嘉根満 純米 無濾過生原酒 24BY

笑亀酒造さんの嘉根満です。蔵元としても銘柄としても、どちらもお初でございます。

先日の大吟醸試飲会の時に、酒友達に長野酒が得意じゃないって話をしたらですね、そういうタイプじゃない旨い長野酒があるよって教えてもらいました。


冷蔵庫から出しての冷や冷やで開栓です。

グラスに注ぐと酸の仄かな香り。樽香のような香ばしさも奥にある。
濃厚系の旨い奴って匂いがプンプンでございます。

口に含むと、優しい口当たりから一拍置いて舌にジュワッと弾ける旨みの刺激。
後からコクが湧いてくる。熟成させたような濃厚さと酸。それらが一体となった香りが広がる。
旭若松に近い印象があるな。それよりはちょっと軽くて甘いかも。

余韻は程々なんだけど、味の芯となる米味が喉の奥まで残り楽しい。

これまでの長野酒のイメージは確かにないんだけど、山の味、山の酒だなぁと感じる厚めの味わい。


回鍋肉と合わせる。味噌の濃さに負けない。ガッツリした食べ物と合わせないと、ちょっと重たくなりすぎる旨みですな。これはアテを選ぶ酒かも。

温度が上がるとダレるかな？と思ったけど、酸味がそれを許さないって感じで、ダレるまではいかない。この酸味は長野酒っぽくもあるんだけど、後味に苦手な感じがないからよいですな。

ちょっと寝かせても良い感じになりそうな気配。

…

１週間。
やっぱり自分の好みだと旭若松系。濃くても甘みは少なくビターになってきた。
舌で転がし空気を含ませると、奥から長野酒らしい酸味も。苦味の正体も、実は長野らしさなのかな。でも普段の長野苦味とはちょっとちがうからありがたい。


いやもう、なんか長野酒は好みじゃないって自己暗示をかけてるかのような話ですが、そんなことはないんですよ。ましてや、こういうちょっとワイルドな奴は最近好きですし。

さてさて、大変美味しく頂きましたが、早のみしろと言われると一升瓶ではちょっと重たいかな、我が家的には。とはいえ、月単位で転がしておいても大丈夫なら一升瓶をちびちび飲むってのもよさそうな雰囲気です。

まぁ次はスタンダードな嘉根満を試してみたいところでございます。

嘉根満 純米 無濾過生原酒 24BY
笑亀酒造株式会社
精米歩合 美山錦 65%


印西市 酒乃なべだなさんで購入。