なんて偶然の出会いのように言ってますが、遠出して磐城壽が売ってるお店を探して訪ねたらこれがあったんですよね。というかこれしかなかったんですよね、磐城壽。
ちょっと前に飲んだからなー、美味しかったけど知らない銘柄も売ってるしなーなんて思ってたんですけど、ふと思い出して仕込み番号を確認すると違うじゃないですか。それは確かめねばいけないということなんですよ、きっと。
冷蔵庫から出して程々冷や冷やで開栓。
よく立ち上る香り。前回よりシャープな気がする。
口に含む。美味いなぁ、やっぱり美味いなぁ。香りと同様に、アタックがシャープ。尖るとか刺激があるとかそういうことではなくて、旨みが滲み出ないと言いますか、ツルっと表面が艷やかという感じ。
その後にジュワって旨みが広がるんだけど、やっぱり記憶よりも佇まいがスマート。おりがらみの感じがあまりしない。ちゃんとおりが舞ってるだけど、味としては一体化したと言いますか、安定したと言いますか。
あ、旨みが足りないということではないですよ。記憶との差分の話ですから。
それに好みで言うなら今回のほうが食中酒として飲みやすいですし、全体的なまとまりが良い分評価が高いんですよね、個人的には。
新酒らしい荒々しさを求めるなら前回のほうがフィットするんですけどね。
味の方向性は同じ商品として販売してるだけあって揃ってるんだけど、口中の皮膚に触れる感じが違うのかなー。
それにしても美味い、飲みやすい、飽きない、ダレない。危うく一晩一升になってしまうところでした。グッと堪えて一杯分を残したですよ。
…
3日目。
華やか、すごいバナナ。華やかさ極まりって感じ。いやー、ビックリの変化。その上、ツルッと喉越しの良さはそのままで、重たくならずしっかりした味で軽快といういいとこ取り。
ただ、その香りの代償として、アルコール感も強く感じる。特に余韻。でもそれを補って余りある香りだから私的には問題ない。
まぁ残りがちょっとだったから、というのもあるんだと思う。もしこの味が開けたてから出てきてたら、ちょっと重く感じるかもしれないし。
小名浜のさつま揚げと合わせる。
練り物大好き一家なので、さつま揚げは結構いろいろ食べてきてます。最近は本場の鹿児島串木野に行ってきたし。でも、小名浜のさつま揚げはまたちょっと違って、しっとり上品。きめ細かい練具合とあっさりとした味付けで、軽快な海の酒によく合う。
いやいや、同じスペックでも、仕込みが違う、つまり仕込みの時期も出荷の時期も違えば、同じ味の中にこれほどの変化を見つけられるとは。楽しいなぁ。
磐城壽 純米 中汲みしぼりたて 24BY
株式会社鈴木酒造店長井蔵
精米歩合 65%
足利市 武井酒店さんで購入。
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