しずく媛、松山三井の後継品種です。松山三井は好きなお米ですから、しずく媛にも期待が高まります。
何と掛けあわせたのかな?と思い調べてみると、カルス培養による変異種なんですね。さも知ってるように書いてますが、カルス培養ってなんぞやって話です。要するに作物の一部から培地で育てたものということのようで、人参のカルス培養の写真がイメージを掴むのに参考になりました。
さて、玄関放置からの冷や冷やで開栓。
穏やかに甘い香り。クリームみたいな印象。
口に含むと迫力のある果実感。ウリ系の青さを含んだ甘さに、洋梨のようなねったりとしたコクも。
舌の上で転がすと、ややピチッと、その後にやや苦く味に奥行きがある。
含み香もそのまま果実感。濃くても舌の上ではつるりと滑り、喉越しはもちろんそこに辿り着くまでも心地よい。
喉に落とした瞬間にブワッと香りが立ち上がる。充実の後味。でもしつこくなく、品よくすっと消える儚げさもあり、序盤の味の強さに対して、後味の溶けるように消えていく様のギャップが面白く、あぁ大吟醸らしいなぁ。
美丈夫は、適度に濃くて、でも辛味じゃないさっぱり感があり、じっくり飲んでも食中酒としても優等生だなぁと感じるのは、ランクを問わずの印象です。
田芋と豚軟骨。
本来は黒糖焼酎が相手の料理なんだろうけど、日本酒でも別に合わないことはない。だけど癖のある香りには、こってりお米味の日本酒よりも、爽やかさがある方がお似合いなので、この組み合わせはなかなか良いですな。
滷味。
漢方の香りと果実の香りの混じり合いがとても良い。ベストマッチじゃないけど、楽しめる組み合わせ。
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2日目。
滑らかさが増した。伸びる、という印象。心地よい飲み心地。
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3日目。
今日が一番まとまりがある。香りがひとつになり、柑橘系の風情に集約されたかな。爽やかでありながら甘味と旨みがバランスよく主張し、キレイで物足りなさがない充実の味。
飲み終えてしまった。もう少しまったり飲みたかったのに。海のものとも合わせたかったのに。美味いって危険でござる。
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先日の久礼もそうだったけど、バランスの良い旨口に、辛味ではなく果実系の香りに爽やかさが加わるこの味は、図らずも高知つながりです。濃さとか甘さとかは違えど、同じベクトルを感じますな。
しずく媛は松山三井よりやや華やぐ印象です。いいお酒になる、でも地味な印象が拭えない、まぁ勝手にそう思ってるだけですが、そんな松山三井がお化粧をしたという風情。華やいだとはいっても、必要以上に甘さを振りまき散らさず、独特の爽やかな青さは残る。あぁ、好みのお米でございます。
美丈夫 純米大吟醸 舞 しずく媛 生 25BY
有限会社濱川商店
精米歩合 しずく媛 50%
アルコール度数 15度
取手市 中村酒店さんで購入。
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