紅さんごの味見に気を良くして、もう一銘柄、陽出る國の銘酒(ヒイズルシマノセエ)の味見です。
朝日酒造さんの、自家製黒糖の一本。味見は購入して以来二度目、二年ちょっとぶりです。ストレートでジミジミと舐めてみます。
ボテッと横たわる、湿度を含む香り。重く濃厚。硫黄じゃないけど何か鉱物のような、一癖ある香り。爽やかさもほんのりあって、ローズマリーのようなハーブ臭も。
甘い香りはあまりしないのに、口に含むと爆発するような甘さ。ミネラルたっぷりの深い味。香りと味のギャップがすごい。
アルコールの刺激はあるものの、痺れた口中にじわっと甘みが滲み込む。爽やかな甘さではなくて、ジトっと濃厚。濃厚さ、という点は香りにもあるけど、甘さじゃなかったけど、酒質としてはこの湿気を含む濃厚さが特徴だと言える。
徳之島の徳南製糖さんの黒糖に「生黒糖」という商品があるのです。しっとりとした生食感のもので、冷蔵庫で寝かせると蜜がトロっとなる一品なんです。それは龍宮の富田さんに、これをアテに黒糖焼酎を飲むと美味しいよって教えてもらったんですが、その生黒糖を思い出す、密度、味わいの深さ。
風味は違えど、上質な黒糖に通じる深みを感じる次第で。
図らずも、上質のデザートで〆た、2013年の黒糖焼酎の日でございました。
陽出る國の銘酒(ヒイズルシマノセエ)2001
朝日酒造株式会社
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