2013年6月24日月曜日

墨廼江 純米 大辛口 24BY

2013年夏酒第6弾は、墨廼江です。

墨廼江自体が元々爽やか夏向きのお酒って印象を持ってましたが、それでも夏の墨廼江はスッキリ辛口。ここ数年の墨廼江は味乗りがいいですから、夏酒の爽やかさは一層際立ってます。


そんな墨廼江、今年もやってきました。冷蔵庫からだしての冷や冷やで開栓。

爽やかな酸、甘くない香りがふわっと。思ったよりよく香る。

口に含むとメロン。熟れてない若いメロン。そしてメロンが通り過ぎたあとにフワリと酸が香る。
冷たいせいか後味に軽い苦味。後味自体はキレがよく、若干の青さを残して消える。中村酒店さんでも聞きましたが、例年より辛いとまでは言えない。

でも甘みや味のりの軽さが夏らしく爽やか。甘みが少ないせいで旨みが足りないように感じるけど、味自体が薄いわけじゃない。甘みを抑えると言えば愛する伯楽星なんですが、そういう抑え方ともちょっと違ってキリッと控えめ、酸が目立つ。決してキツイ酸じゃないけど、バランスが沿う感じさせる。

ワラサの竜田揚げと合わせる。鰤ほど脂が乗り切ってないワラサ、というかそもそもこの時期そんなに脂が乗るわけじゃないから、結構さっぱり同士。すみのえのキレはもっと濃いものを相手してもいいな。


温度が程々あがってきたら、甘みと辛みの両方が湧いてくる。それでもメロン感は変わらないのが不思議な感じ。

ヒイカの煮付けと合わせる。肝の香りとメロン香がよくマッチする。煮付けはそれほど濃い味付けにしてないんだけど、肝はさすがでございますな。


涼冷えから暫し置いたくらい、冷えがキツくないくらいが一番美味い。ちょっと意外。
そして辛さと旨さが若いメロンを完熟させるかのような風情。

墨廼江は魚と合わせたくなる印象があるんですけど、こういうバランスだと意外と肉でもいいかもしれない。血が滴る肉というのは難しいけど、ジャーキー、ソーセージなんか。

ということで、ハンス・ホールベックさんのフライシュケーゼと合わせる。
しっかり練られたみっちりした食感と肉汁、それをサラリと流す墨廼江。良いじゃないですか。



2日目。
昨日より青さが立たない。美味いなぁ。

舌に絡むところがない、サラサラ爽やか。お酒というより、爽やか飲料と言いたくなる。



4日目。
甘みがぐんと抑えられ、ドライな旨味。辛くはないけどキリリとするのは墨廼江の佇まい。
喉を通ってからしばらくして、じんわりと辛味が沸き立つ。

いわしと合わせると激旨。
味がよく染みた2日目の鰯、染みた味を墨廼江が流して、再びイワシの旨さが現れる。そして脂が溶けて墨廼江にコクを足す。



ということで、数日に渡り飲んでみましたが、今年も満足の一本でございます。
大辛口って書いてあるほど辛くない。そう思いきや、後からじわりとするあたりがいつもの墨廼江ともちょっと違う夏仕様でございました。

「辛さ」という言葉は、先頃のdanchuでも特集されてわけでして、まぁ正直あまり使い方をよくわかってないんですよね、個人的には。今回感じた辛さは、そもそも蔵元が言う辛さなのかどうなのか。困ってしまうデスヨ。


それにしても、正直このラベルは瓶の色との相性含めてかっこ悪いなぁ。普段の墨廼江のラベルがかっこいいだけに、なんでこれだけはこうなっちゃったんだろうか、と味に文句がないから見た目に文句を付けてみる。いやまぁ文句をつけなきゃいけない理由はないのですが。






墨廼江 純米 大辛口 24BY
墨廼江酒造株式会社
精米歩合 60%


取手市 中村酒店さんで購入。

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