷり現れてて、今から楽しみでございます。ほんと美味しかった。

余談ですけど、その時に匠じゃないけどもう少し熟成したものも味見させて頂いたんですね。おぉ、熟成の意味がわかるって一品でして。蔵元は、「商品になったって感じがわかるでしょ」っておっしゃいましたが、なるほどなるほど。出来立ての美味しさはインパクトで飲ませますけど、もちろんそれは美味しくて面白いんだけど、熟成を経て味と香りの要素がひとつにまとまって初めて日々のお酒になって行くっていうのが納得です。


自慢話はともかく、今ある匠を頂きます。

ストレート。
かなりやんちゃな辛味。甘みはたっぷりで、舌の上ではかなり濃厚に感じる。でも辛味が引き締めて全体として印象はキリリと強い。これはお湯で優しく飲もうと思う。

お湯割り。
甘みが立ってきて甘辛のバランスがよくなる。海藻系の旨味がうっすら。

燗冷ましならぬお湯冷まし。甘みが落ち着き、芋味が強くなる。まぁこれも甘みっちゃあそうなんだけど単なる甘みとはちょっと違う不思議。

ぬるめのお湯割り。なんだこのフルーティー。さくらんぼ?びわ?きつくない果物の甘みと香り。なんだ、どこから出てきたんだ?

ちょっと他のお酒と比べちゃったりしてよくわかんなくなってきたから、日を改めよう。



改めて飲んでみる。

水割り。
後味に粉を吹くような甘み。鼻に抜ける。上品な辛みがほんのりと後味を引き締める。
しかし上品。蔵で原酒を味見させてもらったから、ワイルドクールの味を思い出すとロックのほうがいいかなー。

お湯割り。
問題なく美味いけど、スタンダードの大和桜より品が良すぎて、余韻がひと伸び足りない印象。そのせいかかお湯で飲むのはちょっと勿体無く感じる。

お湯割りの冷まし。30度くらいかな。綺麗なまま伸びやかな旨味。刺激がなくつるつる。甘さが余韻の芳醇さ。


ぬるめがよろしいですかな。通常の大和桜よりも折り目が付いているような印象は、その佇まいを壊さないような穏やかさがお似合いでございました。





大和桜 匠
大和桜酒造株式会社
25度


鹿児島市 山形屋 薩摩酒蔵さんで購入。

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