2013年の冷卸第5弾は武勇です。
武勇は愛する銘柄の一つなんですが、今年はどうも我が家と相性が良くない印象が続いてまして、ここにも書いてないものがあったんです。
そんなこんなで、なんでだろうなぁと思いつつの冷卸を頂いてみました。
ほぼほぼ冷えてる状態で開栓。花冷えくらいかな。
薄い吟醸香。すうっと抜ける細いキレイな香り。
口に含むと穏やかな旨みが、武勇らしくない濃さで味わえる。そう、これは純米吟醸でした。個人的には武勇の真骨頂は吟醸造りじゃないと思ってますので、ちょっと頭を切り替えないといけません。
決して吟醸の武勇が悪いというわけじゃないんですが、吟醸造りじゃないお酒の場合、コシのある十分な旨みと米の香りがガツンと楽しめて、誤解を恐れず言えばちょっと野暮ったいと感じるほどの風合い。でも含み香は美しく、切れ味よく喉に落ちるという、飲兵衛のための骨太酒という印象があるんです。
ところが吟醸造りになると一転、キレイさが先に立ち、あれ?旨みは何処?って探しだしたくなる印象。舌で転がすとあぁ武勇でしたねってその旨みが出てくるんですが、とにかく酒質というか味わい方がガラリと変わるんですよ。
そんなわけで改めて味わうと、大人しい吟醸香の奥にちゃんと武勇らしい旨みがあり、甘さを抑えた、でもドライとはならないマットな味わい。
もう少し温度を上げると、先ほどよりも旨みが濃く出てくるようになり、辛味も感じやすくなる。
ヤンソンさんの誘惑と合わせる。
ねっとりとしたクリームとはよく合うものの、アンチョビとはちょっとケンカするかなぁ。
ヒイカとバジルのトマト炒め。
海産物でもバジルやトマトといった野菜にまみれてる方が合う。武勇は割りとオールマイティーに合わせられると思いつつ、劇的に合うのはなんだろうなぁとちょっと考えてしまいます。
…
6日目。
樽香のような香りがフワッとする。苦味がじわりと滲み、吟醸感より純米感が先にくるようになった。
サンマ刺しと合わせる。
ねっとりの旨みとなかなかの相性。でもちょっと違うなぁ。青魚の香りがダメなのか、脂がダメなのか。
…
吟醸造りだからということもありますが、あぁ一夏超えて味のりがうぉぉみたいなガツンとした感動がないのは何故でしょうか。美味しいんだけど、ひやおろしと言われるとあれーという気になるんです。
うーん、ラベルにこれだけ大きくひやおろしって書いてなければ、その前提を忘れて美味しいお酒として飲めるんだけどなぁ。
あ、美味しいんですよ、お酒としては。激旨とは言わないまでも、佳酒といった趣で。でも何かがしっくりこないなぁ。
武勇については、久しぶりに定番の純米酒を飲んで、この印象をリセットしなければいけないのかもしれません。
あぁぁぁ、全然褒めてないけど、美味しかったけど、なんかスッキリ褒められない…
武勇 純米吟醸 ひやおろし 24BY
株式会社武勇
精米歩合 山田錦/五百万石 58%
酵母 K-1001-B/K-9-B
アルコール度数 15度以上16度未満
取手市 中村酒店さんで購入。
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