2014年3月13日木曜日

ルリカケス 40度

奄美は徳之島のラム、ルリカケスの40度です。

奄美と言えば、日本で唯一黒糖焼酎を造れる場所なんですが、黒糖を使った別のお酒もあります。それがこのルリカケス、ラム酒です。

黒糖焼酎は、米麹を使うことを条件に焼酎の枠組みに入っていますが、じゃあ全部黒糖(というかサトウキビ)で造ったらどうなるのかといえばラム酒なわけです。ルリカケスは1979年より製造されている国産ラム酒のパイオニアなのです。

ちなみにこのルリカケスを醸す高岡醸造さんは、黒糖焼酎においては奄美酒類という共同瓶詰め会社に参画されてますので、この蔵単体の黒糖焼酎銘柄は今はもうないのです。

僕はこのルリカケスの存在を知ってからずーと飲みたかったのですが、なかなか飲めないままでした。昨年、鹿児島に行った際に、ある奄美料理のお店で見つけて初めて飲むことが出来ました。
それはもう黒糖焼酎とはまた違った濃密な味わいが素敵で、でもこれまで飲んだことがある海外のラムよりも洗練された味、特に後味の爽快感は特筆モノだったのです。

そんなルリカケス、ようやく瓶で入手することが出来ました。近場で売ってるお店を知ってたんですけど、何故かそこでは買わずに奄美で買ってくるというお話でして。


ともあれ開栓。

独特の香り。ミネラルが強く、発酵臭がねっとりと立ち上がる。

注ぐと、淡いよりも少し濃い琥珀色。

ストレートで味見。
度数ほど強く感じない。味の深みが底なしに続く。まさに黒糖というわかりやすい甘さから、植物の青さ、水の匂いまで、全部濃縮して入っている。余韻が長く長く、グルグルと味を変えて続く。

余韻の一部、豊かな黒糖の香りとそれを間延びさせないぴりりとしたキレは、同じ徳之島の黒糖を使った黒糖焼酎である富田酒造場のまーらん舟を思い出します。まーらん舟もストレートで舐め続けたい味なんですけど、やっぱり同じ風味がありますなぁ。

黒糖焼酎がいかに洗練されているかが分かるし、一方で黒糖の持つ旨みの奥深さはこのラムだから浮かび上がるというのもよく分かる、とても素敵なお酒でございます。


魚味噌とフル。
ぼちぼち。でもフルとはちょっと合わないかな。

味噌ピー、がじゃ豆。
口の中で砕いたピーナッツをルリカケスで溶かすと、もうもうたまらない奄美の香り。
行ったことのある奄美の場所だと、名瀬というより古仁屋だなぁって感じるけど、きっとこれは徳之島の香りなんだろうなぁ。徳之島は行ったことないしなぁ。確認しに行きたいなぁ。


延々、ストレートで舐め続けられてしまいます。ロックとか水で割ったりとか、なんならカクテルベースにして試してもいいのですが、しばらくはこのままストレートを舐め続けたいなぁというのが今時点での結論なのです。






箱には美しいルリカケスが描かれています。

鹿児島県の県鳥に指定されていますけど、奄美大島と加計呂麻島と請島にしかいないんだそうです。えー、徳之島にいないの?








ルリカケス
高岡醸造株式会社
アルコール度数 40度

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