2013年11月27日水曜日

秋鹿 純米吟醸 無濾過生原酒 24BY

久しぶりの秋鹿です。瓶で買って家飲みするのは夏酒以来です。
同時に山廃の秋鹿も購入したので、並べて飲み比べなのです。


程々冷えてる状態から少し室温に置いて開栓。涼冷え程度でしょうか。

立ち香は少ないけど濃く感じる熟成香の風情。

含むとガツンと酸っぱい。心地好い酸味は、ほんのりの甘酸っぱさでもあり、プルンと膜に覆われたような、ツルリとした舌触りが心地よい。

舌で転がすと更に酸味が湧く。後味に残る辛さが舌と口の中の上の方に漂い続け、喉に落とした後も満足度が高い。

吟醸の感じは少ないんだけど、それに由来するのか、硬いというか尖るというか、やや硬質で刺激のある味。


タイ料理のラープと合わせる。
種類の異なる酸味の重なりが心地好い。肉汁と合うのは想定通りだけど、より酸味に合うのは予想以上。

スペアリブ唐揚げと合わせる。
相性が良いのは予想を越えて予定通り。でも山廃と比較すると、辛味の分だけこちらに軍配が上がるかな。

〆鯖と合わせる。
今シーズン最初の〆鯖は、三陸のとても大きな良い形のもの。1時間半の塩漬け、1時間の塩抜き、30分の酢締めのほぼレアバージョン。
脂が凄すぎて、ちょっとおえってなるほどの味。身質は柔らかく溶ける舌触り。素晴らしい出来栄えです。醤油は付けず、山葵のみで食します。

そして秋鹿と溶け合う、本当に溶けるんですよね。素晴らしい。

秋鹿は山の物との相性を優先してたんですが、脂があるとそれだけでかなり良い絡み具合を見せてくれます。



炙ったバージョン。あまりの脂にちと閉口して対策を。
これにすだちをしっかり絞って更に脂を落とすとほろほろ濃厚激ウマ。でも炙った時のガスの匂いがやっぱり気になる。まぁ仕方ないか。

ラープと合わせた時も思ったのですが、酸味の強い秋鹿に別の酸味を当てると、これがなかなか面白い反応をするんですね。知りませんでした。喧嘩するように感じるケースもあるし、妙に融和する場合もあるから不思議です。

この生々〆鯖とは見事な融和具合でした。



久しぶりの秋鹿ややっぱり美味しく、そして野趣溢れるという感じにはならない速醸酛の吟醸でございます。
骨太の気品と言いましょうか、力強くキレイなんですね。山廃ももちろん美味しかったのですが、好みという意味では僕はこちらでした。奥さんは山廃一択でしたが。
まぁそれでも2人の共通のコメントは、「秋鹿やねぇ」となるわけですから、好みとかの次元を超えて愛するお酒なのであります。





秋鹿 純米吟醸 無濾過生原酒 24BY
秋鹿酒造有限会社
精米歩合 山田錦 60%
酸度 2.9
アミノ酸度 1.2
日本酒度 +8
アルコール度数 18度以上19度未満


大洗町 酒舗おそのえさんで購入

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