2013年6月26日水曜日

ちえびじん 特別純米 八反錦 24BY

ちえびじん、お久しぶりです。瓶で飲むのは初めてでございます。

2年半くらい前、とある酒の会で味見して以来です。その時のコメントは、
こちらは全く知らない蔵でしたが割とよかったです。ただ飲み続けるにはちょっと重たい酒質なので、お店で見たら一杯飲むといった塩梅でしょうか。
などと偉そうに書いております。どんな感じで重かったのかは記憶の彼方でございますが。


ということで、冷蔵庫から出しての冷や冷やで開栓。

香りが独特。漢方?みたいな、かなり強烈な個性。香り自体が強いわけじゃないけど、これはなかなか。

口に含むと意外と綺麗なコク。味自体は甘さもそれなりにあって濃いんだけど、酸が引き締めるからしつこくない。

そしてやっぱり香りの個性が口に含んで一呼吸、グワッとくる。鼻で嗅ぐよりももう少しわかりやすい米の香り。米のコクや苦味が強く立ち、苦手な人はダメだろうなぁ。

喉に落として一拍置くともう一度香りがプンと上がってくる。その瞬間に最初に浮かんだのは甲殻類の味なんだよなー、カニ系、ヤシガニ?

奥さん的には青臭い、茹でがあまい豆とか。なるほど。灰汁とか?
でもそれなのに秋鹿の味がするとは奥さんの言葉。なるほど、米の強さという点では同感。

温度が上がってくると、香りにも味にももう少しまとまりが出てきて、米の旨み、酸味に集約される。


なんだかおよそ褒めてない単語が並んでますが、あくまで個性の表現なんです。あれですよ、ソーヴィニヨン・ブランのワインをネコのおしっことか言っちゃう感じなんです。まぁ表現としてどうかと思ってたんですけど、率直に浮かんだのを書くとこうなっちゃうんですねぇ。


カツオ刺し、イマイチ、薬味のせいかも。
イワシ刺し、まぁまぁ、でも次第点には…うーん。
イワシ煮、まだこっちのほうがいい。
豆アジのエスカベッシュ。油とよく合う。

奥さんの秋鹿説を考えると、ベストマッチは肉かなー。明日以降考えよう。



2日目。
昨日とあまり変わらない。若干味が軽くなったかも。

冷蔵庫から出したてくらいの冷えだと、癖を強く感じる。ハーブ、と言ったものの何だろうなぁ、漢方系。
涼冷えくらいになるとクセが気にならなくなる、旨味が強くなってバランスが整う。

豚肉と大根の煮物。脂との相性がいい。豚のほんのり臭みともよく合う。魚じゃなくて肉と合うのは予想通り。ちえびじんは他の米でもそうなのかな?



3日目。
癖の香りが全体の味と調和して、濃厚穏やかに。旭若松と秋鹿を足して2で割ったは言い過ぎかな。でもまぁそんな期待を持ってしまう。

ヤンソンさんの誘惑と合わせる。こってりとした旨味を溶かし、がっぷり四つに組める強さがある。いいねー。

四川麻婆茄子。合う、すごく合う。辛さ、香ばしさ、ラー油、肉汁、どれもと繋がり、じんわりと旨味と辛味で口が満たされる。



なかなかやんちゃな味でございました。
でも、ちょっと空気に触れさせれば穏やかにまとまることも判り、今後かなり気になる銘柄になりそうです。


しかし、八反錦というお米はなかなかどうして面白いお米だなぁと。

墨廼江の時は、固さがあっても舌触りのツルっとさからクリアという印象。
屋守の夏酒の時は、香りの癖が気になり蔵の甘さの立たせ方と相まってロックを選択してる。
そして今回のちえびじん。

墨廼江の八反錦がクリアなのはやっぱり蔵のスタンスということかな。
甘みを立たせようと思えば、屋守にしてもちえびじんにしてもかなり厚みのある甘さが出せると。甘さの量は蔵元のスタンスかなと。
でも、ちえびじんを飲んでも舌触りはキレイな印象を持ってるし、屋守も冷えてる時のツルッとした感じは、なるほど、確かに共通する。
そして香りに一癖、蔵の個性を出すという使い方が出来るということなのかな?
比較のために、墨廼江の八反錦をもう一度飲みたいなぁと思う今日このごろでございます。

ちゃうねん、ちえびじんの他のお米を飲みたいなぁと思う今日このごろですって終わらなきゃいけません。




ちえびじん 特別純米 八反錦 24BY
有限会社中野酒造
精米歩合 八反錦 60%


印西市 酒のなべだなさんで購入。

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