2013年2月26日火曜日

鳳凰美田 純米吟醸 無濾過本生 初しぼり 24BY

初しぼりは初めて飲むんじゃないかな。例年この時期は発泡にごりばっか飲んでますから。


ともあれ開栓。玄関放置の冷や冷やからスタート。

開けるとすぐ立ち上る華やかな香り。香り自体は強いけど重たくなくて爽やか。

口に含むと吟醸香、吟醸香味がブワッと広がる。とにかくジューシー吟醸。ある意味美田らしさ全開だなぁ。でも五百万石たから、口に残る最後の甘みに切れがある。

それにしても生らしい生酒。ピチピチとかのわかりやすい生感じゃなくて、味自体が生々しい。艶かしいというべきか。


鱈鍋とあわせる。ポン酢の酸味との相性がよい。
シフォンケーキと合わせる。バナナの香りと美田の吟醸香は相性が良いなぁ。


それにしても旨すぎて疲れる。2合くらいでお腹いっぱい。
ラベルには常温くらいまで温めるといいですよみたいに書いてあるけど、多分そこまで温度が上がるとちょっと僕には荷が重い。今回はそこまで温度が上がってないけど、既に僕には甘みも香りも強すぎるし。



二日目。キンキンに冷えてるからもあるけど、香りが落ち着いてある意味飲みやすい。

鳳凰美田ってすごく好きなんだけど、どうしても飲み疲れるから一升瓶であんまり買わないんですよね。でも開けて二日目とかになると香りも落ち着いてちょっと飲みやすくなる。初めからそういうつもりで買えばいいんですかねぇ。


イカシュウマイとあわせる。シュウマイの周りの餅米と合う。米と合うってまぁそうかもしれんけど、ご飯で酒を飲むって考えたことなかったなぁ。

美田って単独でうまい酒のイメージがあるせいで、何に合わせたらってあんまり考えなかったんですよね。でもまぁ以外と大丈夫。ただマリアージュ的な混じり合い方とはちょっと違うのかな。どうしても主張が強いですし。

思い出した。鳳凰美田って中華に合うよねって昔話してた。今回のイカシュウマイはガッツリ中華という味付けじゃないけど、まぁ一応それっぽいタレもあるからいけたのかも。



三日目。まだ抜栓するとプシュってなる。発泡感はないけど生酒はまだまだ元気ですなぁ。

平目の刺身と合わせる。なんだろう、この痛み分けみたいな感じ。合わないんじゃないけど寄り添いはしない。でも悪い組合せじゃない。うーん、難しい。

結構元気なのでもうちょっと時間をおいてみるかな。っていうか、旨すぎて一日に量を飲めないし。


あと書いてて気づきましたけど、これって発泡にごりとスペックが同じなんですね。知らなかった。なのでもう一度発泡にごりを購入して飲み比べもしないといけない。



一週間。まだ抜栓する時に微かにプシュッと。元気だなー。舌触りに発泡感はないんだけど、さすが本生、生きてますなぁと。

味自体は随分大人しくなってきた。もちろん鳳凰美田ならではの香りもまだまだ健在だし旨味も十分。でも主張が随分減ってきて寄り添いやすいといいますか。

発泡にごりと比べる。まぁスペックが一緒ですから、最終的な味はかなり近い。特に鼻に抜いたり喉を通るときの香りなんかは、おぉ同じだってなる。
でも発泡感による舌触りの違いは当たり前としても、やっぱりにごりの力強さはすごい。華やかさを抑えるお米の味。特に今回は五百万石だから、僕好みの粉粉しさ。五百万石だからか、米の甘みが強く出る前に消えていって、おかげでにごりの甘さが強くなりすぎずべたつかない。そのせいか、印象はつや消しホワイトって感じ。
なので飲み比べると益々わかる初しぼりの艶やかさ、艶めかしさ。こっちはツヤツヤパールホワイトとでも言いましょうか。


感想を振り返ると、やっぱり味や香りが強いものとのせめぎ合う感じの合わせ方が良いのかも。食べ物の旨味と合わせるというよりは、もっと尖った風味の部分と刃を合わせる感じでしょうかね。

なんか褒めてる感じが少ないなぁ。美味しかったし満足度は高いんですよ、と言い訳したくなる。




鳳凰美田 純米吟醸 無濾過本生 初しぼり 24BY
小林酒造株式会社
精米歩合 五百万石 55%

取手市 中村酒店さんで購入。

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