お初にお目にかかります。房島屋の純米無ろ過生原酒です。
大学に入学して地元を離れたせいか、意外と出身地のお酒をよく知りません。そう、岐阜の酒。
醴泉は学生時代から知ってたなぁ。就職してからだと、小左衛門とか鯨波とか三千盛とか三千櫻とか。
最近、天領を知ったけど、岐阜県でも美濃地方の人間からすると飛騨地方は他県以上に遠い印象ですし。
そんなわけで、せっかく所用で実家に帰ったのなら岐阜の酒を飲んでみようかと、最近よく名前を目にするようになった房島屋にはじめましてです。
冷蔵庫から出しての冷や冷やで開栓。
米の香りがゆったりと。芯が太い香り。
口に含むとキリッとした舌触り。甘辛酸のバランスが濃い位置で釣り合う。苦味と酸味が後味で主張し、含んだ時の濃い印象を引きずらないスッキリとした飲み心地。
舌の上では芳ばしく香り、焦げたような強い旨みが楽しい。ほぉ、美味いですなぁ。この濃密はは無ろ過生原酒だからなんでしょうけど、無ろ過生原酒で飲むのがしっくりくる方向性の味だなぁと。
風来坊の鶏手羽と合わせる。
実家の近所に風来坊さんがありまして、名古屋の植民地化に大賛成なわけです。
まぁそんな戯言はともかく、甘辛の鶏手羽に染み入る濃い旨み。鶏とも合うけど、それ以上に油/脂との相性がいいなぁ。さっぱり流すというより、受け止めて一体となった旨みを作る感じ。
あっという間に飲んでしまいました。四合瓶だし。なかなかのお気に入りでしたので、帰りにもう一本買って帰りました。自宅でいつもの感じで飲むとどんな塩梅でしょうか。
…
自宅で冷蔵庫から出しての冷や冷やで開栓。
前回よりもを香りに迫力がある。熟成香に近い立ち香がむんとかおる。
アタックの強い甘みと酸味が心地よく、でも後味はしつこくなく仄かに乳酸が香り、穏やかな後味へと変化する。
いちじく天ぷら餡かけと合わせる。
このマッチングは堪らん相性。房島屋を初めて飲んだ時の印象が、山菜とか味の強い野菜系に合うだろうなと思ってたけど、それが立証されたということでしょうか。
いちじくと春菊とブルーチーズのサラダ。
甘苦臭を解きほぐして繋ぐグルー。いやーよいですなー。感想がこればっかですよ。
…
4日目。
まったりした。強い主張が落ち着き、ジトっと横たわる旨みと苦味が、主張するんじゃなくてそこにある。
タイの昆布締め、6日目。
よいですなー。違う種類の旨味がぐっと一つにまとまる。生々しい魚にはこのお酒は強すぎるけど、寝かせた魚には良い相性でした。
…
ちなみに全くの余談というかあれなんですが、何故か学生時代からホニャララ屋という名前のお酒と相性が悪いんですね。あ、◯◯屋っていう3文字のケースですけど。
結構色々ありますけど、これまで数銘柄飲んで全て好みじゃないという結論でして、最近は「屋」で終わる名前というだけで手が伸びてませんでした。
しかしまぁそれは単なる偶然だと信じたいわけでして、久しぶりの「屋」のお酒がこの房島屋だったわけなんです。
いやぁ、ようやくこのくだらない呪縛から解き放たれましたw
房島屋 純米 無ろ過名前原酒 24BY
所酒造合資会社
精米歩合 65%
酸度 2.4
日本酒度 +5
アルコール度数 17度以上18度未満
岐阜市 丸美屋酒店さんで購入。
0 件のコメント:
コメントを投稿